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近点・遠点

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近地点と遠地点の位置関係

近点・遠点(きんてん・えんてん)または近星点・遠星点(きんせいてん・えんせいてん) (periapsis and apoapsis) とは、軌道運動する天体が、主星の重力中心に最も近づく位置と、最も遠ざかる位置のことである。特に、主星が太陽のとき近日点・遠日点(きんじつてん・えんじつてん) (perihelion and aphelion)、主星が地球のとき近地点・遠地点(きんちてん・えんちてん) (perigee and apogee) という。人工衛星についてはペリジー・アポジーということもある。近点と遠点を総称してアプシス (apsis) とも言う。

放物線軌道双曲線軌道には近点しかないが、楕円軌道には近点と遠点がある。そのとき、遠点・近点および主星の重力中心は一直線をなし、この直線は楕円の長軸に一致する。

主星の重力中心から近点までの距離を近点距離(近日点距離、近地点距離)、遠点までの距離を遠点距離(遠日点距離、遠地点距離)といい、それぞれ軌道要素の1つである。軌道長半径離心率、近点距離、遠点距離の4つの軌道要素のうち2つを指定すれば、軌道の2次元的な形状が決まる。通常、軌道長半径と離心率が使われるが、放物線軌道・双曲線軌道(特に、彗星の軌道)については通常の意味での軌道長半径を定義できないので、近点距離と離心率が使われる。なお、人工衛星については近地点高度・遠地点高度という言葉もあるが、これらは地球の海面(ジオイド)からの距離である。

他の天体による摂動一般相対論的効果により、近点は(したがって遠点も)少しずつ移動することがある。これを近点移動(近日点移動、近地点移動)という。

関連項目