フリードマン・ルメートル・ロバートソン・ウォーカー計量

フリードマン・ロバートソン・ウォーカー計量 (Friedmann-Robertson-Walker (FRW) metric) は、一般相対性理論のアインシュタイン方程式の厳密解の一つで、一様・等方な物質分布のもとで、膨張または収縮する宇宙を表す。

1920年代に アレクサンドル・フリードマン (Alexander Friedmann)、ハワード・パーシー・ロバートソン (Howard Percy Robertson)、アーサー・ジェフリー・ウォーカー (Arthur Geoffrey Walker) さらにジョルジュ・ルメートル (Georges Lemai^tre) によって独立に議論されていたもので、 時として、ロバートソン・ウォーカー計量 (RW metric) あるいは フリードマン・ルメートル・ロバートソン・ウォーカー計量 (FLRW metric) とも引用される。

FRW計量は、膨張宇宙モデル（ビックバン標準宇宙モデル）の第一近似として広く用いられる解である。計量は、

$ds^{2}=-c^{2}dt^{2}+a(t)^{2}[{\frac {dr^{2}}{1-kr^{2}}}+{r}^{2}d\Omega ^{2}]$

と表され、ここで、$d\Omega ^{2}=d\theta ^{2}+\sin ^{2}\theta d\phi ^{2}$ であり、 $a(t)$ は、スケールファクターと呼ばれる量で、時刻 $t$ での宇宙の大きさを相対的に示す量である。また、$k$ は、時空に仮定する曲率で、曲率の正・負・ゼロに対応して、$k=+1,-1,\ 0$ の値を取る。

この計量を用いて導出される時空の運動方程式が、フリードマン方程式である。

関連項目

• 一般相対性理論 | アインシュタイン方程式
• 宇宙論 - フリードマン方程式
• 宇宙論パラメータ
• 宇宙の大規模構造