コンテンツにスキップ

X-55

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Hossy (会話 | 投稿記録) による 2012年1月26日 (木) 15:58個人設定で未設定ならUTC)時点の版 (概要: X-55がインターネット接続できる事実が確認できない。誤りの可能性が高いため記述を消した)であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

X-55(エックス・ゴーゴー)は、タイトー京セラマルチメディアコーポレーション(2000年にタイトーが吸収)が1995年12月に発売した家庭用通信カラオケ機である。本体価格は64,800円(税別)。

概要

家庭用としては初となる通信カラオケ機である。業務用通信カラオケ機「X-2000」運用の実績とノウハウを活かす形で開発された。家庭のテレビと電話回線に接続し、専用のネットワーク接続契約を行うことで、家庭でカラオケを楽しむことができる。発売実績はのべ20万台弱と一定成果を収めてはいるものの、一家に一台水準の目安とも言える目標の100万台[要出典]に大きく届かなかった。

また、カラオケのみならず、タイトー製ゲームを中心とするゲームの配信や暮らしの情報を閲覧できる点も製品の売りで、テレビCMなどではカラオケを主軸にゲーム・情報も楽しめることから「メディアボックス」と銘打たれていた。通信速度は9,600bpsで、カラオケ1曲分のデータを受信するのに約35秒を要すが、10曲まで予約を入れることができ、他の曲を演奏中に予約を入れることで通信の待ち時間なしで楽しめる。

その後、1996年にモデム高速化(14,400bps)や値下げ(\39,800・消費税別)など改善が図られた後継機種「Mediabox(M88)」、2002年に高速モデム(下り56,000bps・上り33,600bps)とDVDドライブを搭載した2代目Mediabox「X-01」がそれぞれ発売されたが、X-55の販売不調や2000年代に入ってからの急激なブロードバンド接続普及などが影響し[要出典]、ほとんど注目されていない。

タイトーは業務用通信カラオケ事業をエクシングに売却した後もX-55・Mediaboxシリーズ向けの配信サービスを継続してきた。しかしエクシングが「カラオケJOYSOUND Wii」を発売するなど競争が激化、2011年9月に翌2012年7月31日到着分をもって修理受付、同年9月30日をもって配信サービスをそれぞれ終了すると発表した。サービス終了後は電話回線に接続しても利用出来なくなる。

不調の原因

販売戦略が不調に終わった背景としては、

  • 一般家庭へのカラオケ機器導入を躊躇される大きな理由である「騒音」への配慮不足(特に夜間やマンションなど集合住宅では深刻な問題となる)
  • アナログ回線の場合、機器使用中(通信中)は回線を占有してしまい事実上家庭用電話が使えなくなる(当時はまだ携帯電話が主流となる時代以前で、機器使用中も電話を使用可能なISDN回線(INSネット64)は当時個人向けとは言い難く、明らかにマイナス要素だった)
  • 端末価格が\64,800(消費税別)で、購入後も基本料金や通信料金がかかり決して安価ではないにもかかわらず(実際一番売れたのは時間に余裕のある専業主婦層だった)、イメージキャラクターに安室奈美恵CMソングに安室の「Body Feels EXIT」を起用し、10代学生層に特化したCM戦略を取った(当時「タイトーが社運を賭けて頻繁にCMを流した成果は、アムラー現象と小室哲哉ブームに火をつけたこと」と揶揄する声もあった)

等々、マーケティングの失敗がそのまま営業的な失敗につながったものと目される[誰?][要出典]

関連項目

外部リンク