ファミコンウォーズ
ウォーズシリーズ | |
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ジャンル |
ウォー・シミュレーションゲーム リアルタイムストラテジー |
開発元 |
インテリジェントシステムズ 任天堂 ハドソン Kuju Entertainment |
発売元 |
任天堂 ハドソン |
主な製作者 |
プロデューサー:横井軍平 ディレクター:岡田智 デザイナー:清武博二、松岡洋史 |
1作目 |
ファミコンウォーズ (1988年8月12日) |
最新作 |
ファミコンウォーズDS 失われた光 (2013年10月30日) |
ファミコンウォーズ(Famicom Wars)は、任天堂とインテリジェントシステムズで開発・発売されたウォー・シミュレーションゲーム、およびシリーズの名称。関連作である『ゲームボーイウォーズ』シリーズについてもここで述べる。
概要
兵器生産、都市占領、敵兵力壊滅、敵拠点制圧を目的とするウォー・シミュレーションゲームである。システムは初心者向けに整理・簡略化されており、ユニットの種類と登場する勢力は2から5と少ない。また基本的に成長の要素はない(後の作品では2段階のみレベルアップするルールも登場)。乱数要素があまりなく、戦闘の結果を予想することができる。そのため、詰将棋のように何手も先を見越した作戦を立てることができる。
基本的な制作は、『メトロイド』のデザイナーである清武博二と松岡洋史の二人。プログラムはインテリジェントシステムズ。清武は主にオブジェクト担当で、松岡はマップデザイン構成を手掛けた。
主なシステムは後に同スタッフが開発したシミュレーションゲームの『ファイアーエムブレム』シリーズに流用されている。一方、近作では、作中で「ショーグン」(「将軍」ではない)と呼ばれる司令官の登場と共に、ストーリーモードが用意されているなど、『ファイアーエムブレム』の要素を取り入れた面もあり、相互に影響を与えている。
なお、その『ファイアーエムブレム』シリーズと同様に1990年代までの作品は日本国外向けに展開されておらず(『ファイアーエムブレム』は2003年の『烈火の剣』が初海外展開)、2001年の『ゲームボーイウォーズアドバンス(Advance Wars)』が初めての日本国外発売作品である。しかし、本シリーズは海外で特に人気が高かったため[1]、その後は日本開発であるにも関わらず海外先行発売となったり、イギリス開発のスピンオフ作品『突撃!!ファミコンウォーズ』シリーズが登場するなど、日本国外中心の展開がなされている。
特徴として、マップにユニットが何もない状態からゲームが始まり、ユニット生産のみで一日目が終わるマップが多い。後期の作品のキャンペーン(ストーリー)モードは、ショキハイチと呼ばれる初めからユニットが配置されているマップが主流となっている。
主なユニット
登場するユニットは作品によって異なる。また、ユニットの細かい性能も作品によって異なる。戦艦のように大幅に性能が変更されたユニットもある。
※レッドスター、ブルー(ホワイト)ムーン共にユニット性能の差は無いがレッドスターは常に先手で戦える、ムーンは地の利に恵まれ初期の占領済の地がやや多いという利点がある。
兵士
- 歩兵-基本となるユニット。攻撃力は無いが、防御力と機動力はあり都市、空港、港を占領できるのが最大の特徴。
- 戦闘工兵/バズーカ兵-歩兵と同じく占領が可能。歩兵よりも機動力が低いがバズーカ兵と名前が変わると性能が大きく強化されバズーカ砲によって戦車にも対抗でき、DSでは一部の地形コストがなくなり一定の移動力で移動できるようになった。
- 特殊歩兵-GBW3に登場。グレネード弾と海を移動できる。
- バイク兵-「失われた光」より登場。バイクに乗った歩兵で移動力が大幅に上がり、コストも抑えられた優等生。
地上兵器
- 補給車-弾切れ、燃料が不足している部隊への補給が可能なほか、兵士を搭載して遠方まで輸送ができる。敵ユニットへの攻撃手段は持たない。GBW3ではそれぞれ補給ユニット(給油機、補給タンカー)が登場した。
- 装甲車/兵員輸送車-機銃で攻撃し、人間兵を搭載し戦場の足にもなる。アドバンスでは名称が偵察車に変更。GW3には派生ユニット輸送トラックが登場した。
- 戦車B/軽戦車-歩兵一掃に向いている。
- 戦車A/重戦車-戦場の花として攻撃の要となる。さらに大型の戦車Zや重戦車、新型戦車、弩級戦車、駆逐戦車、傭兵戦車などが登場する作品もある。
- 自走砲-間接攻撃ユニット。遠距離攻撃が可能な代わりに近接攻撃はできない。また、1ターンには移動と攻撃のどちらかしか行えない。
- ロケット砲-自走砲の上位機種。特徴は同じだが射程距離が上がっている。
- 対空戦車-航空機に威力を発揮する戦車。また、歩兵にも強い。
- 対空ミサイル-間接攻撃ユニット。ロケット砲の対空攻撃仕様。
- ロケットランチャー-対空、間接攻撃両方できる。
- 砲台-GBWのみ登場。防衛戦に真価を発揮し、敵の進行を抑えるのが主な役目だが威力があるので攻撃にも使える。移動力、燃料が1しかないが補給車に搭載して運ぶことができる。
- 列車砲-「スーパー」のみ登場。カノン砲の他マシンガンも装備した最強の砲台。ただし、移動は線路内でしか移動できない。
- パイプランナー-DSより登場。強力な砲台を持つがマップにあるパイプと工場を行き来する事しかできない。列車砲をヒントに作られたものと思われる。
- 照明砲-「失われた光」より登場。索敵戦において、照明弾を撃ち込んで周りを照らす。
- 対戦車砲-「失われた光」より登場。砲台に車輪を付けた昔の野砲が進化したもの。
- ヘルリウム-DSより登場。隣り合う海上兵器以外(ブラックボム、ミサイルを除く)の兵器を全て一撃で破壊する。一ターン一マスずつ動く化学兵器。
- 工作車-GBW3に登場。マップに拠点や道路の建設ができる。
- コンバットバギー-GBW3に登場。バズーカ装備の車両兵器。
- 戦闘車両-GBW3に登場。バズーカに装甲を備えた車両。
- 歩兵戦闘車-戦車と装甲車の中間。戦車砲をつけた車両。
飛行兵器
※毎ターンの開始時に燃料が消費され、0になると墜落する。消費する燃料はユニットの種類により異なる。
- 輸送ヘリ-歩兵、工兵の輸送が主な役目。非武装の場合が多いが作品によっては機銃が装備されており、壁や空の歩兵としても使うこともできる。
- 戦闘ヘリ-対地・対空攻撃のどちらも可能だが、威力はそれほど高くはない。
- 爆撃機-対地攻撃、対艦攻撃に絶大な威力を発揮する。しかし対空兵装はなく戦闘機には弱い上、攻撃される場合は反撃できる対象も少ない他、作品によって爆撃できる対象も変わる。
- 戦闘機-対空攻撃において最強のユニット。移動力も全ユニット最高である。対地攻撃はできない。
- 攻撃機/艦載機-スーパーより登場。爆撃、対空二つの兵器を兼ね備えたが攻撃力は中途半端な器用貧乏。艦載機は「失われた光」より登場し空母でしか生産できないユニット。
- レーダー輸送機-GBWに追加された索敵モードのみに登場。生産する事で周りを照らす範囲が大幅に増す。地上兵器搭載も可能。
- スーパーミサイル-GBWより登場。最終飛行兵器、攻撃範囲内のユニットを全て全滅させる。DSではブラックボムに名称変更。
- ステルス-DSより登場。潜水艦と同じくステルス時に燃料を多く消費するが隣接されない限り敵に発見されず戦闘機とステルス以外には攻撃されない。
- 輸送機-GBW3に登場。車両兵器と兵士を運ぶ。武器が無い。
- 給油機-空の補給ユニット。
- 対潜ヘリ-GBW3に登場。魚雷を積んだヘリ。潜水艦から反撃ができない天敵とも言える存在だが防御が弱いため反撃ができる戦艦相手には分が悪い。
海上兵器
※飛行兵器と同じく燃料0になると沈没。
- 揚陸艦/輸送艦-陸ユニットの輸送が主。揚陸艦は戦艦攻撃も可能だが、輸送艦は非武装である。
- 護衛艦-対艦・対空・対潜攻撃が可能で、ヘリユニットの輸送もできる万能ユニット。対艦戦闘は並だが対空・対潜戦闘は強い。
- 戦艦/イージス艦-間接攻撃ユニット。ロケット砲と対空ミサイルを兼ね備えたような性能を持つユニットだが防御は薄く、守りや防衛には向かない。『失われた光』では移動と同時に間接攻撃が可能となり、最強ユニットの座に返り咲いた。GBW3では代わりにイージス艦が登場する。
- 潜水艦-GBWより登場。潜水中は燃料を多く消費するが、隣接されない限り敵に発見されない。護衛艦のみ弱点だがそれ以外の海上兵器には強い。
- 空母-GBWより登場。現実では戦争の形を変えた海の主役であるが、このゲームは海中心の広大なマップは少なく初期の作品では飛行兵器の搭載による輸送が中心の「洋上補給基地」といった立場で影は薄い。『失われた光』では洋上で艦載機の生産が可能になっており、空港の存在しないマップでは重要な航空戦力となっている。GBW3では大型と小型に分れた上、武装が大幅に強化され対艦、対空兵器としても強力な存在となっている。
- ミサイル艦-「失われた光」より登場。広い移動範囲と強力なミサイルを搭載しているが、ミサイルは一発のみ。
- ブラックボート-DSのみ登場。主に兵士の輸送が役目だが修理という艦隊を一台復活させ、補給も行うという特殊能力がある。
- 傭兵ミサイルフリゲート艦-GBW3に登場。対都市ミサイルという都市を破壊する兵器を持つ。
- 補給タンカー-補給ユニット。補給車、給油機と用途は同じ。
テレビコマーシャル
1988年夏期に放映された本作のテレビCMは、映像や歌詞やラストカットなどが映画『フルメタル・ジャケット』のパロディであり、「ファミコンウォーズが出るぞ かあちゃんたちには内緒だぞ」のユニークなフレーズが注目を集め人気を得た[2]。なお、本ゲームの発売後は歌詞の「出るぞ」の部分が「出たぞ」に差し替えられて放映された。また、このCMにはゲーム画面は一切出てこない。
制作の指揮を取ったのは、後に『ファイアーエムブレム 暗黒竜と光の剣』と『ゼルダの伝説 神々のトライフォース』のCMも担当することになる倉恒良彰であった。倉垣は、この3作のCMを指して「歌もの三部作」と呼んでいる[3]。
このCMはアメリカ海兵隊の隊員が訓練中にミリタリーケイデンスの替え歌としてこのゲームを宣伝する歌を歌うもので、米軍演習地で本物の海兵隊員を使って撮影され、実際に彼らが歌っているが[4][3]、隊員に厳しい訓練を下す鬼教官(「フルメタル・ジャケット」のハートマン軍曹にあたる)と、彼にしごかれる太めの隊員(「フルメタル・ジャケット」の『微笑みデブ』ゴーマー・パイルにあたる)は、撮影のために呼ばれた俳優である[5]。
撮影に当たっては、隊員たちにローマ字表記の歌詞カードを渡して日本語のような発音で歌わせたが、その際セリフの意味の説明をしたところ、「かあちゃんたちには内緒だぞ」の箇所では爆笑が起きたという[6]。
また発売前には本作のプロモーションビデオがおもちゃ屋やゲームショップなどの店頭で無料配布された。ゲームの流れを簡単にわかりやすく数人の役者がコント風に演じて紹介する構成で、冒頭には発売前バージョンのテレビCMも収録していた。
1988年にスーパーファミコンの仕様が発表された際には、本ゲームのCMの映像を取り込んだデジタイズの画像がグラフィックの描画機能の説明に使用された。
1991年発売の続編の『ゲームボーイウォーズ』も同じような構図のCMであり、女性兵士・空軍の飛行場である。銃の代わりにゲームボーイを持ち、前作CMの歌詞の「母ちゃんたちには内緒だぞ」が「父ちゃん一緒に遊びましょ」となる。
2004年発売の『ゲームボーイウォーズアドバンス1+2』のCMでは、将棋の対局に見立てて棋譜読みのように「装甲車前へ」などという別の構図である。
2005年発売の『ファミコンウォーズDS』のCMは、1作目・2作目と同じ構図である。海兵隊訓練生が住宅街の中でデッキブラシを持って走り、銭湯でブラシがけをするという「戦闘」と「銭湯」をかけた内容である。訓練生の衣装は、映画『フルメタル・ジャケット』の前半部分の海兵隊訓練所の訓練生を模したものとなっている。
派生作である『突撃!!ファミコンウォーズ』のCMでは、コンバットのBGMが使用された。
発売タイトル一覧
ファミコンウォーズシリーズ
ファミコンウォーズ
- ファミリーコンピュータ、1988年8月12日発売。Wiiバーチャルコンソールは2009年5月19日、3DSバーチャルコンソールは2012年12月26日、Wii Uバーチャルコンソールは2014年12月3日、『ファミリーコンピュータ Nintendo Switch Online』は2019年12月12日にそれぞれ配信開始。
- マップは全17面。ユニットは、歩兵2種、車両8種、航空4種、海上2種。レッドスター軍とブルームーン軍が対戦。対戦相手をコンピュータにした時は強さを2段階切り替えられるが、これは思考能力が上がるのではなく、戦闘時のコンピュータ側の損害が、プレイヤー側と同等か一定割合少ないかの違いでしかない。また本作には索敵システムが無く、常に戦場マップ全体のユニットの配置を確認できる。初期の15面をクリアするとENDING MAP No.1、またはNo.2が登場。この16面目をクリアすると、軍事パレードをデフォルメしたようなスタッフロールが見られる。プロデューサーは横井軍平。セーブデータが消えやすい。
- 本作の開発中のタイトルは『ファミ戦』である。発表当初の開発中のゲーム画面でもタイトルは既にファミ戦で完成しており、当時のゲーム誌での紹介でも発表以来しばらくこのタイトルで紹介されていた。また、正式タイトルが『ファミコンウォーズ』になった後も、サンプル版では製品版とは使用BGMが異なるなどギリギリまで調整が続けられていた。
- 本ゲームは人気に比して出荷数が少なく、店頭および中古市場では慢性的な品薄が続いた。そのため1992年に当時日本で最初に結成されたゲームソフト販売店の団体「ジャパンテレビゲームチェーン協会」の要請を受け、例外的に再発売された。なお再発売版は、セーブデータが消えにくくなるよう改良されている。
- Wiiバーチャルコンソール版は、Aボタン(クラシックコントローラはLかR)を押している間は処理速度が速くなり、CPU側のターンを大幅に短縮できる仕様になっている。
スーパーファミコンウォーズ
- スーパーファミコン・ニンテンドウパワー専売、1998年5月1日書き換え開始。Wiiバーチャルコンソールは2010年2月16日、Wii Uバーチャルコンソールは2013年10月2日、Newニンテンドー3DSバーチャルコンソールは2016年11月28日配信開始。
- ファミコン版をベースにCPU思考速度の大幅な短縮、新マップ、既存ユニットの調整、新ユニット、4人対戦等新システムの追加、4人対戦における同盟の有無の選択、レベルアップの有無の選択、索敵モードの追加、個性ある思考パターンを持つ4人の将軍と特殊能力を持つ将軍3人、計7人の個性ある将軍等の要素がある。[7]
- なおファミコン版とほぼ同じマップも収録されているが、使用できるユニットに違いがあるために少し違った戦いが展開される。さらに新たに追加されたレベルアップあり、索敵モードありも選択できるので、これらをありにすると有効な戦略も変わってくる。
- タイトル画面はファミコン版のパロディである。
- 出現ショーグン
- レッドスター軍所属
-
- ヤン・デルタ
- CPU思考パターン1。テーマ曲はファミコン版のレッドスターのBGMのタイプA。
- ブルームーン軍所属
-
- ロジェンスキー
- CPU思考パターン2。テーマ曲はファミコン版のブルームーンのBGMのタイプA。
- グリーンアース軍所属
-
- フォン・ロッソ
- 敵軍に攻め込むことを最優先する。テーマ曲はファミコン版のレッドスターのBGMのタイプB。
- イエローコメット軍所属
-
- ヘットラー
- 安い歩兵ユニットを捨て駒にして首都防衛を図る。テーマ曲はファミコン版のブルームーンのBGMのタイプB。
- 所属フリー
-
- キャロライン
- 紅一点。ファミコン版で言う損害が少ないタイプ。ラッキーガールと説明されている。このためレベルアップありで最大レベルに達すると、7将軍の配下の中で最強のユニットになる。なおテーマ曲は新たに追加された曲。
- ビリー・ゲーツ
- 毎ターン軍資金が10000多く手に入る。これは占領した都市10箇所分の収入に当たる。なおテーマ曲は新たに追加された曲。
- ミスター・ヤマモト
- ユニット生産時から経験を積んだ状態(Lv2)になっている。配下が精鋭部隊であると説明されている。レベルアップなしの場合は、7将軍の中で唯一高レベルユニットが使用できる。なおテーマ曲は新たに追加された曲。
ゲームボーイウォーズアドバンス1+2
- ゲームボーイアドバンス、2004年11月25日発売。
- ゲームボーイウォーズと名はつくがシステムはファミコンウォーズの流れを汲んでいるのでここで記す。アメリカ同時多発テロ事件の影響で、日本での発売が延期になっていた『ゲームボーイウォーズアドバンス』と続編である『ゲームボーイウォーズアドバンス2』をカップリングして発売。Wii Uバーチャルコンソールは2014年4月3日配信開始。
- ゲームシステム上は2作品は完全に独立しており、タイトル画面からどちらのゲームで遊ぶかを選択する方式である。
ゲームボーイウォーズアドバンス
- ゲームボーイアドバンス、北米で2001年9月9日発売。
- ブレイクシステムとブラックホール軍追加。
- 出現ショーグン
- レッドスター軍
-
- キャサリン
- リョウ
- ゲームボーイウォーズアドバンスとゲームボーイウォーズアドバンス2の主人公。
- マックス
- ドミノ
- ブルームーン軍
-
- ホイップ
- ビリー
- グリーンアース軍
-
- イーグル
- モップ
- イエローコメット軍
-
- キクチヨ
- アスカ
- ブラックホール軍
-
- ベルボウズ
ゲームボーイウォーズアドバンス2
ファミコンウォーズDS
- ニンテンドーDSで2005年6月23日発売。北米は2005年8月22日発売。
- 2画面を利用した、地上と空中のマップ表示などの新要素がある。二人のショーグンをセレクトが可能そしてタッグブレイクシステム追加。ストーリー上のつながりは大きくないが、『アドバンス1+2』と地続きの世界観となっている。Wii Uバーチャルコンソールは2016年4月20日配信開始。
- 出現ショーグン
- レッドスター軍
-
- ジョン
- 本作の主人公。
- レイチェル
- ブルームーン軍
-
- サーシャ
- グリーンアース軍
-
- ビットマン
- イエローコメット軍
-
- コウゾウ
- ブラックホール軍
-
- ジーポ
- チャッカ
- キャンドル
- ヘルボルト
ファミコンウォーズDS 失われた光
- 北米版はニンテンドーDS用ソフトとして2008年1月21日発売。日本国内版はニンテンドー3DS専用のDSiウェアとして、2013年10月30日にクラブニンテンドーの2013年度プラチナ会員の特典として無料配信開始。
- ウォーズシリーズの第12作。ゲームシステムは前作『DS』の流れを汲んでいるが、世界観はこれまでの地続きでなく刷新されており、シリアス寄りのストーリーになっている。緑軍がおらず、軍の名称が新しくなった。ショーグンユニットシステムの追加によるブレイクシステムの大幅改良、作戦会議コマンドでヒントが見られるなどが特徴。キャラクターデザインは『ザ・キング・オブ・ファイターズ』などで知られるヒロアキが担当。
- 国内版のリリースまでの経緯
- 日本国内での発売は、諸事情によりゲーム自体が完成していたにも関わらず幾度となく延期され、その間に市場もニンテンドーDSからニンテンドー3DSを中心に移行していたことから、一時はこのままお蔵入りかと思われた。しかし、2013年10月30日より、クラブニンテンドーの2013年度プラチナ会員の特典として、ダウンロード版を、ニンテンドー3DS専用のDSiウェアという形式で無償で配信すると発表された。また、一般会員向けにも、2014年5月より800ポイントでの交換タイトルとして配信していた。この一般会員向け版で全世界のニンテンドーDS用のゲームタイトルの登場がDSiウェア専売タイトルを含めて終了となる。
- その他
- 海外版の内部データには、日本語テキストやタイトルが収録されており、非正規の方法により日本語表示でプレイが可能となっている。
- 出現ショーグン
- ルベル軍第12独立中隊(Rubel Armed Force 12th Indepence Company)(赤)
-
- エド
- 本作の主人公。
- ブラウン
- 独立中隊の隊長。
- リン
- 独立中隊の戦術家。
- カトレア
- 記憶を失った謎の少女。
- サフィラス軍(Sapphirus Federation Army)(青)
-
- アトリー
- トラク
- カーライル
- 新生ルベル軍(Ruber Armed Forced)(黄)
-
- コール
- (使用不可)
- ディーター
- ジギスムント
- IDS(Intelligent Defense Systems)(黒)
-
- ローミィ
- リーゼロッテ
- ベリス
- (オンラインモード使用不可)
- 無秩序勢力
-
- ヴァンダ
- (使用不可)
ゲームボーイウォーズシリーズ
前述のように、『ゲームボーイウォーズアドバンス』シリーズはゲームボーイウォーズでなくファミコンウォーズの流れを汲むシリーズである。
ゲームボーイウォーズ
- ゲームボーイ、1991年5月21日発売。ニンテンドウパワー版は2000年3月1日書き換え開始。
- マップチップの形状はスクエアのままだが奇数列と偶数列で半マス分ほど座標をずらすことで周囲6方向へ移動が可能となるよう変更された(ヘックスと似ているがヘックスが縦軸へ直進するのに対し、こちらは横軸へ直進する)。全36面。新ユニットの追加、都市の占領システムの変更、視界が制限されるテキサクモードなどが実装された。当時の同ジャンルのゲームの仕様として珍しくなかったが、COMの思考時間がかなり長い[8]。なお、本作の発売前の当時のイラク情勢の影響で発売が半年ほど延期された。
- 本作のCMでは空軍の飛行場で女性兵士が演技を行った。前作のCMで「母ちゃんたちには内緒だぞ」というフレーズが、今回は「父ちゃん一緒に遊びましょ」とアンサーソングになっている。最後にウインクをする女性兵士の姿に心を奪われる当時のファンもいた[9]。
ゲームボーイウォーズTURBO
- ゲームボーイ、スーパーゲームボーイ対応、1997年6月27日発売。ニンテンドウパワー版は2000年3月1日書き換え開始。製作発売はハドソン。
- サブタイトルの「TURBO」の名の通り、前作の欠点とされていた思考時間の長さを解消すべく製作された。結果、思考速度は前作の約5倍となっており、戦闘シーン等のアニメーションのスピードも高速化され快適なプレイが実現された[10]。マップも全54面と大幅に増加されたが2人対戦プレイは実装されていない。ターンの始めのオートセーブにも対応。
- ゲームボーイウォーズTURBO ファミ通version
- ゲームボーイ、スーパーゲームボーイ対応。
- ゲームボーイウォーズTURBOとのタイアップ企画としてファミ通の懸賞商品として作られたオリジナルマップの別バージョン[11]。カートリッジなどのタイトル部分では「ファミ通version」と表記されているが、マニュアルには「ファミ通ver.」と表記されている。以下、マニュアルから一部抜粋。『なお、この「ファミ通ver.」では6面プラスαの構成が、「ゲームボーイウォーズTURBO」製品版では、新50面プラスαの構成となっています。この「ファミ通ver.」でトレーニングして製品版にチャレンジしてください。』
ゲームボーイウォーズ2
- ゲームボーイ、ゲームボーイカラー、スーパーゲームボーイ対応、1998年11月20日発売。製作発売はハドソン。
- ゲームボーイウォーズTURBOに引き続いてハドソンより制作発売された。前作TURBOのバージョンアップ的な位置づけで制作されており、思考時間の更なる短縮(前作の約3倍速)、ユニットの移動範囲や攻撃範囲の表示、一部使用頻度の少ないユニットの廃止、前作TURBOでは実装されなかった2人対戦プレイの復活などがある。全54面のマップ他にマップエディタも搭載されており、これらは通信ケーブルで相互に交換も可能。更にゲームボーイカラーでの起動時には、グラフィックのカラー化、CPUの倍速モードで通常よりも更に思考時間が短縮される等の恩恵もあった。尚、COM側の思考パターンはTURBOと2とではそれぞれ異なる。また。64GBパックにより、ニンテンドウ64の64ウォーズとの相互リンクも可能な設計だったが、64ウォーズの発売中止に伴いこの機能が使われることはなかった。
ゲームボーイウォーズ3
- ゲームボーイカラー専用、2001年8月30日発売。製作発売はハドソン。
- ナンバリングタイトルだが、ゲームシステム・ユニットなど大幅な仕様変更がされており、ネクタリスのようなテンポのよいものになった。マップはビギナー16面+キャンペーン45面+スタンダード60面。なお、開発段階での名前は「ゲームボーイウォーズ ポケットタクティクス」。モバイルシステムGBにも対応していた。
突撃!!ファミコンウォーズシリーズ
- ニンテンドーゲームキューブ、2005年10月27日発売。
- リアルタイムストラテジー要素があるTPS である。また、詰め将棋的な要素も強い。シリーズで初めて「12才以上対象」に区分される。
- Wii、2008年5月15日発売、北米で2007年10月29日発売。
- 『突撃!!ファミコンウォーズ』の続編。ニンテンドーWi-Fiコネクションを利用したフリー対戦(合戦)・シナリオ対戦・協力プレイの3つのマルチプレイに対応。前作には無かった海軍ユニットなども追加される。
発売中止タイトル
- 64ウォーズ
- NINTENDO64、1999年2月26日発売予定。
- ハドソンから発売予定であったが諸般の事情で発売中止となった。当時のゲーム誌では画面写真も多数公開されほぼ完成していたとみられ、64ウォーズのゲーム内容や収録マップはゲームボーイウォーズ2と同一のものだった。
- 64GBパックを使用してゲームボーイウォーズ2とリンクさせる連動要素も予定されており、64GBパックで両ソフトをリンクさせることにより、相互にシームレスなプレイやデータ交換が可能な仕様も用意されていた。
- GB側でゲームボーイウォーズ2をプレイ後、64GBパックとリンクさせて64ウォーズ上で続きをプレイ、あるいはその逆をシームレスに行うことが可能であり、GBでは携帯性を、N64では64ビットのCPUパワーを活かした高速処理やTVモニター上でのプレイなど、それぞれのハードのアドバンテージを活かせるような設計になっていた。
ゲームボーイウォーズTURBO・2・3の発売元について
ゲームボーイウォーズTURBO・2・3の発売元が任天堂ではなくハドソンとなっているのは、当時のハドソンの常務取締役であった中本伸一(現有限会社サイレントシステム取締役)がゲームボーイウォーズのファンであり、バージョンアップ版の製作の企画を任天堂に持ち込み、ライセンス契約を交わした上でハドソン側で製作発売したからである[12]。
ゲームボーイウォーズTURBOの製作の際には、ハドソンが以前に自社で発売したウォーシミュレーションゲームの思考エンジンのノウハウを活かし、前作の欠点とされていたCOM側の思考時間の長さを解消すべく「とにかく速くする」ことが指標とされた。その結果前作の5倍近い速度という快適なゲーム性が実現された。これが縁となり後にゲームボーイウォーズ2・3もハドソンで製作発売された。また、NINTENDO64用に「64ウォーズ」もハドソンより発売予定だったがこちらは発売はされなかった。
他作品への出演
- 大乱闘スマッシュブラザーズシリーズ
- ゲストキャラクターが登場し援護してくれるアイテム「アシストフィギュア」のうち、隠しアシストフィギュア「センシャ&ホヘイ」として登場。ドット絵で描かれた戦車と歩兵たちが弾を放ちながら行進する。また、同作品の収集要素「シール」では、リョウやドミノなど『ゲームボーイウォーズアドバンス』系列キャラの公式イラストが登場する。
- キャプテン★レインボー
- Wii、2008年8月28日発売。
- 舞台となるミミン島の住人として「ファミコンウォーズの兵士」(ゲーム中では略して「ファミコン兵士」と表示)が登場。バレーボールチームを組む。
- あそぶメイドイン俺
- Wiiウェア、2009年4月29日発売。
- 収録されたプチゲーム(ミニゲーム)の一つとして、シリーズ第1作目をモチーフとした「ファミコンウォーズ」が登場する。なお、内容説明の文には前述のテレビCMを意識した「ファミコンウォーズがでーたばーい」という文がある(語尾が博多弁なのは、登場キャラであるエイティーンボルトの口癖のため)。
- SDガンダム ガシャポンウォーズ
- シミュレーションマップの一つに「ソラマメジマ」というFC版のステージが登場する。
脚注
- ^ “「任天堂カンファレンス 2007.秋」主要タイトル・ファーストインプレッション”. GAME Wach. 2016年4月1日閲覧。
- ^ M.B.MOOK『懐かしファミコンパーフェクトガイド』65ページ
- ^ a b ほぼ日刊イトイ新聞、倉恒良彰インタビューより
- ^ ただし、最終的にはCMは日本人によるアフレコになった。
- ^ 週刊ファミ通 2008年12月19日号(No.1044)65ページより。
- ^ 放映当時、雑誌『テレパル』(小学館)の記事に記載。
- ^ 特殊能力が設定されている場合もあるが、特殊能力が存在しないショーグンをプレイヤーが選択した場合は全て同一性能となり差が発生しない。
- ^ M.B.MOOK『懐かしゲームボーイパーフェクトガイド』 (ISBN 9784866400259)、31ページ
- ^ M.B.MOOK『懐かしゲームボーイパーフェクトガイド』 (ISBN 9784866400259)、117ページ
- ^ M.B.MOOK『懐かしゲームボーイパーフェクトガイド』 (ISBN 9784866400259)、87ページ
- ^ ゲームボーイウォーズTURBO(HUDSON War-SLG ROOM) - ウェイバックマシン(2004年6月6日アーカイブ分)
- ^ ハドソンが1989年から1998年まで発行していた会報誌『ユーモアネットワーク』1997年夏号コラム参照。
関連項目
- ウォー・シミュレーションゲーム
- 横井軍平 - ファミコンウォーズの開発者
- 加賀昭三 - スーパーファミコンウォーズの開発者
- 加トちゃんケンちゃんごきげんテレビ - TBS系・任天堂がスポンサーで、ファミコンウォーズCMを番組内でオンエアしていた。
- ビバ★ロック
外部リンク
公式
- ファミコンウォーズDS 失われた光 - ウェイバックマシン(2015年5月27日アーカイブ分)
- 突撃!!ファミコンウォーズVS
- 突撃!!ファミコンウォーズ
- ファミコンウォーズDS
- ゲームボーイウォーズアドバンス1+2
- スーパーファミコンウォーズ
- ゲームボーイウォーズ
- ゲームボーイウォーズTURBO(ハドソン公式サイト) - ウェイバックマシン(2004年6月22日アーカイブ分)
- ゲームボーイウォーズTURBO(ハドソンゲームナビ) - ウェイバックマシン(2004年6月5日アーカイブ分)
- ゲームボーイウォーズTURBO Q&A(ハドソン) - ウェイバックマシン(1998年5月25日アーカイブ分)
- ゲームボーイウォーズ2(ハドソン公式サイト) - ウェイバックマシン(2004年6月5日アーカイブ分)
- ゲームボーイウォーズ2(ハドソンゲームナビ) - ウェイバックマシン(2004年6月5日アーカイブ分)
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開発会社
- 任天堂
- インテリジェントシステムズ
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