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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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ハングル字母
基本字母
合成字母
古字母

は、ハングルを構成する子音字母のひとつ。を重ねて作った合成字母。サンビウ쌍비읍、二つのピウ、韓国)もしくはトゥウェンビウ된비읍、硬いピウ、北朝鮮)。硬音を表す。

音声

唇を閉じて閉鎖を作り、一旦、空気の流れを完全に塞いだ後、一気に開放して発声する破裂によって出す両唇破裂音の一種。朝鮮語の破裂音は帯気するかそうでないか、喉頭緊張(テンス)を伴うかそうでないかによって三系統が存在する。この字母は喉頭緊張を伴う破裂音(硬音)を表しており、無声両唇破裂音の硬音[p']で発音される*音素記号は/p'/などで表される。

終声に用いられれば、終声の/ㅂ/で発音されるであろうが、実際上、この字母を終声にもつ単語がないため、発音されることはない。

*国際音声字母には硬音を表す記号がないためここでは便宜上「'」を用いて表記した。

訓民正音

訓民正音初声体系では唇音全濁に分類されており、『訓民正音解例』制字解に全清を並書すると全濁となるとある。ここでいう全濁は濁音(有声音)ではなく、当時においても硬音であったと推測されている。しかし、当時においてはが固有語の表記に使われることは多くなく、もっぱら漢字音の表記に使われた。

硬音を表記するものとして正式に採用されたのは、1933年ハングル正書法統一案からである。サンビウという名称もこのときにつけられた。

文字コード

Unicodeにおける文字コード
名称 用途 コード HTML実体参照コード 表示
HANGUL LETTER SSANGPIEUP 単体 U+3143 ㅃ
HANGUL CHOSEONG SSANGPIEUP 初声用 U+1108 ᄈ
  終声用