MAJORの登場人物
MAJORの登場人物(メジャーのとうじょうじんぶつ)は、満田拓也の漫画作品『MAJOR』『MAJOR 2nd』、またそれを原作としたテレビアニメ『メジャー』『メジャーセカンド』に登場する人物の一覧である。
一部の人物は原作とアニメで人物名が異なる場合があるため、アニメでの名称は<>内に記載する。
主人公
- 茂野 吾郎 / 本田 吾郎(しげの ごろう / ほんだ ごろう)
- 声 - くまいもとこ(保育園、小学生)、森久保祥太郎(中学生以降) / 大谷育江(サンデーCM劇場)
- 『MAJOR』の主人公。
- 左腕に転向してからは、ジャイロボールを武器とする速球派の投手となる。常に野球一筋の、まっすぐな熱血漢。その反面、恋愛沙汰や世間一般の常識に関して疎い面があり学業(頭を使うこと)が大の苦手。ワールドシリーズを制して数年後に投手として再起不能に陥ってからは野手に転向し、『2nd』では各国に渡って現役生活を送りつつ、様々な壁にぶつかっては試行錯誤する大吾と仲間達を導くこともある。
- 茂野 大吾(しげの だいご)
- 声 - 沢城みゆき(メッセージ)、藤原夏海(セカンド) / 田村睦心(サンデーCM劇場)
- 捕手、外野手 右投右打。背番号13(ドルフィンズ)→7(中学校)。
- 『MAJOR 2nd』の主人公。吾郎と薫の長男で、泉の3歳下の弟。少年期の吾郎と外見はよく似ており、やや小柄な体格。
- 幼少時、現役復帰した吾郎の影響を受け、「おとさん(吾郎)みたいにプロ野球選手になる」という夢を抱いていた。小学4年生から本格的に野球をすべく三船リトルに入団したものの父親譲りの身体能力に恵まれず、周囲からは期待はずれとして落胆され、常に父や2人の祖父と比較され続けたため父に対しての劣等感や後ろめたさを抱き、一度野球を辞めてしまう。小学校6年生まで母に振り回される形でサッカーや勉強に取り組むも、長続きせずゲームばかりしており、野球をやりたいという気持ちこそ完全には無くなってはいなかったものの傷つくことを恐れて物事に対して逃げ腰になっていた。
- 運動神経自体は悪くなく守備能力は並以上だが、遠投や打撃が不得意。ただし、これは基礎的な知識や練習が不十分だったためであり、再び野球を始めてからは寿也の指導を受け、徐々に練習の成果を見せ始めている。投打ともに豪快な野球が持ち味であった父とは対象的に、三船ドルフィンズ時代は犠打やプッシュバントで次の打者に繋げることを中心とした、小技主体のスタイルに取り組んでいた。
- 吾郎と異なり目上ならびに初対面の人物には礼儀をわきまえた振る舞いをするが、藤井千代を野球部に勧誘した時に「あなたの身長に惚れました!」と正直過ぎる言葉を放ち彼女を余計怒らせるなど、女性に対して不適切な対応をとってしまう点は同様である[1]。
- 小学生編
- 当初は自分の抱えている劣等感や繊細で傷つきやすい一面を姉や母親に理解してもらえなかったことや、味方からの無神経なヤジもあって捻くれた性格となっており、睦子や光等の好意的な感情も素直に受け入れられずにいた。光との出逢いを機に、心境に変化が現れ始め、紆余曲折ありながらも再び野球と向き合うことを決め、三船リトルに再入団する。投手を目指す光の提案で捕手を目指すが、野球から離れていたこともあって当初は消極的かつ上から目線な態度を取り光を怒らせてしまう。後にいずみからの助言を受けて前向きになり、光を見返すために吾郎からの頼みでコーチを引き受けた寿也の指導の下でバッティングセンターで特訓に励んでいたが、後に光が何も告げずに群馬へ引っ越してしまったことで気持ちの整理が付かずにいた。しかし、寿也を通じて光からの手紙を受け取って光の本心を知り、いつか共に野球をすべく特訓を再開。のちに光もチームに復帰し、1回戦での奮闘ぶりを見たチームメイトからも仲間として認められた。またこれ以降、光や睦子にも友好的に接するようになる。
- 県予選では準々決勝で惜敗を喫した際に光が選手生命や日常生活に関わる怪我を負ったことで自責の念から再び思い詰めていたが、シーズンを終えて帰国した吾郎と寿也の協力や容態が回復に向かっていた光の励ましもあって立ち直る。
- 中学生編
- 私立風林学園に進学し、2年生になった際は主将を任される[2]。仁科をはじめとした実力主義を貫こうとする後輩たちの不遜な態度に必要以上に反論せず、そのような消極的な姿勢や、唯一の上級生の丹波が生徒会長との兼任で多忙故に他に適任者がいなかったこともあり睦子以外の他の女子部員からは「お飾り主将」と見られていたが、模擬試合で仁科の速球を打ち返した際に守備を疎かにする仁科らに「先輩を舐めるのは勝手だが、野球を舐めることは許さない‼︎」と怒鳴りつけるなど心技共に大きく成長しており、そのことがきっかけで他の部員たちからも認識を改められている。
- 主将に選ばれた際に、吾郎に自身へのコーチを依頼し練習を重ねた結果、苦手だった打撃面でも粘りのバッティングが出来るほどの進歩を見せ、春の大会では、かつては格上だった卜部とアンディのバッテリーから、サヨナラ打を打つ。決勝では試合には敗れたものの道塁の本気の速球を打ち返すなど、かなりの成長ぶりが伺える。
- 指導者不在の中で自身が部員達の練習メニューを考案したり、練習前の下準備や後始末等の雑用を自分から進んで行っているが、部活終了後にも自宅で自主練習をするなどドルフィンズ時代とは異なりストイックな生活を送っている[3]。
- 前述した指導者不在の環境に加えて、練習試合等のチームの現状を見極める機会に恵まれなかったことも災いしてか、アニータから「千里や仁科も登板できるように投手の頭数は多くて損はないはず」と提案されるも「1年生を敗戦投手等にさせたくない」という配慮から提案を却下してしまった結果、睦子を疲労困憊になるまで投げさせてしまう。仁科をやむなくリリーフで登板させたときは好投させたものの、先発を任せた際には力配分等の指示が不十分だった事も災いして炎上させてしまい、救援で登板した千里が「握力が限界」と降板を願い出るも「投げられる投手がいないから困る」といった自身の配慮が裏目に出てしまう等、実質的な初陣故の見通しの甘さからのミスを招いてしまう。
- 春季大会決勝で惜敗した悔しさから、夏の大会を見据えたチーム全体の早急なレベルアップを目指すが、休日を返上した練習時間等の増加や質の向上等を急ぐあまり、試合中に負傷したアニータや肘の古傷を抱えている弥生、膝を痛めてる関鳥に対しての配慮を怠ってしまうなど、一度は周囲が見えなくなってしまう[4]。この為に練習量増加賛成派と反対派筆頭の太鳳との間でチームが空中分解するかとも思われたが、無理がたたって大吾が扁桃炎による高熱を発症し寝込んだ事により、チームメイトらが大吾の負担軽減の為に協力する事を決め、集団で見舞いに行った事でチームの結束はより深まった。その数ヶ月後に行われた辻堂中との練習試合で光と再会するも、試合で大敗した上に光がドルフィンズ時代の怪我が原因で投手をやめたことを聞かされ、精神的に追い詰められる[5]。
- このことから練習を緩和する方針に切り替えるがこれからの練習の在り方を睦子に相談された際は「親友に自分の野球生活をこけにされた」、「仲間達を思ってのことなのに否定された」と思い込むなど再び繊細な性格が災いし、今度は過換気症候群で倒れてしまう。
- しかし勝利やチームの実力向上を決して諦めてはおらず、本音を聴いてくれた吾郎により、臨時コーチに叔父の大河、そして寿也が「精神的に大吾君を追い詰めた責任を当事者の親として取らせて欲しいと同時に大吾君を通じて光との接点を持ちたい」と利害関係が一致したことにより監督業を引き受けることとなる。これらのおかげで肩の荷が下り、その日見た悪夢の内容を母・薫に話す、親友・光に散々馬鹿にされたが、それでも「今の仲間で辻堂に勝てると信じてる」と寿也に思いを伝える、野球部員になることに消極的な千代に「自信が無いのはみんな一緒だよ」の言葉に部員になる決心をさせ、キャプテンとしてだけでなく、人間的にも大きく成長した。
- アニメ版ではキャプテンに指名された当初は自分の実力から就任に消極的であり、野球部を退部してシニアへの移籍を考えていたが、吾郎や大河の経験を聞いたことで徐々に考えを改め、吾郎にコーチを依頼したことが語られた。また吾郎が指導者探しに奔走する場面は第2シーズン時点で描かれず、キャッチボールで大吾の本音を引き出して再起に一役買う場面に変わっている。
主要人物
- 佐藤 寿也(さとう としや)
- 声 - 大浦冬華(幼稚園、小学生)、森田成一(中学生以降)
- 吾郎の最初の友達で、終生のライバルであり、親友となる強肩強打の天才捕手。吾郎とは対照的に冷静沈着な性格で頭脳明晰。容姿端麗で女性人気も高い。現役引退して日本に帰って来てからは吾郎の頼みで大吾のコーチを務め、後に睦子の打撃指導も行っている。
- ジョー・ギブソン
- 声 - 落合弘治
- メジャーリーグで活躍する速球投手。吾郎の父・茂治に死球を投げて死なせてしまい、その贖罪として吾郎の成長を見守る。吾郎にとっては亡き父に代わり目標と出来る唯一の人物。
- ジョー・ギブソンJr.
- 声 - 浪川大輔、木村亜希子(幼少期)
- ジョー・ギブソンの息子。テキサス・レイダースの4番打者として天才的な打撃力を誇るスイッチヒッター。アメリカにおいて吾郎とライバル関係になる。
- 清水 薫 / 茂野 薫(しみず かおる / しげの かおる)
- 声 - 笹本優子
- 吾郎とは小学校からのクラスメイト。三船リトルでは吾郎と同じチームで共に戦った。彼とは紆余曲折あったものの結婚し、『2nd』では二児の母親となる。
吾郎の親族
本田家
- 本田 茂治(ほんだ しげはる)
- 声 - 子安武人、加藤優子(少年期)
- 投手→ 一塁手。左投左打。背番号44。
- 吾郎の実父。通称おとさん。プロ野球・横浜マリンスターズ(アニメ版では横浜ブルーオーシャンズ)の選手。大卒者。享年31。
- 一軍と二軍を往復する日々を送っていたが、千秋の死後まもなく猛練習を繰り返したせいでヘルニアを患い、それ以降はずっと二軍生活を余儀なくされる。さらにその上、遠征先で肘を壊してしまい引退を考えたが、吾郎が球団へ押しかけて解雇を取り消すよう懇願したことや、茂野からの勧めを受けて野手転向を決意する。そして、茂野との3打席勝負の末に球団側と再契約を結び、再び頭角を現していく。
- スタメン出場となった東京シャイアンズ(アニメ版では東京ウォーリアーズ)戦。電撃来日した大型投手ジョー・ギブソンの渾身の球(160km/h)を本塁打にし、彼から「生涯のライバル」として認められる。しかし、次の打席では被弾のショックやバント攻めにより、すっかり自暴自棄となっていたギブソンの158km/hのボールが頭部を直撃し、さらに転倒した際に自分のバットで後頭部を強打する。
- 当初は平気な様子を見せていたが、翌朝に急激な体調悪化に見舞われ、頭蓋内血腫のため他界。その生き様や野球に対する姿勢は、死してなお吾郎の模範となっている。また、茂治の死去により数多くの人物が生涯を狂わせることになった[6]。
- 現実においても死球での死亡例は存在する。クリーブランド・インディアンズのレイ・チャップマンは、頭部に死球を受けて昏倒、12時間後に死亡している。
- 本田 千秋(ほんだ ちあき)
- 声 - 日高のり子
- 吾郎の実母。通称おかさん。
- 回想シーンでしか登場しないため、人物像はほとんど明らかになっていない(吾郎の発言によれば「“野球好きな女性”」であった模様)。吾郎が3歳時、突然の病気[7]で他界。
- 本田 義治(ほんだ よしはる)
- 声 - 田原アルノ
- 茂治の兄であり、吾郎の伯父。弟とはひと回り近く歳が離れており、彼に野球を教えた人物でもある。
- 思いやりのある優しい性格で、茂治が不慮の事故で亡くなった際、妻や周囲の反対を押し切って桃子に吾郎を託した。その後も、何かと吾郎と桃子のことを気にかけ、リトルリーグ編では英毅との結婚を後押しし、W杯編では吾郎の応援をするために現地まで駆けつけた。
- 本田 良枝(ほんだ よしえ)
- 声 - 弘中くみ子
- 義治の妻であり、吾郎の伯母。かなり利己的な性格の持ち主。
- 義弟の茂治が死亡した際、自分の子育ても一段落ついた時期に吾郎を引き取るということで難色を示していたため、桃子が吾郎を引き取る申し出を快諾した。しかし、球団から多額の補償金が支給されることを知ると、手の平を返して言いがかりをつけ、打算目的で親権の約束を反故にしようとするという非常に狡猾な面を覗かせた。その後、リトルリーグ編でもわずかながら登場した。
- アニメでは最初から夫とともに暖かく吾郎を迎えている。桃子の懇願に現役の母親として「(ただでさえ子育ては大変なのに)他人の子を育てることは(もっと)大変なことだ」と反対するが、2人の硬い絆を見て受け入れた。
- 義治の長女(仮称)
- 吾郎の従姉。初登場時すでに成人している。センター分けのロングヘアが特徴。アニメ版では、英毅と桃子の結婚式にも出席していた。
- 義治の次女(仮称)
- 吾郎の従姉。初登場時は中学~高校生であった。眼鏡とボブカットが特徴。弟が欲しかったらしく、桃子が吾郎を引き取ることになった際、少々悔やんだ発言をしていた。アニメ版では、英毅と桃子の結婚式にも出席していた。
茂野家
- 茂野 英毅(しげの ひでき)
- 声 - 咲野俊介
- 投手。左投左打。背番号17(永久欠番)。
- 茂治の親友で、同じ横浜マリンスターズ(アニメでは横浜ブルーオーシャンズ)のエースだった。桃子と付き合う前に離婚歴が一度あり、野球のことしか考えなかったことが原因だったとのこと。
- 投手として引退寸前だった茂治に打者への転向を勧めるが、後に彼を死亡させる結果となってしまったことに自責の念を抱いており、そのためか彼の息子・吾郎のリトルデビュー戦を観戦しに行ったりと何かと気遣っていた。前妻と離婚後、吾郎が小学4年の時に桃子と再婚し、吾郎の義理の父になる。吾郎が中学3年(アニメでは高校2年)の時に、自身の限界を感じて現役を引退し、野球解説者を経てW杯では日本代表の投手コーチ兼ヘッドコーチを務めた。アニメ最終シリーズではメジャーの解説者も務めている。
- 吾郎が三船ナインと別れてまで茂治がいた横浜リトルに入団しようとしていたことに桃子から相談を受けて諭したり、肩を痛めているのに安静にせず練習を続ける吾郎を叱る、吾郎が右肩を壊した際に左投げ転向を薦める、聖秀対海堂戦では仕事を切り上げ観戦に訪れ桃子を励ます、親を気遣いメジャー行きを諦めようとする吾郎を送り出す等、様々な場面で茂治に代わり重要な役割を果たしている。吾郎に対して技術的な指導をすることはほとんどないが、中学編で吾郎が寿也に歯が立たず相談した際には、ボールがキレのない棒球であることを指摘した。その後、眉村率いる海堂に敗れた際、吾郎が「親父の言うキレは何一つ通用しなかった」と言った際には「(サウスポーに転向してすぐに結果が出ないからといって)野球を舐めているのか?」と厳しく諭し、吾郎が海堂に行くきっかけを作る。また、聖秀編では吾郎が野球経験のない素人だけを集めて試合のための見せかけだけで野球をやろうとしていたことを顧問の山田から聞かされて、当初は「プロアマ規定があることや親子共々やりづらい」と保留したが、山田からの熱心な要請に応え吾郎を本来の野球に取り組むべき姿にするために目を覚ませるべく吾郎に内緒で臨時コーチを引き受け[8]、吾郎以外の部員たちのやる気を試すために厳しい練習を課し、それに抗議した吾郎には「自分以外に何も守るものを持たない奴に本当の栄光は掴めない」と助言をしチームメイトの心に寄り添うきっかけを与えた。
- 野手転向のテストで対戦した際、読みだけで打とうとする茂治の胸元にボールを投げ込むなど野球を甘く考えている人間には非常に厳しい一面を見せる。吾郎を実の息子同然に想っているため、心のどこかで吾郎の実の父・茂治に対して嫉妬していると桃子(アニメでは吾郎)に語っていた。
- 作者曰く、「野茂を逆にしただけという単純なネーミングで、当初は重要な役割を担う予定はなく、吾郎の父になる予定もなかった」とのこと[9]。
- 『2nd』でも小学生編より登場し、口ひげをはやした良き祖父として桃子と共に大吾の試合を観戦している。「目立ちたがりな吾郎と違い、大吾はデリケート」と彼の性格を看破している。
- 星野 桃子(ほしの ももこ)→茂野 桃子(しげの ももこ)
- 声 - 野田順子
- 吾郎の継母。作中では美人で容姿が吾郎の実母によく似ており[10]、茂治も一度見間違えたほど。普段は穏やかだが、毅然とすべき時は厳しい態度を示す気丈さも持ち合わせている。
- 元々は、吾郎が通っていた幼稚園の先生(アニメ版では保育園の保育士)。吾郎を幼稚園の外の私生活でも面倒を見ており、吾郎も、大好きな野球と同等以上に慕っていた。本田茂治のプロポーズを受け婚約するが、その矢先に茂治が急死してしまい、自らの意志で吾郎を引き取り育てる。同居するようになってからは吾郎にも母親として認められ、2人で助け合いながら生活していたが、茂治の死から4年後、彼のことを忘れられずにいながらも、何かと面倒を見てくれる英毅に惹かれ結婚し、次男・真吾と長女・ちはるを儲ける。W杯編では、次男・真吾と渡米し、準決勝・決勝と夫と息子の活躍を見届けた。
- 茂治のプロポーズの決め手は「何になってもいいが、思いやりのある、友達を大事にする人間に育って欲しい」という子育て基準が千秋とまったく同じであったため、茂治の没後も吾郎にそれを教えて育てていくことになる。ただし、元から野球に対し興味があったわけではないので、夫や吾郎との温度差もしばしば垣間見えた[11]。
- 早い段階から吾郎の養母として接していたため、実子と変わらない愛情を持っており、吾郎もそれを理解しているので彼女には頭が上がらない様子。
- シリーズごとに髪型が変わるのが特徴で、『幼稚園編』~『リトルリーグ』では三つ編み、『中学編』~『高校編』では後ろで一つにまとめたスタイル、『マイナーリーグ編』以降は、パーマのかかったセミロングヘアにしていた。
- 『2nd』では50代半ば~後半となっているため、ややふくよかな体型となって老眼鏡をかけるようになり、小学生編では英毅と共に大吾の試合を観戦している。大吾のことを「大ちゃん」と呼んでいる。
- 茂野 真吾(しげの しんご)
- 声 - 笹本優子(第2シリーズ)、岩村琴美(第3シリーズ以降)
- 英毅と桃子の長男であり、吾郎の義弟。吾郎のことを実の兄のように慕っており、彼からも可愛がられている。
- 少年野球団に入り野球をするようになるが、実父の英毅も兄の吾郎もプロ野球選手ということと自身の実力とのギャップが心の重荷になっている事に嫌気が差し、辞めたがっていた。しかし、W杯決勝のアメリカ戦でギブソンJr. に本塁打を打たれた吾郎を批判する日本のファンに対し、「兄ちゃんは打たれたくて打たれたわけじゃない」と吾郎をかばい、アニメでは野球を続ける事を吾郎に告げた。
- 高校でも野球をやっているようであり、髪型も坊ちゃん刈りから坊主頭になっている。
- 茂野 千春(しげの ちはる)
- 声 - 金田朋子
- 英毅と桃子の長女であり、吾郎の義妹。原作では吾郎が高校1年生の夏に生まれ、アニメでは2年生の春に生まれている。名前は平仮名だったが、「キャラクター名鑑 完全版」においては、「千春」と漢字表記されている。男の子が生まれても千春だったらしい。
- 茂野 泉(しげの いずみ)
- 声 - くまいもとこ(メッセージ[12])、高森奈津美(セカンド)
- 右翼手、投手。右投右打。
- 吾郎と薫の長女で、大吾の3歳上の姉。両親に似て活発で気の強い性格。小学生時はツインテールで、中学生時はお下げにしている。
- 吾郎がメジャー8年目でワールドシリーズを制覇した直後にアメリカにて誕生する。小学生のときに吾郎のホーネッツ退団に伴い日本に引っ越すが、仕事もせず家で怠けている吾郎の姿に憤りを感じていた。しかし、母に連れられ見に行った父の復帰試合で、野球の楽しさを身をもって伝えようとする父の姿に涙を流し、自らも両親が在籍していた三船リトルに入団し、引退まで主力として活躍した。
- 『2nd』では風林中学校に進学し、後に硬式の女子野球部のある横浜星倫高校へ外部進学するなど文武両道の優等生として通っている。小学生編では、無気力な日々を送っている弟・大吾を苦々しく思っており、彼が光の影響で再び野球と向き合おうとしてからは自身の経験を踏まえて助言している。原作ではどこを守っているのかははっきりとしていないが(ただし、「完投して疲れてる」など、投手を思わせるセリフもある)、アニメ版では風林中のエースとして活躍している。
- 容姿はかなり良く、光の活躍やエースの座が危うくなったことなどで不貞腐れ野球を辞めようと思っていた卜部が家に現れた時にその容姿が目を引き、野球の助言も与えて再びやる気を出した事がある。
- 当初は平仮名表記だったが、『2nd』では「泉」と漢字表記されていることが多くなった。
清水家
- 清水 大河(しみず たいが)
- 声 - 朴璐美
- 薫の2歳下の弟。横浜リトル・シニアで5年間レギュラーを張った。長打力はないがシュアな打撃と堅実で華麗な守備が持ち味である。初見で吾郎のストレートをバットに当てたり、9回2アウト2ストライクと追い込まれた段階での代打起用で香取のスライダーをヒットにするなど随所に野球センスを見せる。
- 吾郎が聖秀に野球部を作ったことを姉に知らされ、名門の誘いを蹴って入学。現実的で冷めている面があったため、吾郎が海堂二軍との練習試合で足を怪我したとき、他力本願な自身の本音を打ち明けた上で躊躇もなく野球部を辞めてしまうが、姉からの叱咤で野球部に戻る。大会前に吾郎の代わりに投手を務めると自分から言い出し、練習していくうちに1ヶ月でカーブも投げられるようになった。
- 復帰してしばらくは、傲慢な態度を取り吾郎を怒らせてしまうこともあったが、吾郎の不屈の闘志と他の部員のサポートに触発されて、チームの一員であることを自覚。夏の大会では三船戦において、利き手に怪我を負いながらも奮闘し、久里山戦では完全試合を阻止するヒットや唐沢の犠牲フライを阻止するホームへの好返球を見せる。海堂戦では9回の勝ち越し適時二塁打を含む4安打に加え、本職ではない右翼手で3度のファインプレーを見せ、海堂ナインも試合途中から吾郎だけではなく彼のことも警戒した。
- 吾郎らがチームを卒業した後、1年生ながらキャプテンを任される。「自分では吾郎が所属していた時以上の結果は残せない」と悩んでいた[13]ところ、吾郎から「お前はお前のチームを作ればいい」と諭され、キャプテンとしてチームをまとめていくようになる。「打倒海堂」のつもりでチームを引っ張っていたが、毎年1、2回戦突破がやっとで、最後の夏も海堂戦の一歩手前で敗退した[14]。いつもはクールに振舞っていたが、この時は人目をはばからず大泣きする姿を見せた。
- 姉と吾郎の関係がなかなか進展しないのを見兼ね、要所で2人の背中を押す“キューピッド”としての役割も務める。
- 後に美容師になる。学生時代は「茂野先輩」と呼んでいたが、姉の結婚後は吾郎を「兄貴」と呼び、慕っている。
- アニメでは第1シリーズで顔を見せ、野球に興味を示す場面がある。第3シリーズでは海堂の特待生枠を打診されながらも聖秀に来たこと、異性に関しては年下にしか興味がないことなどが描かれた。また、リトル時代には「自分もこんな選手になりたい」と寿也に憧れ(原作では大河のリトル時代は特に描かれていない)を抱いていた。
- 吾郎以外のチームメイトは大河のことを原作では清水と呼んでいるが(吾郎も稀に清水と呼ぶことがある)、アニメでは大河と呼んでいる(クラスメイトの綾音のみ清水君と呼んでいる)。原作では最後まで投手を続けている。アニメでは、新入生が入ってからは本来のポジションである遊撃手に専念し、また、新入生の渋谷とは何かと衝突していたが、渋谷と以前の自分が似ていることに気付き、過去の吾郎と同じように渋谷を叱咤し、2回戦を勝ち抜いた。自身もキャプテンとして一皮むけることができたようである。
- アニメ『メジャー・メッセージ』では、吾郎の現役復帰に向けた打撃練習に付き合う。いずみと大吾に「叔父ちゃん」と呼ばれ、「お兄さんな…」苦笑いしながら訂正させようとしたり、密かに練習に打ち込むのを隠すため「玉打ち」に行くという吾郎に快くしないいずみが憤慨して大河の前から去る際、大吾に「お互い気の強い姉を持つと大変だよな…」とぼやく場面があった。
- 『2nd』では結婚してヘアーサロンを開業し野球には深く関っていなかったが、4~5年前に自転車事故で右肩を負傷しハサミが握れなくなってしまう。それからというもの、店の事は妻と従業員に任せ、自分はパチンコに明け暮れる自堕落な日々を送っていた。
- その姿に見かねた吾郎から風林中学の臨時コーチを頼まれるが[15]、けがとブランクによりノックもろくに打てなくなり「飽きた」といって短時間で帰ってしまう。しかし、自分自身のプライドにより1人で猛練習していた。そして薫に連れられ学校に行き本格指導を開始する。
- 大吾から監督になってくれと頼まれるが自分にそこまでの素質はなく、臨時コーチが限界だと断る。その次の日「資格がない素人の指導は許可していない」と山口を通じて出張から帰ってきた江頭校長からコーチを拒否された。
- その後は、左手でハサミを握れるように練習し職場復帰を果たす。さらに、江頭校長から好きなように練習してよいと許可もらった寿也から、平日の練習(朝と放課後)と土日に臨時コーチを手伝ってくれと頼まれ引き受けた[16]。
- 『2nd』のアニメ第2シリーズでは原作に先駆けて登場しており、野球部キャプテンに指名されて自分の実力差から就任に悩んでいた大吾から連絡をもらった際に、自身が聖秀野球部キャプテンとなった際の経験を語っている。なお、原作とは容姿が若干異なっている。
- 清水 絵梨(しみず えり)
- 清水大河の妻で薫の義妹。大河がハサミが握れなくなってからは従業員と共に店を切り盛りしている。店の手伝いすらしない彼には呆れ返っている。
- 夫が寿也にコーチを頼まれた時は、土日は忙しいから平日だけと許可した。
- 薫の親
- 声 - 本井えみ(母)/小形満(父)
三船リトル(ドルフィンズ)
吾郎が初めて在籍したリトルチーム。『幼稚園編』では強豪チームだったが、『リトルリーグ編』では野球人口の減少により、存続が危ぶまれるまでになるも吾郎たちの奮闘もありチームは存続し、県内屈指の強豪横浜リトルを打ち破るまでに成長。アニメ版では、その後も決して強豪とは言えないものの、続いていることが明確に語られている。
『メジャー2nd』では、軟式野球チームになっており田代が監督を務めている。チームは弱小(本編での勝利が田代が監督に就任して初)のままだが、選手の数は吾郎の頃よりも増えている場面が見受けられる。
- 本田 吾郎
- 投手。右投右打。背番号1。
- 清水 薫
- 右翼手。右投右打。背番号9。
- 小森 大介(こもり だいすけ)
- 声 - 釘宮理恵(小学生)、宮田幸季(中学生以降)
- 捕手・外野手(大学)。右投[17]右打。背番号2(リトル〜高校)・23(大学)。
- 小柄な体格だが抜群の野球センスの持ち主。あだ名は「こもリン」。普段あだ名で呼ぶのは大林のみだが、吾郎も呼んだことがある。
- 捕手としての能力は高く、小学生時代から吾郎の速球を難なく(小・中に至っては初見で、アニメではプロ入り後の球も)捕る程であり、吾郎もかなり助けられているため、小森が怪我をした時はその存在の大きさに改めて気付かされた。肩も強く中学時代は相手選手が驚いたことがあり、インサイドワークの面では宇沙美球太から高評価を受けていた。その一方で、足は速くないと海堂のセレクション前に自分で発言している。長打力もあり、その総合的な野球の実力は吾郎も認めるほど。またチーム内の不協和音をうまく収束させるなど人格も優れており、試合中自分に危害を加えた選手や自分をいじめていた相手を恨むようなこともなく、報復しようとした吾郎らを叱責していた[18]。真面目でしっかりした性格だが弱気な面もあり、吾郎や沢村・山根に咎められることもあった。父は元横浜マリンスターズの捕手(アニメでは横浜ブルーオーシャンズ)でつぶらな瞳は父親譲り。小学生の頃は短髪。中学・高校時代は坊主頭になり、大学生になるとまた小学生時代のような短髪に戻っている。
- 薫と同様に、吾郎のことを改姓後も「本田君」と呼ぶ。野球選手としても吾郎を尊敬し自らの手本としている。
- 小学生の時に沢村達にいじめられていたところを吾郎に助けられ、彼に誘われて三船リトルに入団。戸塚西リトル戦で左手を負傷(捻挫)し、大会閉幕後に完治。横浜リトル戦では、吾郎やチームメイトが必死にプレーしているのを見て、自分の怪我で迷惑を掛けていると負い目を感じ、チームに勝利を捧げたい気持ち一心で同点適時打を放った。
- 三船東中学では主将を務める。山根らの妨害でろくに野球ができない状況下にあったが、転校してきた吾郎と彼との諍いを経て復帰した山根の尽力で再始動。寿也率いる友ノ浦中との試合では、寿也の心理作戦にはまった吾郎に喝を入れて冷静さを取り戻させるなど、技術面のみならず精神面でもチームの勝利に大きく貢献した。海堂高校への進学を決意し、吾郎・寿也と共に海堂セレクションを受け4次テストまで勝ち残ったが、寿也との勝負に敗れ、不合格になった。
- 市立三船高校に入学し、大林・山根と共に無名校だった三船をシード校にまで躍進させ、自らも4番として活躍。聖秀に編入した吾郎との対決では頭脳プレーでリードするも、吾郎に同点3ランを打たれ、自身も吾郎に三振に打ち取られて惜敗した。その後一球だけ吾郎の球を捕らせてもらい、自らの高校野球にけじめをつけた。高校卒業後は地元の大学(アニメでは日本教育大学)に進学して野球を続けている。W杯編では山根達から決勝戦を観戦するための渡米に誘われるが、野球部の練習を最優先に考え断念した[19]。また、メジャーリーグ編では吾郎のいるホーネッツの優勝決定戦を携帯電話で見ていた。
- W杯編では、安藤監督の家で三船リトル当時のメンバーと決勝をTV観戦した。大学卒業後はサラリーマンとなり、営業中にテレビでワールドシリーズを観戦し応援していた。この頃から吾郎を「吾郎君」と呼ぶようになる。
- アニメ第4シリーズでは、大学野球部で球拾いばかりの毎日だったが、ぎっくり腰になった安藤の代わりに三船リトルの監督をすることになる。そこで、横浜リトル戦を前に戦意喪失していた選手たちの士気を高めるべく、自らも猛練習を重ね、代打で出場した。
- アニメ『メジャー・メッセージ』では営業マンとして生計を立てながら、安藤に請われ日曜日だけ三船リトルの監督を務めている。原作と異なり、今まで通り吾郎・薫のことを「本田君」「清水さん」と呼ぶ。
- 『2nd』では虹ヶ丘ビートルズの監督として再登場。得意のデータや頭脳を駆使した作戦で三船を追い詰めようとする。アニメ版ではドルフィンズの前監督[注釈 1]であり、チームはその時の方が強かったとのこと[21]。
- 沢村 涼太(さわむら りょうた)
- 声 - 笹島かほる(小学生)、野島裕史(中学生以降)
- 中堅手、投手。右投右打。背番号8。
- 後ろ髪の跳ねた長髪が特徴。運動神経抜群で足が速く、吾郎に劣らぬ体力の持ち主。父が地元の少年サッカークラブの監督で、自身も元々はサッカーをしていたが、野球にも順応し、本牧リトル戦ではファウルライン際へ流し打つバットコントロールも披露した。川瀬涼子に鼻の下をのばしたり、彼女に対する吾郎の眼差しをからかったりと、お調子者の一面もあるが、友情を大事にする熱い心の持ち主。
- 薫、小森と同様に、吾郎の改姓後も、彼を「本田」と呼んでいる。
- 小学生の時に小森をいじめていたが、吾郎との出会いで自らの過ちに気付き、自ら小森に謝罪して和解した。サッカーのクラブにも入っているがそれまでの罪償いも兼ねて三船リトルに入団する。
- 控えの投手も務めるが制球はいまひとつ。戸塚西リトル戦では縦に落ちるフォークに対してバットを縦にして構え(自称、必殺縦バット)、相手チームのエラーを誘い勝利につながった。横浜リトル戦でも、延長8回表の守備で体力の限界に達した吾郎の覚悟に奮起して、内外野の狭間に落ちると思われた難しい打球を好捕し、チームの勝利に大きく貢献した。吾郎が福岡に転校した後はエースを務めた。
- 三船東中学ではサッカー部の主将を務めた。その後、静岡の高校にサッカーで推薦されたが、後に膝を壊しサッカーをやめている。本人曰く「フットサルもまともにできない」。アニメ版では、その後大学のフットサルサークルに所属していると語った。
- W杯編では、安藤監督の家で三船リトル当時のメンバーと決勝をTV観戦した。
- メジャーリーグ編では、上記の小森同様、吾郎のいるホーネッツの優勝決定戦をトレーニングしながらラジオで聴いていた。
- 前原 あつし(まえはら あつし)
- 声 - 青山桐子、羽多野渉(W杯)
- 遊撃手。右投右打。背番号6。
- 吾郎より1学年上。出っ歯と小柄な体格が特徴。かなりのお調子者でチームのムードメーカー。一方、大の練習嫌いで諦めが早い。
- 2番打者を務める。本人曰く「チーム1のバントの達人」とのことで、本牧リトル戦にて相手の前進守備をかいくぐる、見事なプッシュバントを決めた。また、小森が負傷した際は3番を務め、江角のカーブをジャストミートし、相手ナインを驚かせるなど、活躍している描写が多い。
- W杯編において三船リトル当時のメンバーと決勝をTV観戦した。
- 作者は、作中のキャラクターで自分に近い人物を聞かれた際に、前原と答えた。
- アニメ第2シリーズでは、顔と声は同じだが性格は正反対の弟が登場した。第5シリーズでは、「リトル時代、茂野吾郎の面倒をみてやった」と大学内で言いふらし、女子からモテまくっていると述べている。
- 田辺 誠(たなべ まこと)
- 声 - 伊藤亜矢子、保村真(W杯)
- 一塁手。右投右打。背番号3。
- 吾郎の1学年上。背が高く面長で、癖毛とたらこ唇が特徴。前原に次いで諦めが早く、彼と同じ小学校に通っている。
- 打順は6番で凡退している描写が多いものの、横浜リトル戦で本塁打を打ち、野球の喜びを味わう。W杯終盤に、安藤監督の家に集まって決勝をTV観戦している。髪型がリトル時代とは違う。
- アニメ第5シリーズでは、大学で軟式野球を続けていると明かしている。
- 長谷川(はせがわ)
- 声 - 恒松あゆみ
- 二塁手。右投右打。背番号4。
- 吾郎の1学年上。糸目が特徴。
- 足が速く1番を打つ。前原とともに、宇沙美球太から「非力だが小技は警戒すべき」と評された。安藤監督のスパルタ練習が厳しくなって恐れていたが、横浜リトル戦でその記憶を思い出しながら、田辺に続き本塁打を放った。W杯編では、安藤監督の家で三船リトル当時のメンバーと決勝をTV観戦した。
- アニメ第5シリーズでは、「甥っ子とよくキャッチボールをしている」と明かしている(このことから兄、もしくは姉がいる模様)。
- 夏目 翔太(なつめ しょうた)
- 声 - 木内レイコ、浪川大輔(W杯)
- 三塁手。右投右打。背番号5。
- 吾郎より1学年上。キレのいい眉毛とタレ目が特徴。口は悪いが既存メンバーの中では真面目な性格。前原、田辺と同じ小学校に通っている。
- 他の選手に比べ失策する描写が多く、打撃も不振気味だったが、夏合宿で頑張り、5番打者へと成長した。前原曰く「地味な5番」で、本人も気にしていた。
- 関西の大学に進学したため、W杯編に三船リトルOBとして唯一再登場していない(アニメでは登場している)。
- 鶴田(つるた)
- 声 - 飯島美春、川田紳司(W杯)
- 左翼手。右投右打。背番号7。
- 吾郎の1学年上。眼鏡とギザギザの口が特徴。勤勉かつ真面目な性格で、進学塾に通っている。長谷川と同じ小学校に通っている。
- 試合で活躍する描写は他の選手に比べ少ないものの、横浜リトル戦にてぎっくり腰になりながらも球場に来てくれた監督に応えるため、6回2死で起死回生の安打を放った(その後、横浜リトルサイドの作戦ミスもあり、打線がつながり同点となる)。W杯編では、安藤監督の家で三船リトル当時のメンバーと共に決勝をTV観戦した。
- 安藤(あんどう)
- 声 - 石井隆夫、鈴木清信(セカンド)
- 三船リトルの監督で、安藤スポーツ用品店の主人。
- かつて、息子の隆文を猛特訓によって故障させたという苦い経験を持つ。この無念から吾郎に夢を託そうとし、幼稚園編において幼稚園児である吾郎に硬球での練習と変化球を教え、茂治から怪我を招く可能性を指摘された。
- リトルリーグ編では、野球人口の減少で三船リトルに入る子も少なくなり、指導もスパルタすぎると親に注意されてしまい、思い切って出来なくなっていたが、吾郎が入ってから監督としての熱意を取り戻し、吾郎に仲間との協調を教えた。采配ぶりも堂に入っており、宇沙美球太による戦力分析でも「ベンチワークは要注意」と評される。横浜リトル戦ではぎっくり腰をおして横浜スタジアム(アニメでは横浜オーシャンスタジアム)に駆けつけた。
- アニメでは第2、第4シリーズにも登場。前者では成長した吾郎と再会しており、後者ではまたしてもぎっくり腰になり、小森に監督代理を頼む。
- W杯編では、自宅に三船リトルOBが集まって決勝をTV観戦した。
- OVA『メジャー・メッセージ』でも三船リトルの監督を続けているが、日曜日のみ小森が代理を務めていることが語られている。
- 『2nd』では監督を引退し、店の方は息子の隆文が継いでいる。外見は、高齢者になっている。
- 安藤 隆文(あんどう たかふみ)
- 声 - 斎賀みつき、徳石勝大(セカンド)
- 安藤の一人息子。吾郎より6歳年上。
- かつては父の指導で投手を志していたが、その半ばで肘(アニメ版では肩)を故障し、満足な投球ができなくなった。しかし、本人はそのことを一切恨んでおらず、「投手がダメなら、打者になればいい」と前向きに考えている。また茂治の打者転向に勇気づけられたとも語った。
- リトルリーグ編にもわずかだが登場し、高校の野球部に所属している。その際、着ていたユニフォームの背番号から、ポジションは二塁手と判明。
- 『2nd』でも登場し、父の店を引き継いでいる。
リトルリーグ編でのライバル達
久喜リトル
- 上河内(かみがうち)
- 声 - はなわ
- 捕手。右投右打。背番号2。
- 夏合宿で練習試合をした、久喜リトルの強打者。性格は呑気かつ大食漢で、練習嫌い。紺野とは一番親しく、「コンちゃん」と呼んでいる。洞察力に長けており、小森の打撃力を素振りだけで見抜いたり、吾郎に変化球を覚えた方が良い事も指摘した。夏合宿では練習試合で後1死で試合終了という状況で代打で登場しサヨナラ2ランホームランを打った。これを見た吾郎から対戦を申し込まれ監督は上河内を打ち取ることを条件に出すと吾郎の前に三振を喫した。これにより三船リトルとの練習試合をするが第1打席でまたも吾郎から三振するが、その後の回で吾郎がバント処理で一塁送球の際に打者走者の頭に当てたことを機に投球が乱れると上河内はホームランを打ち吾郎をKOし、三船リトルに勝利した。
- アニメ第2シリーズでは、野球を辞めて相撲部屋に入り、力士の姿でサボリがてらアイスを持って、ゴロー(額にはメジャーの「メ」の文字がある)という相撲部屋の飼い犬(声 - 鉄拳)を散歩するシーンがある。ただし、稽古をサボっての散歩であったため、先輩2名に捕まってしまった。
- ゴローに至っては終始清水のひざにすり寄りなついていたが、怒られて逃げて行った。
- 鉄拳と同様に、白い顔と真っ黒い目が特徴だが、修正版ではダルメシアンをベースにデザインが修正されている。
- 紺野
- 声 - 永澤菜教
- 久喜リトルのピッチャー。
- 村上
- 声 - 松本大
- 久喜リトルの監督。
本牧リトル
吾郎達がドルフィンズに入団して最初に戦った、県大会での対戦相手。安藤の情報では、去年の準々決勝で名門・横浜リトルと戦い負けはしたが苦戦させ、たった1点差だったとのこと。
- 岡村三兄弟(おかむらさんきょうだい)
- 声 - 竹内順子(三兄弟すべて)
- 三つ子の兄弟で、ともに広い守備範囲と高い守備技術を持ち、「(本牧の)恐怖のブラックトライアングル」と呼ばれている(吾郎から最初の聞き間違いあるいはわざと「ブラックカスタネット」と呼ばれている)。
- 一郎(いちろう)
- 二塁手。右投左打。背番号4。
- 一番打者。バットコントロールに優れ、ストライク球を確実にファウルして相手を疲弊させた挙句、四球を選ばせて出塁する技術を持つ(「地獄のバックファイアーピッチャー殺し」と呼ばれている)。
- 二郎(じろう)
- 遊撃手。右投左打。背番号6。
- 二番打者。バントや盗塁といった小技を得意とする。
- 三郎(さぶろう)
- 中堅手・投手。右投左打。背番号8。
- 三番打者。長打力に優れ、二郎の盗塁を警戒した直球に狙いを定め、強打で点を稼ぐポイントゲッター。三人の中でも特に守備範囲が広い。
- 一年前まで投手をしていたが肩を壊していた模様。三船リトル戦では6回裏2死と勝利目前の局面で「ブラックトライアングル」の盲点(三塁線攻め)を見破られた末、同点にされる。満塁の状態で吾郎に打順が回り、彼への対応は毎回敬遠だったが、敬遠できる状況ではなかったため、トライアングルを崩し、三郎がマウンドに上がって勝負するも彼のサヨナラ満塁本塁打で敗退した。
- 北浦(きたうら)
- 投手。背番号1。右投。
- 本牧リトルのエース投手。小柄な体格で眼鏡をかけている。岡村三兄弟には従順。小森から見ても「絶好球」しか投げられないが、それゆえの体重移動の難しさから柵越えのホームランを打ちにくく、打球のほとんどを岡村三兄弟に捕られる(データによると、73個のアウトのうちの65個)。それゆえ長距離打者は必ず敬遠する。
戸塚西リトル
去年の成績はベスト4。しかし、バッテリー以外の守備はそれほど上手くなく、前原達は最初バカにしていた。
- 宇沙美 球太(うさみ きゅうた)
- 声 - 加藤優子
- 投手。左投左打。背番号1。
- 剛速球とフォークボールが武器。小学6年生。打撃もよく、1番バッターで流し打ちもできる。プロを意識して木製バットを使用。速球に強い吾郎も空振りさせられるほどのボールを投げる[22]。
- 野球好きの父に強引に野球を始めさせられスパルタ教育を受けていたが、自分が所属するチームが勝利した際に父が内心喜んでいる事に気付き、「父の為に野球をする事が全て」と思い込み、自分でも気付かない内に父に絶対服従の野球ロボットのようになっていった[23]。
- 三船リトル戦では最終回、完全試合まで後二人まで追い込んだが、沢村のとっさの思いつき『縦バント』で出塁されそれを逃す。さらに得意球・フォークの多用により握力が弱まったことと縦バントによる揺さぶりから、前原を与死球で押し出し、小森の走者一掃の長打で5対4まで追い上げられる。父である監督から吾郎を敬遠するよう指示されるが、彼に「誰の為に野球やってんだ」と質問され父のやり方に疑問を抱き、指示を無視する。ストレートで勝負するも、父に投手交代を迫られる。しかし、今までの鬱憤と本音を父に吐露したことから、彼の行き過ぎた行為から周囲の擁護され交代もなく、チームメイトの声援と自分の意思で吾郎と「心のこもった真剣勝負」するも、彼に逆転サヨナラ2ランホームランを打たれた。しかし、彼との勝負で初めて野球の面白さを実感し、父の今までの行き過ぎた指導を責める事はなく野球を勧めてくれた父に感謝して父とも和解した。
- 宇沙美の父(うさみのちち)
- 声 - 内田直哉
- 戸塚西の監督。名前不明。大の野球好きで勝つ為なら些細な妥協も許さず特に息子に対しては一段と厳しい。球太に野球以外のスポーツで遊ぶことを禁止し[24]、ゲームや漫画も野球系のものに限らせ、友人と関わるのも「くだらん友情ごっこ」と吐き捨て、百害あって一利なしと見なして禁止した。試合に勝利した際は素直に球太に「嬉しかったぞ。好きなもの食べていいぞ」と喜びを伝えることもある[25]が、決まりを破ったり自分のチームが負けそうになると公衆の面前でも平然と容赦なく球太を平手打ちするほどに厳格。そういったことが息子の球太を絶対服従の野球ロボットにしてしまった。更に球太以外の選手達の野球能力を全く信用していなかったために、球太を除く選手達から不満を抱かれ人望が薄いことにも気付かなかった。自分の方針は正しいと本気で信じていたために、その方針が原因で吾郎を始めとする周囲を敵に回して責められたことに驚愕。審判からも「あなたが行っているのはスパルタではなく恐怖政治なのでは」とまで言われる事態に。アニメではリトルリーグの理念に自らの行いが正しいと思うか聞かれ沈黙。大人しくベンチに引き下がった。父の束縛から解放された球太のストレートを見て自らの過ちに気付いた。試合では敗北したが、球太から今までの行き過ぎた指導を責められることはなく野球を勧めてくれたことに感謝され和解した。その後、「自分を含むチームメイト全員と食事を囲みながら反省会を開く」と知らせた。
- その他のチームメイト
- 橋本、三塁手(声 - 櫨山めぐみ)。松本、二塁手(声 - 森愛子)。堺、一塁手(声 - 藁谷麻美)。
- 戸塚西リトルのメンバー。宇沙美の父である監督が息子である球太の野球能力しか信用していなかった為に、自分達がただチームにいるだけで全く信用されていなかった事に不満を抱いていた。しかし、吾郎が監督である宇佐美の父が球太に対する指導が行き過ぎている事を指摘した事をきっかけに、彼等も吾郎達共々監督を睨んで球太を助けた。
横浜リトルスターズ
全国優勝もしたことがある、リトルリーグ界屈指の強豪チーム。『メジャー2nd』では、小学生編で直接は登場しなかったが、今も全国大会に出る程の強豪とのこと[26]。中学校編では、風林中野球部員の9人中4人が横浜リトルOGである。
- 佐藤 寿也
- 捕手。右投右打。背番号12(小学4年時)→2(小学5、6年時)。
- 真島(まじま)
- 声 - 水沢史絵
- 三塁手。右投左打。背番号5。
- 横浜リトルの4番打者。中学1年生。クールでドライな性格で、プライドが高い。
- 非常に高い実力の持ち主で、吾郎から本塁打を放った(スタンドインする程)数少ない人物。三船リトルや吾郎を「坊や」と呼び見下していたが、試合の中で吾郎の実力と野球に対する熱意を認めていき、監督の指示を無視して勝負に挑むほど熱くなっていった。延長8回裏の守りでハードラックに遭い、これが自チームの敗戦に直結した。
- 羽生(はぶ)
- 声 - 喜田あゆ美
- 一塁手。左投左打。背番号3。
- 横浜リトルの5番打者。丸眼鏡が特徴。三船リトル戦では2回裏に、吾郎が寿也のリードに翻弄されつつも打ち返した打球を好捕、併殺にとる。3回表、吾郎のチェンジアップには三振し、この様子が監督を含めた味方ナインの度肝を抜く。真島同様にヘッドスライディングで既にアウトにした場面では「アウトなんだけど」と三船を見下した態度をとるが、試合の中で吾郎の実力と野球に対する熱意を認めていき、彼も熱くなっていった。
- 伊達(だて)
- 声 - 久嶋志帆
- 遊撃手。右投右打。背番号6。
- 横浜リトルの1番打者。真島と同年代。テクノカットが特徴。三船リトル戦では試合開始早々、叩きつけ打法で出塁。
- 村井(むらい)
- 声 - 相田さやか
- 二塁手。右投右打。背番号4。
- 横浜リトルの2番打者。たらこ唇が特徴。三船リトル戦では「堅い」と思いつつも初回から送りバント。延長8回表でもその役割を果たすが、直後に相手ナインが奮起したため水泡に帰す。
- 関(せき)
- 中堅手。右投右打。背番号8。
- 横浜リトルの7番打者。彼とともに外野を守るレギュラーは、右翼手が松原、左翼手が坂上。
- 江角(えすみ)
- 声 - 松本さち
- 投手。左投左打。背番号1。
- 横浜リトルのエース。真島や伊達と同年代。坊主頭とキツネ目が特徴。
- 30イニング無失点記録を持つ。変化の大きいカーブをウィニングショットにしているが、カーブ打ちの練習をしていた三船リトルに攻略され、初回で4点を失い交代させられた。反面プライドも高く三船を下に見ており、後藤のアドバイスを聞き入れずに意固地にカーブを投げ続けるも、さらに失点してしまう。打者としては、三船リトル戦で、両チームを通じて最初の打点を記録した。
- 後藤(ごとう)
- 捕手。右投。背番号2。
- 三船リトル戦開始時点での、横浜リトルの正捕手。団子鼻が特徴。江角や菊地に対して懸命にリードを試みるが、2回途中で寿也に交代させられる。
- 菊地(きくち)
- 投手。右投げ。背番号10。
- 三船リトル戦で二番手として、江角に代わって登板した。彫りの深い顔が特徴。自身で「10番が横浜リトルのエースナンバー」と発言している。速球が武器でカーブも投げられるが、吾郎のストレートに見慣れていた三船リトルに、軽く打たれてしまう。後藤と変わって年下の寿也のリードを当初は受けずにいたが、好リードを受けてからは立ち直り、好投する。6回の守備で安定度を欠いたが、監督は彼の続投による試合決着を図る。その結果、見通しの甘さが裏目に出て、敗因に結びついた。
- 映画版でもわずかに登場し、北九州リトルに打ち込まれる。
- 川瀬 涼子(かわせ りょうこ)
- 声 - 遠藤久美子
- 投手。右投右打。背番号15。
- アメリカからの帰国子女。男勝りで負けず嫌いな性格で、吾郎や寿也より2学年上。ロングヘアーを三つ編みにしている。
- 父の仕事の都合で渡米した直後、偶然にもテレビに映っていたギブソンに憧れて野球を始め、その影響で彼を彷彿させる投球フォームを持ち味とし、ムービングファストボールを得意とする。
- 吾郎の初恋の相手で[27]、普段は辛口な彼や他の三船の選手、特に沢村をして「かわいい」と言わしめるほどの容姿。しかし、試合前に寿也と三人で会った際、ギブソンの起こした死球での死亡事故について、その相手が吾郎の父とは知らずギブソンの方に同情しており[28]、「よけられない方が悪い」と悪気なく言い放ったため、吾郎の恋心はすっかり冷めてしまった[29]。
- 「ウチ(自チーム)で一番の投手」と評価されているが、三船リトル戦では、延長入りして吾郎の体力を削った後にしか登板機会を貰えず、8回裏には吾郎への敬遠策を強いられ、性差による不利を意識させられる。葛藤の末に吾郎と真っ向勝負をするもランニングホームラン(実際にはエンタイトル二塁打の当たりでそのままプレーが続行され、サードクロスプレイ時に偶然脱げ飛んだ吾郎のヘルメットに送球が当たり、途中で一時力尽きながらもホームイン)を打たれ、敗戦投手となった。
- その後、埼玉県立大磯高校で男子になりすまし野球部に入部している[30]。
- 原作ではリトルリーグ編後は登場しない。アニメでは第2シリーズに登場し、山下高校野球部に所属している。規定により公式戦には出場できないため、練習試合のみで登板しているという設定である。第3シリーズでは、大磯国際大学の女性エースとして再登場し、八木沼隼人を三振に打ち取った。また、久里山高校の香取対策として、綾音から頼まれ、聖秀高校のスライダー打ちの練習に協力した(原作では大河がボロボロになりながら最後まで投げ続けている)。第5シリーズでは就職活動をしている最中に、アメリカを相手に奮闘する吾郎の姿を見て、プロ野球の独立リーグのトライアウトに挑戦することを決意した。
- 作者曰く「ちょっと消化不良に終わった」。
- 樫本 修一(かしもと しゅういち)
- 声 - 楠大典
- 横浜リトルの監督。
- 茂治の幼馴染で、同じ横浜リトルでプレーした。リトル時代、エース争いの試合で茂治に死球を与え骨折させてしまい、責任を感じて練習に出なくなるが、茂治に励まされ立ち直った過去がある。高校時代は甲子園準優勝経験があり、元千葉マリンズ(千葉ロッテマリーンズがモデル)の選手(プロでは怪我などもあり、あまり活躍できなかったようである)。
- 横浜リトルでは厳しい監督だが、よく教え子たちの悩みや相談も聞き、良き監督として慕われている。
- 試合でも勝利を第一に考えるが、秋季大会での三船リトルには、選手層で有利ながら控え戦力の温存を図りハンデ戦へ持ち込んだため、相手ナインの奮起を招いたことで負けた[31]。
- 夏合宿における三船リトルとの練習試合で、わざと三船リトル側の不利になる判定をしたり、茂治を愚弄しわざと吾郎を怒らせるなどの憎まれ役を務めることで、吾郎の死球恐怖症を克服させた[32]。
- 特徴的なサングラスをかけており、三船ナインからは「サングラスのおっさん」と呼ばれている。
- アニメ第3シリーズでは、茂野英毅と共に聖秀高校にコーチとして訪れた。清水大河は教え子だったようであり、樫本によって大河の特色が語られた。「またノックを打てるのを楽しみにしていた」と言われた際、普段はクールな大河も苦笑するなどリトル時代に絞られた模様。
三船東中学校
野球部員達の吾郎の呼び方 小森、清水、沢村の3名以外は、改姓前の吾郎との面識は皆無だったが、野球部全員が吾郎のことを「本田」と呼んでいる。また、野球経験者の吾郎、小森、大林、山根以外は野球経験がない素人ばかりであったが、話の進行とともにかなり上達していき、地区大会決勝で三船西中を相手に快勝。海堂付属中に大敗するも、初の県大会進出を達成した。
- 及川(おいかわ)
- 声 - 武内健
- 中堅手・右翼手。右投右打。背番号8。
- 色黒の肌に金髪が特徴。野球部の部室を溜まり場にしていた山根の不良仲間だったが、吾郎と出会って復帰した山根の誘いで本格的に野球を始める。
- 野球経験は乏しいが運動神経はよく足も速い為、トップバッターに抜擢される。守備では佐藤寿也の大飛球を追い、フェンスに登ったこともある。牟田に比べて真面目な性格で、過去の行いを反省する発言もみられた。再入部以前は同級生を恫喝するなど(アニメでは別のシーンに差し替えられている)粗野な描写が目立っていたが根は臆病で小心者であり、吾郎や山根のように威圧感のある人物には頭が上がらなかった。
- 高校卒業後は就職し大工をしている。W杯観戦のための渡米を仕事の都合で断念した。
- アニメ版では、W杯決勝戦をラジオ・テレビ観戦している。また、会社で草野球をしていることを明かされている。
- 就職先の社長と些細なことで言い合いになり一時退職するが、吾郎の野球に対する誠実さを思い出し、家づくりに命がけで取り組む決心をする。社長に無礼を謝罪に行き、真相を理解した社長の計らいで解雇は取り消された。
- 牟田(むた)
- 声 - 桐井大介
- 投手・三塁手・中堅手。右投右打。背番号10。
- リーゼントと鼻ピアスが特徴。野球部の部室を溜まり場にしていた山根の不良仲間だったが、吾郎と出会って野球を再開した山根の説得もあって野球を始める。及川同様に根は臆病で小心者であり、吾郎や山根を恐れていた。
- スタメン入りしておらず補欠だったことで小森に文句を言っていたが、山根に「ピンチで颯爽と現れる秘密兵器でお前にしかできない役目だ」と持ち上げられそれを真に受け嬉しく思い、上手く丸め込まれている一面もあり、かなりのお調子者。及川と比べていい加減な性格で、引退後練習に顔を出しノックを打つなど後輩の宮本たちに先輩風を吹かせることもしばしば。
- 技術的には素人で、当初は本格的に野球をすることを渋って辞めようとしたが、次第に野球の楽しさを理解し始めて思い留まった。なお、原作では練習についていけず及川と共にすぐに辞めようとする話が描かれたが、アニメではギャグ描写で終わっている。
- 宝仙中学戦では吾郎が遅刻をしたため、投手として先発した。友ノ浦中戦では7回裏2死から代打出場し、安打を放った(その後打線が繋がりチームはサヨナラ勝ちした)。
- W杯編では山根・大林と共にアメリカに駆けつけた。髪型が長髪に変化していたが、そのせいで吾郎や薫に気づいてもらえなかった。
- アニメ版では、及川同様に会社で草野球をやっているが、そこでも(乱闘の)「秘密兵器」らしい。
- 宮本(みやもと)
- 声 - 河野裕
- 遊撃手・三塁手。右投右打。背番号5(吾郎入部前)→6。
- 吾郎の2つ下の後輩。野球部のビラを見て矢部と共に入部した。3つ年上の兄も補欠だが三船東中の野球部だった。四死球を選ぶ描写が多く、2番打者としてつなぎの役目を果たした。バントもできる。
- 友ノ浦中戦では2点を追う最終回二死満塁で打席に立つが、寿也の速球に手が出ず、2ストライクまで追い込まれる。しかし吾郎に「同じ三振なら思い切り振って三振してこい」とアドバイスされ、スイングして空振りするが振り逃げとなって出塁し、二者が生還して同点に追いついた。
- 矢部(やべ)
- 声 - 茂木滋
- 二塁手・遊撃手。右投右打。背番号6(吾郎入部前)→4。
- 吾郎の2つ下の後輩。野球部のビラを見て宮本と共に入部した。試合では出塁した描写がチームで唯一ない。友ノ浦中戦の最終回では代打(牟田)を送られた。
- 広崎(ひろさき)
- 声 - 三本政樹
- 左翼手。右投右打。背番号7。
- 吾郎の2つ下の後輩。山根の野球部復帰後に入部した。友ノ浦中戦の最終回四球を選んで出塁し、その後好走塁で同点のホームを踏んだ。
- 庄司(しょうじ)
- 声 - 森伸
- 右翼手・二塁手。右投右打。背番号4(吾郎入部前)→9
- 吾郎の2つ下の後輩。山根の野球部復帰後に入部した。宝仙中終盤では、「本当のチームワーク」を意識して体を張った守備を見せ、ピンチを防ぐ。友ノ浦中戦の最終回では、吾郎のアドバイスを受けセーフティーバントを決め、後続につないだ。
- 高橋(たかはし)
- 右翼手・三塁手(アニメのみ)
- 吾郎達の1学年上である野球部員。地区大会の成績が振るわずスタメンを山根に奪われてしまい、彼に辞退を依頼するが断られ、逆恨みで大会前に右手に大怪我を負わせる。この一件が元で山根が野球を憎み不良行為に走るきっかけとなった[33]。
三船高校進学メンバー
- 大林 雅彦(おおばやし まさひこ)
- 声 - 長谷川歩
- 三塁手・投手(中学校)、一塁手(高校)。右投右打。背番号1(吾郎入部前)→5(吾郎入部後)→3(高校)。
- 糸目と高い背丈が特徴。性格は非常に弱気。小森を「こもリン」と呼ぶ。
- 元々剣道をやっていたが、小森の誘いで野球部に入部。山根らの妨害に挫けていたが、転校してきた吾郎の一喝で立ち直り小森とともに部の再建に乗り出す。吾郎が入部するまではエースだったらしく、練習試合の三船西中戦では先発、地区大会1回戦の宝仙中戦でも大量失点した牟田に代わって登板した(両試合とも途中で吾郎に交代)。三船高校進学後も野球部に所属し、三船東中では6番打者で、安打を放つことがあまりなかったが、吾郎のいる聖秀と戦った時には3番に出世、ヒットエンドランを決め、終盤吾郎に本塁打を打たれて後悔する小森と山根を叱咤するなど心身ともに成長(吾郎も大林の上達ぶりを認めていた)した姿を見せた。大学ではサークルで野球を続けている。
- W杯編では山根・牟田と共にアメリカに駆けつけた。
- 原作では当初、「雅隆」という名前だった(中学での部員勧誘シーン)。
- 山根 義隆(やまね よしたか)
- 声 - 荻原秀樹
- 右翼手・三塁手(〜中学校2年)、一塁手(中学校3年)、投手(高校)。左投右打。背番号3(中学校)→1(高校)。
- 長髪(高校時代は短髪)と濃い顔が特徴。不良時代もあったが、本来は真面目な努力家。打者としては長打力があり、投手としては高い制球力による緩急をつけた投球で勝負する。
- 中学2年の時、レギュラーを奪われた先輩の高橋に逆恨みされ、右ひじに再起不能の重傷を負わされる(アニメでは練習試合中の走塁妨害の事故に変更されているが、高橋が故意に怪我を負わせた点は共通しており、周囲からの咎めも無くレギュラー入りしている)。それ以来野球部員を逆恨みし、野球部壊滅を目論んで及川や牟田に脅迫や野球道具の損壊をさせるが、サウスポーに転向した吾郎と出会い、殴り合いの末に吾郎から野球を諦めきれない心中を見抜かれ[34]、彼が左投げに転向するまでの努力と野球に対する熱意を知って再び野球部に復帰する。三船西中との練習試合での左投げの吾郎の速球を見たことの驚きや、まともに左で投げられるのに2ヶ月もかからなかったという吾郎の言葉もあって、自身も左投げに転向する。非常に仲間思いであり、及川や牟田を熱心に野球部へ誘ったり、復帰後脅迫した元部員の面々に率先して謝罪に行った。
- その後は練習に励み、5番打者として大会に出場。地区大会1回戦の宝仙中戦では吾郎から自分を含めた全員がチームワークの意味を誤認していることを指摘されて気合を入れ直し、逆転サヨナラ満塁本塁打を打つ。3回戦の友ノ浦中戦では一時勝ち越しとなる本塁打を放った。左投げに転向したばかりの頃は遠投50メートルが限界だったが、三船高校進学後は投手に転向、エースを務めるまでに成長。県大会2回戦で吾郎のいる聖秀と対戦した時は、小森とバッテリーを組み、吾郎に「アイツがいなければ今の自分はなかった」と果敢に勝負を挑んだが同点3ランを打たれ、最後は惜敗した。アニメでは試合終了後に吾郎に「甲子園へ行け」と励ましの声を掛けている。大学ではサークルで野球を続けている。
- W杯編では牟田・大林と共にアメリカに駆けつけた。
- リトル編の本牧リトルのスタメン選手にも、同姓のキャラが存在する。
その他の中学校
友ノ浦中学校
- 鈴木 綾音(すずき あやね)
- 声 - 茅原実里
- 寿也の通う友ノ浦中学校の1年生。苗字はアニメで設定された。野球に関心はなかったが、学校での抜き打ち検査でたまごっちを没収され、それを寿也が密かに取りかえしてくれたことから(アニメでは階段から落ちそうになったところを寿也に助けてもらう)、彼に憧れて野球部のマネージャーになった。そして彼の事を恋愛対象と意識するようになった。
- アニメ第2シリーズ1話では吾郎に三船東中学校を尋ねられるも、間違えて三船西中学校を案内してしまった[35]。
- 原作では中学編のみの登場で、作者は彼女について「大人しい性格ゆえに機能しなかったキャラクター」と述べている[9]。アニメでは第3、第4、第6シリーズにおいて大河のクラスメートかつ聖秀学院高校マネージャーとして登場している(髪型はおさげからストレートのロングヘアになった)。第3シリーズでも寿也への想いは相変わらずであったが、彼の聖秀への態度に少し落ち込むが、野球部が頑張っているのを見て寿也へライバル心を持つようになる。その後、第4シリーズでは大河率いる聖秀野球部をマネージャーとして支えている。
- 吾郎のことは、寿也のライバルということも拍車にかけ「野蛮な人」と評価していたが、第3シリーズでの聖秀野球部のマネージャーになってから、次第にそのイメージは払拭されていた。
- 由美
- 声 - 久嶋志帆
- 綾音の親友。
- 倉本(くらもと)
- 声 - 並木伸一
- 三塁手・捕手(友ノ浦中時、三船東戦最終回のみ)。背番号5。右投右打。
- 友ノ浦中学軟式野球部の3番打者。寿也の理解者。
- 三船東戦で寿也に頼りがちなチームメイトを叱咤するなど、さりげなくチームメイトをまとめるムードメーカーでもある。三船東戦の終盤で寿也が登板した際には捕手も務めた。進路については三船東中の県大会進出時の時点で三船高校を予定していたが、その後の足取りは不明で、三船高校の後のメンバーにも登場しない。
- 成瀬(なるせ)
- 声 - 藤田圭宣
- 投手。背番号1。右投。
- 友ノ浦中学軟式野球部のエース投手。アンダースローの投球フォームが特徴。球種・緩急・コースとも変幻自在で、それを寿也がリードすることにより、1・2回戦とも無失点で勝利。三船東戦でも試合を優位に進めていたが、寿也の緻密なリードへの対応とアンダースロー特有の疲労ゆえに疲弊し、6回裏の及川への押し出し死球を最後に降板。
三船西中学校
吾郎が東中に転校する前は県大会への出場を決めるなど、この地区では名の知れ渡っている強豪校。原作では、吾郎たちとの練習試合は恒例の交流戦と大会前の計二度行われており、交流戦で連れてきたのは全員一年生で入部テスト代わりにしていたが、アニメでは交流戦に出場したのは全員レギュラーの設定であり、入部テスト代わりにしていない。また、二回目の練習試合も行っておらず、狡い一面も特にない正当な強豪校になっている。
- 仁田峠(にたとうげ)
- 声 - 山口隆行
- 西中野球部の投手。右投げ。2年生からエースを務めており、山根が一目置く本格派。練習試合では及川から三球三振を奪うも、途中出場した吾郎からホームランを浴び最後は山根にも打たれて敗北した。また、その練習試合で三塁走者としてホームを狙い捕手の小森にタックルするも、小森はボールをこぼさずアウトになった。この際に若干右肩を痛め小森から「大丈夫ですか」と気遣う言葉をかけられたが、監督からは「せっかくのチャンスを無駄にしやがって」と苦言された。その後マウンドに上がると小森の打席で監督から敬遠指示されるが、右肩のことを心配しなかった監督とタックルされながらも自分を気遣った小森との差からラフプレーをすることに疑問を抱く。指示を無視した結果、小森に打たれてしまい負けたがチーム全体としてラフプレーを止めるきっかけとなった。地区大会決勝では成長した三船東ナインに完敗した。
- 野球部顧問
- 声 - 土田大
- 西中野球部の監督を務める。勝利意識が高く、三船東との練習試合では新入生に野球部への入部希望者が多いことを背景に試合でテストを実施し、打順ごとの役割に沿ったプレーを要求するなど選手には非常に厳しい面を見せた。さらに負傷から部に復帰したばかりで送球がままならなかった山根を含めた東中ナインを練習試合で罵ったほか、原作では途中出場した吾郎を警戒して試合を持越し、選手に公然と妨害を指示するなど狡猾な面もあった[36]。吾郎には仕返し[37]されるとターゲットを小森に変える[38]がこちらも仕返しはされなかったが小森の執念が上回り負傷させることはできなかった。仁田峠には小森の打席で敬遠を指示するもラフプレーをすることに疑問を抱いた仁田峠から指示を無視された。
青武館中学校
地区大会の2回戦で三船東中と対戦し、1四球だけのノーヒットノーランを喫して敗退。
- 堂本(どうもと)、長渕(ながぶち)、天野(あまの)
- 声 - 松林大樹(堂本)、白熊寛嗣(長渕)、羽多野渉(天野)
- 青武館中学軟式野球部と横浜シニアに両属するクリーンアップトリオ。堂本、遊撃手、右投右打。長渕、一塁手、右投左打。天野、三塁手、右投右打。打順は堂本が三番、長渕が四番、天野が五番で、それはシニアでも同じ。堂本はミートの達人。長渕は長距離打者。天野はシニアで「掃除屋」とあだ名され、実質チーム一の打撃力。
- 三船東戦では遅れて出場するも、吾郎のキレを生かした速球には抑え込まれた。
- その後、三人とも推薦で海堂高校へ入学し、三軍に帯同して夢島へ渡るが、適性テストを待たずに脱落した模様。
海堂学園高校
作中で最強と謳われている野球の名門高校。
全国各地に散らばるスカウトが有望な選手をこぞって集めている。作中では二軍以外に負けている描写がない。
セレクション組の一人、泉祐一は「海堂でレギュラーを獲れば、プロへの道が保証されたも同然」と発言しており、プロへのパイプも太い。これまでにも大勢のプロ野球選手を輩出しているが、春の選抜や夏の甲子園での注目度や活躍の割に、海堂の卒業生からは「超一流」のプロは一人も出ておらず、この事実は海堂の首脳陣も認めている。
一軍に下級生はほぼおらず、育成に専念されている。また眉村などの1年での1軍昇格者も遠征には同行していたが、練習などは上の指示により2軍で行っていた。
レギュラー入りしていた選手でプロ入りが判明しているのはごく僅かで、それ以外の選手の足取りは不明だが、早乙女兄妹が「みんな順当に決まって一安心ね」と話している描写がある。
吾郎が授業中の校舎を訪れた際、「俺たちは野球だけをしていればいい」という旨の発言をしており、野球部のメンバーが学校で授業を受けている描写はない。レギュラーになれなかった場合の進路について、セレクション組の三宅陽介は「その時になって勉強したかてもう手遅れ」と発言した。吾郎退学の際に野球部所属の生徒は体育科扱いであることが判明している。
本塁打を打っても無表情な態度やプロのようにローテーション制を敷き、頻繁に投手を代える戦法(作中ではマニュアル野球と称されている)などは、世間からの評判が良くなく、年々普通科を受験する者が減っており[39]、江頭も問題視していた。
作中に登場した特待生組や、一軍の主力選手も在学中はドライな一面が強かった(千石真人は例外)。
アニメ版では、一軍壮行試合では試合終盤、吾郎が海堂を去ることを知った特待生組の大半が守備位置につかず「勝手にやればいい」と試合を放棄する。代わりに控えメンバーが守備位置に着くことになったが、9回表に吾郎が榎本から何度もファウルを打つ姿に見かねて、特待生組達が大声で吾郎を応援するようになっていた。
吾郎の学年下で構成された二軍チームもドライな性格な選手が多いものの、聖秀との練習試合で足を負傷し、倒れた吾郎に対しては驚きを隠せずにいた。
早乙女兄妹が後に語った内容によると、寿也たちの世代が黄金時代だったとのこと。
夢島組
- 三宅 陽介(みやけ ようすけ)
- 声 - 宮下道央
- 三塁手・右翼手。右投左打。背番号15。
- 浪速リトル・シニア出身。セレクションで合格し海堂学園高校に入学。楽観的な性格と関西弁が特徴。口は悪いが憎めない世渡り上手。やや肩が弱いが足の速さはトップレベル。
- 夢島編では、基礎体力トレーニング・アリ地獄で選手たちを弄んだ乾に激しい怒りを向ける推薦組に対し、素直に乾に従う吾郎に同調し「自分もあいつと同じ考え。セレクションを受けた自分からすればこんなものは屁でもない。推薦組は、プライドばかり高くて自分に甘い奴らばかりじゃないのか」と諭した。特待生との歓迎試合では3番サードで先発し、プッシュバントを決めた。また特待生の初回限定サービスではあるが、本塁打も放っている。アニメでは一軍対二軍の壮行試合に途中から右翼手として出場したが、バッティングは眉村の申し出により交代させられた。その後は一軍に昇格しベンチ入り。
- 聖秀戦では9回裏に江頭から寿也の代打に指名されるも、江頭の行いを不服に思っていたため渋っていた。その後は延長12回裏に代打として出場し、吾郎が海堂を出て行った真の意図に気付き、安打を放った。聖秀戦で敵チームとして再会した時も吾郎に好意的だった。
- その後、アニメではW杯の決勝戦を泉、国分、児玉、静香、泰造と共にテレビで観戦した。
- 泉 祐一(いずみ ゆういち)
- 声 - 太田哲治
- 遊撃手。右投右打。背番号6。
- 横須賀(アニメでは西横須賀)リトル・シニア出身。セレクションで合格し海堂学園高校に入学。猫のような目が特徴。クールでドライだが、前向きな性格。吾郎には好意的であり、吾郎が海堂を辞めることになった時も送別会に参加しても構わないと発言しており、快く見送った。
- 小技が得意な1、2番タイプで守備は上手いがスタミナとパワー不足が課題。特待生との歓迎試合では2番打者を務めた。後に一軍でレギュラーに定着。
- 聖秀戦では8番ショートで先発。吾郎のバウンド投球によってスクイズに失敗するも、田代の難しい打球を難なく処理したり、相手チームの判断ミスや、吾郎の怪我の影響もあり、2度の内野安打で出塁している。
- その後、アニメではW杯の決勝戦を三宅達とテレビで観戦した。
- 寺門 健一(てらかど けんいち)
- 声 - 松林大樹
- 投手・左翼手。右投右打。
- 葛西(アニメでは東葛西)リトル・シニア出身。セレクションで合格し海堂学園高校に入学。長身と老けた顔が特徴。そのため吾郎からは「おっさん」と呼ばれることがある。ぶっきらぼうだが、気配りのできる大人びた性格。
- 重い球質のストレートと縦に割れるカーブを得意球とするが、打球反応や足が遅いためバントシフトへの守備の応用は下手。
- セレクションの最終試験の5人野球の初戦では、二死から避けられない球でないながらも、肘に当たって意地の死球で出塁し、サヨナラ勝利のきっかけを作った。
- 特待生組との歓迎試合では2番手として登板するも、打ち込まれることをきっかけに、吾郎を起用するため自ら降板を希望した。その後、原作では自分の才能に疑問を抱き退部寸前までいったが、吾郎に諭され部に留まった。アニメでは一軍対二軍の壮行試合に途中から左翼手として出場していたが、榎本直樹の打球を捕球した際フェンスに激突して負傷し、ベンチに戻り児玉と交代した。
- その後、原作では聖秀戦をスタンドで唯一観戦している姿がある。アニメでの聖秀戦では原作同様1軍ベンチには入れていないため出番も無く、観戦している場面も無い。
- 丸山 智(まるやま さとし)
- 声 - 白熊寛嗣
- 投手・一塁手。右投。
- 推薦で海堂学園高校に入学。坊主頭とニキビ顔が特徴。気弱で優しい性格。
- 基礎体力トレーニング・丘人魚で初登場。途中でビンの破片か何かで手のひらをケガしたせいで進めず、メソメソしていたところで吾郎[40]に助けられ、「俺はコーチのためにやってるわけじゃない。自分のためにやっている」という言葉で目覚める[41]。夢島組の投手の中で最も成績が良く評価され、合宿での特訓でコントロールの精度が上がっており、周防から「手塩にかけた一番の自信作」と評されている。しかし、スカウトの大貫には「マニュアル野球には都合の良い存在で、クソ面白くない投手」とこき下ろされ、また「中学時代の方が、多少コントロールが甘くても詰まらせられる魅力的なまっすぐを投げていた」と指摘されている。気が弱く[42]、気弱な性格が相成り、海堂マニュアル野球には素直に従っている。特待生組との歓迎試合では夢島組の先発を務めるも、本気を出した特待生組に滅多打ちに遭う。アニメでは壮行試合に途中から一塁手として出場した。
- 国分 篤(こくぶ あつし)
- 声 - 河杉貴志
- 二塁手。右投右打。背番号14。
- 苫小牧リトル・シニア出身。推薦で海堂学園高校に入学。夢島で吾郎と同じ班で同部屋のメンバー。明るく爽やかな熱血球児。根性はあるが、心配性でプレッシャーに弱い面もある。小兵ながらガッツ溢れる努力家。灰汁の強い他の部員と違い、最初から吾郎には好意的。また吾郎の方も、彼に対して「小森に似ている」との第一印象を持った。吾郎が海堂を辞めることになった時も児玉などを説得し、快く見送った。
- 夢島での紅白戦では2連続で失策をしてしまい、周防の評価を気にして意気消沈していたが、監督のためではなく、自分のために野球をやる、もっと野球を楽しめと鼓舞する吾郎に感化される。コンパクトなスイングが持ち味で、特待生組との歓迎試合では9回二死から代打で出場し、同点本塁打を放った。
- アニメ版では、一軍との壮行試合で交代したメンバーの中、唯一正規ポジションとして出場するが、榎本のジャイロボールとナックルに翻弄されあえなく三振。その後は一軍に昇格しベンチ入り。
- 聖秀戦では伝令役を務めていたが、レギュラーの渡嘉敷に代わって試合に途中出場する。聖秀戦で敵チームとして再会した際も吾郎には好意的だった。
- その後、アニメではW杯の決勝戦を三宅達とテレビで観戦した。
- 児玉 憲太郎(こだま けんたろう)
- 声 - 武藤正史
- 三塁手・一塁手・左翼手。右投左打[43]背番号13。
- 川越リトル・シニア出身。推薦で海堂学園高校に入学。夢島で吾郎と同じ班で同部屋のメンバーで、セレクションによる合格で入部したことを吾郎から告げられた際には「セレクション組が俺ら推薦組に気安く話しかけるな」と見下す発言をしたために吾郎から部屋の窓の外に投げ落とされ負傷させられた。このように短気で粗暴な性格だが、義理堅く人情脆い一面もある。アニメ版では、負けず嫌いな性格に変更されている。
- 三軍夢島での地獄のような特訓に反発し、海堂を辞めようと考えていたが、吾郎の言葉に触発された他、帰りの船を待つ間に暇つぶしのためにキャッチボールをしたところ以前は体に硬さがあったのが柔らかくなるなど変化が見られたことから考え直し中退を諦めた。特待生組との歓迎試合では6番ファーストで出場。吾郎がプレイ中、眉村のいる相手ベンチに駆け込んだことに動揺し、前の打席に続いて併殺打を放ったため、「ゲッツーロボ」と言われた。アニメでは一軍対二軍の壮行試合で大半の特待生組が試合放棄をした際、国分に試合に出ることを呼びかけられたが、吾郎の個人的な事情に対して不満に思い、出るのを拒んでいた。しかしその後怪我をした寺門に代わって左翼手として出場した。その後は一軍に昇格しベンチ入りとなる。
- 聖秀戦では延長12回裏に代打として出場し、吾郎から四球を選んで出塁した。
- その後、アニメではW杯の決勝戦を三宅達とテレビで観戦した。
- 草野 秀明(くさの ひであき)
- 声 - 下山吉光
- 中堅手。左投左打。背番号8。
- 中京リトル・シニア出身。推薦で海堂学園高校に入学。プライドが高く、思慮深い性格。
- 夢島組の中でも総合的に実力が高く、暗闇でも外野フライをキャッチできる。外野手のポジションに誇りを持ち、夢島で外野手に回っていた吾郎の外野手を見下しているような態度[44]に反感を抱くが、暗闇ノックに順応した吾郎の実力と野球センスを認めた。
- 二軍昇格後の特待生組との歓迎試合では、途中登板した吾郎が特待生打線を抑えたことで浮かれ気分になっていたナインをたしなめたり、当初は特待生チームが手を抜いていたことや、吾郎と眉村の直球がジャイロボールであることを見抜くなど、鋭く状況を分析したりと夢島ナインの引き締め役も担っていた。また、マニュアル野球に反発する吾郎の指示で、二死三塁からのセーフティスクイズを決めるなど(次打席での同じ二死三塁の状況では、眉村相手に失敗した)、夢島組の中で最多となる4度の出塁を見せた。
- その後は早い段階で一軍に昇格し、寿也に次いでレギュラーに定着。1番打者として活躍した。カットやバントが上手く三振は滅多になく、チームメイトも最後に三振した時は覚えていないほど。
- 聖秀戦ではスタメンの中で唯一吾郎から三振を奪われておらず、抜け球を狙った安打や四球やエラーで出塁している。試合の終盤、江頭の非道が明らかになった際も、勝利の為に割り切り[45]、バント作戦に同意するも、眉村や薬師寺がバントをしなかったことに影響され、寿也が打って勝ってこそ、意味があると考えるようになり、江頭からの代打に応じた米倉を制止する。
- 卒業後は京阪タイガース(アニメではレパーズ)に入団。原作ではその後が語られていないが、アニメでは1年目から守備が評価され若手選抜に選ばれており、日本代表のエース原田からバントヒットを決めている。
特待生組
- 眉村 健(まゆむら けん)
- 声 - 保村真
- 投手。右投右打。背番号1(高校)・18(横浜マリンスターズ、アニメではブルーオーシャンズ)・23(W杯日本代表)・13(テキサス・レイダース)。
- 海堂付属中学出身。作中でも吾郎、ギブソンと並ぶ剛球右腕。吾郎と同じくジャイロボーラーである剛速球に加え、キレ抜群の多彩な変化球も投げられる。インコースへの高速シュートがウイニングショット。聖秀編で吾郎の渾身のボールをホームラン性の打球にするなど打撃に関してもプロ並み[46]であり、自信家の吾郎にも幾度も「化け物」と言わせるほどである。
- 通称「鉄仮面」、「いつもの無表情」と周囲から言われるほどの冷静さ、寡黙さであるが、本人曰く敢えてクールに振る舞い、自分にプレッシャーをかけてマウンドで開き直りやすくしているとのこと。本当はいつも緊張しており、試合前にトイレの個室でクラシックを聞く理由を「緊張して腹がゆるくなるのをごまかす為」と語った。好きな曲はドヴォルザークの交響曲第9番。嬉しいと鼻の穴をヒクつかせる癖がある。一匹狼タイプだが、W杯編から性格が聖秀編までと比べて穏やかになった。
- 小学生の頃はドッジボールのチームに所属。海堂スカウトの大貫に才能を見抜かれ、海堂学園中等部(アニメでは付属中学校)に入学。海堂の環境と自らの才能により、中学時代に高校野球部一軍の内定を受けた。地区大会で優勝し天狗になっていた吾郎を世話になった大貫の依頼により、完膚なきまでに叩きのめし、吾郎が海堂にくる契機を作った[47]。歓迎試合で吾郎と再び対決、佐藤寿也のサヨナラ本塁打によりこのときは敗北(ただし佐藤が海堂の4番を張れるか見極めるため変化球を封印していた。打者としての吾郎との対決ではファウルで粘ったものの三振に討ち取られた)。2年時の一軍vs二軍の壮行試合ではブルペンで投球練習をしていただけで、投手としては出番はなかったが、アニメ版では吾郎を本当の好敵手と呼べるかどうかを確かめるために三宅の代打で登場し、榎本のジャイロボールを見事打ち返しツーベースヒットにした。そして、3年夏の県大会で吾郎と三度激突、逆転されてもなお、ピンチの中でリリーフ登板し吾郎をあっさり三振に取る。その後、江頭の指示に背き、バントをせずに吾郎からヒットを打つ(本人曰く、疲労で球威の衰えた吾郎の速球ならバントを使わずとも打てると確信したから)。態度には出さないものの吾郎との対戦を楽しみに思っており、試合中ピンチになった吾郎の裏をかくばかりの戦術に失望するも、その後のチームメイトの叱咤激励で再び真っ向勝負するようになったことを喜んだり、最後の打席では吾郎に三振を食らい、プロで互いによいライバルになりたかったと眉村なりの賛辞を送った。試合は吾郎の足の怪我の限界でボークにより勝利する。その後、甲子園大会を春夏連覇。甲子園大会で1回のノーヒットノーランを達成した[48]。
- ドラフト1位指名で横浜マリンスターズ(アニメでは横浜ブルーオーシャンズ)へ入団、1年目にチーム勝ち頭の11勝(8敗)を挙げた(防御率は3.21〈アニメでは2.78〉でリーグ5位)。ルーキーで唯一、最初からW杯日本代表に選出されていた。ドミニカ戦ではリリーフとして好投し、プレッシャーに潰されそうになった日本代表の危機を救った。この試合の中で、「メジャーに挑戦している吾郎が羨ましい」と思っている描写があり、将来は自身もメジャーへ行きたいと思う[49]。決勝のアメリカ戦では先発を務めるが、かつて経験したことのないプレッシャーに耐えられず、打ち込まれてしまう。しかし寿也の一喝で冷静さを取り戻し、ピンチを凌ぐ。その後、アレックスのピッチャー強襲となる打球を足に受けながらも、4回2/3を4安打2四球2失点という奮闘ぶりを見せて降板した。
- 2年目は最多勝・最優秀防御率・沢村賞を獲得。後にFA権を取得、テキサス・レイダースへ移籍し、先発として活躍。早乙女静香と結婚し、2児をもうけている。父親は物心付く前に他界し、母親も早乙女静香との結婚後に亡くなっている。
- ワールドシリーズ第7戦で先発登板。母親の命日であり、両親への思いも背負いながら7回までパーフェクトピッチングを続けていたが、味方の失策と疲労から投球リズムを崩し、寿也に自身のウイニングショットを満塁ホームランにされて降板。
- 『2nd』ではさらに道塁と渉をもうけ、4人姉弟の父となっている。道塁と渉が物心ついた頃には既に現役を引退しており、先に生まれた長男と長女も野球はしていない。
- 風林中学の野球部監督になってくれと吾郎から頼まれるが、「次女・道塁が同じ世界にいて、接点が多い自分が、よその監督になるのはフェアじゃない」という理由で断った。
- 薬師寺(やくしじ)
- 声 - 桐井大介
- 三塁手。右投左打。背番号5。
- 特待生として海堂学園高校に入学。巻き毛の長髪が特徴で、特待生の中でもリーダー的発言が目立つ。
- 二軍を経て一軍レギュラーに定着し、3番打者に。苦手なコースはインコース高め、外側とローボールには強い。
- 最初は他の特待生組とともに、マニュアル野球を否定する吾郎を疎ましく思っていたが、アニメでの一軍壮行試合を終えたら海堂を去るという吾郎の態度に見かねた特待生メンバーの中で唯一、自身の守備位置に付き、特待生に理解を示すも「(吾郎の)毒が回ったか…」と呟き、吾郎に影響されるようになる[50]。
- 夢島組との歓迎試合で特待生組が負けた際、米倉らが負けた悔しさから夢島組に突っかかっていくのを止め、潔く負けを認めた上で特待生組と夢島組の団結を促したり、若手選抜チームと日本代表チーム戦の途中に吾郎の態度に不信感を抱いていた寿也を上手く諭したりするなど、精神的に大人でありリーダータイプの人物。実力はあるが、三振やフライでアウトになる描写が多く、作中では活躍している場面が少ない。
- 聖秀戦では吾郎から抜け球を狙ってヒットを1本打った[51]。また9回裏一死満塁の場面で江頭から初球スクイズのサインが出た際には、バント作戦についてチーム内で意見が別れる中、誰も間違っておらず間違っているのは江頭一人だと思い、吾郎から打って甲子園に行くという決意でサインを無視して痛烈な一打を放つ。結果的にアウトになり江頭からは「自分がなにやったかわかってるのか」と怒鳴られるも、この造反がチームが一丸になるきっかけとなった。甲子園後は寿也や眉村と共に高校選抜に選ばれ、アメリカ選抜と対戦したことが寿也の口から語られている。
- 卒業後は東武ライオンズ(アニメでは埼玉ジャッカルズ)に入団し、1番打者と活躍する。若手選抜では3番(アニメ版では2番)として出場する。
- アニメ版ではオープン戦でも登場し、寿也のリードの裏をかいて長打を放つ。
- 『2nd』では、すでに現役を引退し、新聞記者となる。吾郎から寿也が風林中の監督になったと聞き取材を試みるも、「中学生の部活動を面白半分で宣伝されたら困る」と拒否されてしまう。
- 渡嘉敷(とかしき)
- 声 - 阪口大助
- 二塁手・投手。右投右打。背番号4。
- 特待生として海堂学園高校に入学。低身長と八重歯が特徴。饒舌で口数が多い。
- 本来は野手であるが、シニアでの経験から夢島組との歓迎試合では投手として先発した。投手としての実力は薬師寺いわく、他校でなら間違いなくエースになれるほどの実力の持ち主。しかし夢島組に打ち込まれて阿久津と代わり、セカンドの守備についた。
- アニメ版では、一軍との壮行試合の終盤に大場に乗じて嫌味も混ぜて他の特待生組同様、守備に入らず試合放棄したが吾郎が海堂のエースである榎本に食らいつくのに見かねて応援した。
- 野手では動体視力が抜群で仕掛け役に適し、バントも得意な2番バッター。聖秀戦では7回裏無死満塁の好機でスクイズに失敗したことで江頭の逆鱗に触れ、控えの国分と交代させられた。
- 米倉(よねくら)
- 声 - 川上貴史
- 捕手。右投両打。背番号17。
- 特待生として海堂学園高校に入学。大柄な体格に色黒のスキンヘッドという、いかつい風貌が特徴。夢島組戦では敬語まじりで「サービス」と称して、序盤は手を抜いていたことを漏らすなど嫌味な性格。当初から吾郎のことを疎ましく思っており、吾郎の海堂退学後も吾郎に対して突っかかる場面や聖秀戦の試合中も吾郎を馬鹿にする発言が目立っていた(ただ海堂で共に練習していた時は「内、外といいとこを突く」と脱帽する発言もしている)。
- 夢島組との歓迎試合では6番キャッチャーを務め、本塁打も放っている。試合に負けた後は勝利を喜ぶ夢島組に「眉村が先発し変化球も解禁してたらお前らは1点も取れてない」と負け惜しみに近い発言をするが、薬師寺に「敗者の言い訳程見苦しいものはない」と苦言を受けた。後に正捕手の座を寿也に奪われ、控えの捕手に。渡嘉敷曰く、顔に似合わずリードは慎重。
- 3年夏の大会ではベンチの御意見番として解説役に徹する。聖秀戦ではブルペンで眉村の球を受けた。9回裏に江頭から寿也の代打に出るように指示され、それに応じかけるも江頭の非道な行いを不服に思った草野に制止された(本人は「バントが苦手」と言い訳しつつ、実力が上の寿也を比較したのか「やっぱ俺じゃねぇ…」と引き下がる)。結局、一軍壮行試合並びに聖秀戦ではベンチ入りメンバーの中で唯一出場の機会が与えられなかった。
- 大場(おおば)
- 声 - 川野剛稔
- 一塁手。右投[52]右打。背番号3。
- 特待生として海堂高校に入学。長身に切れ長の目が特徴。冷静な性格。
- 夢島組との歓迎試合では4番打者を務めた。アニメ版では一軍との壮行試合に出場するも、「一軍に勝って海堂を退学する」という吾郎の個人的な事情に対し、わざわざ敵になりたがる人の守備にはつけないと思うようになる。そのため吾郎の話を聞いた直後の打席でわざと榎本から三振を取られ、静香に自分を交代させるよう告げた。薬師寺を除いた特待生組は大場の意見に同意し、ベンチに下がったが、榎本相手にファウルで粘る吾郎の最終打席は特待生組では最初に声援を送った。
- のちに一軍レギュラーに定着し、5番打者を務めた。聖秀戦では活躍する描写がなかった。
- 関(せき)
- 声 - 谷口祐貴
- 遊撃手。右投右打。背番号不明。
- 特待生として海堂高校に入学。眼鏡をかけている。
- 特待生組のチームメイトたちからはバント職人と呼ばれている。夢島組との歓迎試合には2番ショートで先発出場し、吾郎から送りバントを決めたり四球で出塁している[53]。原作ではその後一軍に昇格、泉がショートのレギュラーに定着したため、一軍の控え選手となる。3年夏の聖秀戦にもベンチ入りしていた。
- 石松(いしまつ)
- 声 - 藤田圭宣
- 左翼手。左投左打。背番号7。
- 特待生として海堂高校に入学。魚顔と「ウキョ~」などの奇妙な口調が特徴。
- 夢島組との歓迎試合では5番打者を務めた。のちに一軍レギュラーに定着。聖秀戦では6番レフトで先発し、攻守共に比較的活躍した。吾郎のボークでサヨナラのホームを踏んで喜んだがチームメイトは勝利より吾郎に、どう目していた。
- 西城(さいじょう)
- 声 - 藤田圭宣
- 二塁手、捕手。右投左打。
- 特待生として海堂高校に入学。白目が特徴。
- 夢島組との歓迎試合で8番セカンドで出場。二塁走者として本塁に向かう際、寿也が打たれたような表情で立ちつくし、捕球の構えをしていないことから滑り込まずにホームインしようとしたが、これは寿也の策であり、あえなくタッチアウトされてしまった。交代後に眉村の球を受けているなど捕手としての描写もある。
- 矢尾板(やおいた)
- 声 - 後藤哲
- 右翼手。両投左打(右投げと左投げのどちらの描写もある)。背番号9。
- 特待生として海堂高校に入学。三白眼が特徴。
- 夢島組との歓迎試合では1番打者を務める。盗塁 成功率100%の俊足が売りだが、夢島組との歓迎試合では寿也に刺されて驚愕する。のちに一軍レギュラーに定着。聖秀戦では7番ライトで先発するが、バントを失敗するなど、活躍する描写はない。
- 原田(はらだ)
- 声 - 後藤哲
- 中堅手。右投右打。
- 夢島組との歓迎試合に7番センターとして出場。活躍する描写はない。
- 阿久津(あくつ)
- 声 - 谷山紀章
- 投手。左投左打。背番号10(高校)・16(若手選抜)。
- 特待生として海堂高校に入学。常に笑っているように見える、むき出しの歯が特徴[54]。特待生組の中でも他人を見下した言動が多く、吾郎の事もたびたび馬鹿にしていたが、吾郎の海堂退学後のチームメイトとの会話では阿久津曰く「うちにいればそれなりのポストで甲子園に行けた」と実力は認めている。
- ナックルボールが最大の武器で、他にもスライダーやカーブを持っているようだが、作中ではほぼナックルしか投げている描写がない。ストレートはよく打たれるらしい。50球ほどでスタミナに限界がきて、得意のナックルは投げられなくなる。そのため中継ぎで起用されている。
- 1年生の頃から一軍に昇格しており、同じ投手の市原とは仲が悪い。内心ではマニュアル野球より投手としてのプライドを重視しており、歓迎試合ではファウルで粘る寿也に対し、マニュアルを無視して勝負球のナックルを多投。その結果本塁打を打たれ、静香に「荷物まとめて出て行きな(アニメ版では「おうち帰んな」)」と罵倒され退部になりかけたが、吾郎の一言に助けられ、1ヶ月メンバーから外されるだけで済む。
- 聖秀戦では5回表途中に市原のリリーフとして登板するが、藤井に同点適時二塁打を打たれる。その後は好投していたが9回表に大河に勝ち越しの適時二塁打を打たれ、次の打者にもストライクが入らず四球で出塁させる回の途中で降板した。また、打者としては死球やエラーで出塁している。
- 卒業後は広島(アニメ版では広島アローズ)に入団。リリーフで活躍しており、若手選抜にも選ばれた。
- アニメ版では、日本代表チームとの試合に2番手で登板。得意のナックルで攻めるもまるで通用せず、香取以上に滅多打ちに遭い、0回1/3を7安打1四球5失点(自責点7)という惨たんたる結果に終わった。
- 市原(いちはら)
- 声 - 森伸
- 投手。右投右打。背番号12。
- 特待生として海堂高校に入学。1年生の頃から一軍に昇格していた。牛のような顔と大柄な体格が特徴。のんびりとしたマイペースな性格。
- 多彩な変化球とクセ球が持ち味。打てそうで打てない速球と変化球の緩急で勝負する技巧派、寿也曰く「一番攻略しにくいタイプ」で、米倉に「図太いマウンド捌きはうろたえることを知らない」と評されている。
- 夢島組との歓迎試合では、3番手として登板。9回二死まで1失点の好投を見せるも、国分に起死回生の同点本塁打を打たれ、続く吾郎にも三塁打を打たれたことで眉村と交代する。
- 聖秀戦では先発投手として出場。第1打席で吾郎が知らない変化球で三振を取りパワーアップしたことを見せつけるものの、雨が降ったことで神経質な一面が現れ乱調を起こし、4回2/3を7安打3失点(自責点4)という内容で降板。その結果、一部のチームメイトや首脳陣からひんしゅくを買ってしまった。
- アニメ版では、眉村からは吾郎に雨を利用されたことと、水を含んだ人工芝に対する適応力のなさを指摘された。
吾郎より一学年上の選手
- 千石 真人(せんごく まさと)
- 声 - 竹本英史
- 一塁手、指名打者(アニメ版)。左投左打。背番号3(高校)・10(若手選抜)。
- 吾郎が海堂高校に在学していた際、海堂史上最強スラッガーと称される一軍の4番。大柄な体躯と老け顔が特徴。
- ビッグマウスで女好きで、一人称は「千石真人様」。一見コミカルな面が目立つが、その実力は紛れもなく本物で、吾郎の球を初見で簡単に打ち返すほど。マニュアル野球には従っているが、二軍との壮行試合で吾郎と再び対決した際には彼の実力とスタイルに一定以上の評価を与えている発言をしている。チャンスで打席が回り吾郎にトドメを刺そうとするが、球威に力負けしセンターフライに打ち取られる。完全に捉えたと思える当たりだったため、犠牲フライによる1点に抑えられた悔しさからベンチでヘルメットを取ることも忘れていた(寿也曰く、ヘルメットを取らず睨みつけるのは、三振より余程悔しかったとのこと)。アニメ版では最終回で打席が回ってきたが三振し、最後の打者となった。
- アニメ第5シリーズでは、召集された若手メンバーの1人として再登場。その際、高校卒業後に宮城グリズリーズに入団し、プロ2年目で28本塁打という実績を挙げていることが明かされた。しかし、肝心の試合では寿也に4番の座を奪われ、自身は5番だったことに大変ショックを受けていた(寿也に言われるまで自身が5番であることに気付いていなかった)。また、吾郎に対し「臆した投手は、打者にとって格好の獲物」というセリフを残した。
- 榎本 直樹(えのもと なおき)
- 声 - 櫻井孝宏
- 投手。右投右打。背番号1。
- 吾郎が海堂高校に在学していた際の一軍のエース。長髪と血走った目が特徴。
- 吾郎や眉村にも劣らぬ、抜群のキレを誇るジャイロボールを始め、アニメでは、ナックル、スローカーブ、フォークなど多彩な変化球を有する。打撃力も高く、球威の落ちた吾郎の球はいとも簡単に弾き返し、ホームラン性の当たりにした(結果は、寺門のファインプレーによる外野フライ)。
- 原作では、地区予選の決勝と甲子園のみに登板している。アニメ版では、第2シリーズの壮行試合にリリーフ登板し、代打で登場した眉村に長打を浴び[55]、普段の理性的な姿から鬼のような形相に豹変する(この状態の榎本の球は、千石ですら打てないという)。また、この際に薬師寺から「吾郎と同じクラッチピッチャー」と評された。
- 続く吾郎との対戦では、球威や球速の上がったジャイロボールで追い込むも粘られ、最後はバックスクリーン直撃の逆転2ランHRを打たれた。その直後、渾身の一球で勝負出来た満足感で通常時の姿に戻っていた。
- 桜庭(さくらば)
- 声 - 川野剛稔
- 投手。左投左打。背番号11(高校)。
- 吾郎が海堂高校に在学していた際の一軍の投手。海堂屈指の左キラーと呼ばれる。顎髭を蓄えた強面な風貌が特徴。
- サイドスローからのクロスファイヤー投法が武器。二軍打線を7回途中まで無失点に抑えていたが寿也に逆転2ランホームラン(アニメ版では同点ソロホームラン)を被弾し、降板した。
吾郎より一学年下の選手
- 榎本
- 声 - 櫻井孝宏
- 投手。右投右打。背番号1。
- 前述の榎本直樹の実弟であり、二軍のエース。大河曰く「リトル・シニアでは非常に有名な兄弟」とのこと。
- 兄とよく似た風貌と投球スタイルの持ち主。フォークボールを決め球とする。聖秀戦では先発するも4失点を喫し、さらに吾郎の球に呆気なく打ち取られるなど、実力手に兄よりも劣っている模様(自覚している節がある)。また、それらを馬場に指摘された際、逆に罵倒するといった粗暴な面も垣間見えた。
- アニメ版では、ドライで寡黙な人物として描かれた。
- 馬場
- 声 - 川上貴史
- 捕手。右投右打。背番号2。
- 二軍の正捕手。無精髭と恰幅のいい体型が特徴。横浜シニア出身で大河の先輩。
- 青柳(あおやなぎ)
- 声 - 奈良徹
- 外野手。左投左打。背番号8。
- 二軍の4番。アフロヘアと大柄な体格が特徴。二軍の中でも特に、聖秀ナインのことを見下していた。
- 蒲田(かまた)
- 聖秀との練習試合で、江頭の指示により代打起用され、吾郎に怪我を負わせた張本人。
- 試合前に江頭に吾郎に怪我をさせるよう持ちかけられる。最初はそんなことはできないと断ったが江頭に「他の一軍当落線上の選手に頼むだけ」、「夢島から頑張ってきたのに最後はスタンド応援組」などと脅され、意地でも二軍に残りたいという思いから吾郎の足を踏み負傷させる。のちにこの行為を後悔し野球部を自主退部。その後江頭に脅された事を海堂高校の理事長に告発し、理事長は早乙女兄妹に江頭の内偵を指示した。
首脳陣
- 早乙女 義治(さおとめ よしはる)
- 海堂野球部総監督。早乙女3兄妹の父親。
- かつて自分の長男が試合で無理をして死んだのをきっかけに、海堂の監督に就任。マニュアル野球を指導しているが、実質的な権限はチーフマネージャーを務める江頭に掌握されているだけに過ぎず、主要人物たちは愚か静香や泰造等自分たちの子供達の前にすら登場することはなかった[56]。静香が江頭の改革計画を聞きに行った際の後ろ姿だけが描写されていた。
- 後に判明した江頭の越権行為による江頭自身の失脚に対しても特に何も意見等を述べなかったことから自身も責任を取り泰造や静香に権限を譲渡したと思われる。
- 早乙女 武士(さおとめ たけし)
- 声 - 川島得愛/斎賀みつき
- 義治の長男。かつての海堂高校のエース。妹の静香とは、ひと回り近くも年が離れている。
- 弱小時代の海堂高校野球部を牽引し、地区大会の全ての試合を代わりの投手がいないという状況故に自らの身体の事を顧みず無茶を押して投げ切って初の甲子園出場を実現したが、その直後にそれまでの無理が祟って急死してしまう。
- 原作とアニメでは死に至るまでの流れが若干異なっている[57]。
- 早乙女 泰造(さおとめ たいぞう)
- 声 - 三宅健太
- 義治の次男。海堂二軍トレーナー。初登場時の年齢は、推定30歳前後。
- 屈強な体格のおかま。野球経験の有無は不明だが、休養明けで身体の軽くなった吾郎のストレートを、いとも簡単に受けていた。
- 妹や父が執拗に固執するマニュアル野球に疑問を抱いており、吾郎の存在が早乙女一家と海堂を兄の死の呪縛から解き放てるかも知れないと感じ、それまでがむしゃらに練習していた吾郎に(半ば軟禁状態にして)休養の大切さを教えるなど熱心に指導した。
- マニュアル野球に反抗的な吾郎を首脳陣(特に2軍監督)は目の敵にするが、彼の野球への熱い思いに心が動かされる通例の展開で、最初から味方だった唯一の人物である。
- アニメではW杯決勝をTV観戦した。
- 作中を通じ、頼りがいのある面倒見のよい人物として描かれた。
- 静香と眉村の結婚後「こんな美しい『姉』がいるのに」と発言し、静香に「兄でしょ」突っ込まれ「マードック似の」と言われている。
- 早乙女 静香(さおとめ しずか) → 眉村 静香(まゆむら しずか)
- 声 - 大原さやか
- 義治の長女。海堂二軍監督。初登場時の年齢は、推定20代半ば。
- 冷静で真面目な人物。当初は砕けた口調が目立ったが、試合が進行するにつれて落ち着きのあるに変化していった。
- 長兄・武士の死亡後、兄と同じ過ちを繰り返さないため、父親が作ったマニュアル野球を指導していた[58]。だが、吾郎と出会い次第に考え方を変え、次兄の泰造とともに海堂では数少ない吾郎の理解者になった。
- 吾郎の転校後も折に触れて支え[59]、蒲田の内部告発によって理事長の指示で極秘捜査を行い、聖秀戦で伊沢と結託し、ついに江頭を失脚に追い込んだ。
- アニメではW杯決勝をTV観戦した。
- 後に教え子の眉村と結婚し、2児をもうけた。その間の2人の交友関係の経緯は不透明。『2nd』ではさらに2児をもうけ、4児の母となる。
- 江頭 哲文(えがしら てつふみ)
- 声 - 中村大樹、宇垣秀成(2nd中学生編1話)
- 海堂の野球部長で、一軍のチーフマネージャー(アニメでは野球部長の設定はなく、チーフマネージャーのみ)。
- 常に冷静沈着かつ感情を表に出さないため、面と向かって侮辱されても動じることはないが、執念深く野心家の一面もある。元経営コンサルタントで理事長から部内改革を任され、様々な実績を上げ野球部の実権を握る[60]。
- 退部の危機にあった吾郎が海堂の本校に総監督へ直談判しに来た際に初登場した。吾郎から「マネージャーじゃ話にならない」と見下された時には感情を一切出さず吾郎を投げ飛ばし、当初は吾郎であることに気付いておらず単なる無礼者と思っていた。吾郎から退部寸前であることを伝えられても「二軍監督から退部させられるというのであればそれ相応の理由があるのでしょう」と聞く耳を持たなかったが、静香からの電話で殴った相手が吾郎であることに気付き、態度を一転させ、「実力によっては退部勧告を白紙にしましょう」と吾郎に告げ、一軍の千石と対戦形式でのテストを行い、長打を打たれたものの吾郎の素質を見抜き退部を取り消した[61]。しかし実際には選手を学校の広告塔として利用することで海堂野球部のイメージアップと自身の存在価値のアピールを考えており、吾郎の生い立ちとそのスター性に目をつけており、海堂野球部をイメージアップさせるために吾郎を厚遇し利用しようとした。一軍との壮行試合に先発させた吾郎が9回1失点で完投勝利すると一軍行きを確約したが、吾郎は「一軍を倒したら海堂を辞める」と江頭以外には既に公言していたためその場で中退を告げた。
- 吾郎を利用し、海堂ブランドと自身の影響力向上を目論んでいたが、吾郎の中退によって頓挫したため、吾郎を敵とみなし、吾郎が編入を希望した高校に圧力をかけたり[62]、吾郎が編入後、聖秀から練習試合を申し込まれた際は一度は断ろうとするも吾郎に対する復讐のチャンスと受け取り、海堂二軍と対戦させることにし、本来の二軍監督である静香を排除し自ら陣頭指揮を取った。そして試合中盤、蒲田に吾郎の足をスパイクで踏むよう指示し、早乙女総監督が何も咎めないことをいい事に数々の手を使い吾郎を妨害する[63]。だが吾郎は故障にもめげずに復活し、ついに県大会準々決勝で聖秀と相対することになった。
- 聖秀との試合序盤はマニュアル野球に徹するよう部員に命じるなど横暴なところは見せず冷静だったが、海堂を知り尽くした吾郎に苦戦を強いられるようになる。だが試合均衡が破れないことに苛立ち、試合終盤で吾郎の怪我が完治していないこと気づくとバントで攻め立てる作戦に変更。寿也から吾郎の足の怪我を知っていたかどうかを聞かれると「海堂を出て行った人間に対して当然の報いとして俺が踏ませたんだよ」と故意であることを認めた。再度バント作戦を命じると、吾郎を故意に怪我をさせた非道な行為に寿也が異議を唱えると、寿也に除名処分を通達する。そして早乙女兄妹と伊沢の内偵に引っ掛かった結果、吾郎を故意に負傷させた件はおろか自身に反論した寿也を自分の独断で野球部除名処分にしようとした越権行為が理事長の知るところとなり失脚。アニメでは証拠を突きつけられてもなお罪を否定していたが、後に理事会の追及で全てを認めた。海堂側は責任を取り、全ての事実を連盟に報告した上でその年の優勝旗を返還している。
- 『2nd』では大吾が2年に進級するのと同時期に私立風林学園の校長に就任。これまでスポーツに力を入れてきた風林学園を進学校化に転換する方針を打ち立て、自身の就任前に問題を起こしていた野球部の新監督の招へいを独断で白紙にするなど野球部を冷遇し、自然消滅を目論む。四半世紀経っても尚、吾郎を激しく憎んでいる。指導者がいない風林学園に対し、吾郎が指導者を買って出ると「現役の貴方にはアマチュア野球を指導できる資格そのものがない」と正論で打ち負かしている[64]。
- 清水姉弟が臨時コーチをしていた時には事前に吾郎に出していた「アマチュア野球を指導できる資格取得者」という条件を満たしていないという理由で山口を通して拒否している。
- その直後の寿也の監督承認許可の1対1の直談判には応じ、彼を監督として認めた。
- 伊沢(いざわ)
- 声 - 白熊寛嗣
- 海堂一軍監督。
- 形だけの現場監督。冷静で口数の少ない性格[65]。
- 聖秀戦では、序盤こそ江頭に従順な態度を取っていたが、次第に卑劣な采配に不満を抱き、早乙女兄妹と協力して彼を失脚に追い込む。
- 足を負傷し、満身創痍状態の吾郎を気遣い「早く楽にさせてやれ。それがここまでウチを苦しめたライバルへのせめてもの手向けだ」と少しでも早く試合を決めさせようとするなど、人間的にも優れた人物。その後、春に次いで夏の甲子園で寿也らを優勝に導いた。
- 周防(すおう)
- 声 - 後藤哲夫
- 海堂夢島三軍監督。出っ歯が特徴。
- リトルでの実績により弱小だった海堂野球部の監督に招聘され、徹底したスパルタ指導により県予選優勝までに押し上げた。その際無理をした早乙女武士を死なせてしまい、責任をとり監督を辞任。その後は夢島でマニュアル野球を指導している。現役時代は捕手を務めており、テストで吾郎の球を受けたこともある。ポジションの適性テストでは吾郎は投手のテストで乾から三振を奪ったがマニュアルに反するとして不合格を通知し外野手として合格させた。それ故に口は悪く「チームの和を壊し、目ざわりで邪魔なだけ」と評し、マニュアル野球に託けての排除を志向しており、後に考えを改めたもののマニュアル野球を推奨する海堂の方針に基づいて吾郎を「最低ランクのD」と上に報告した。
- そのため厚木グラウンドの静香からそのことを聞いた吾郎は心の中で、嘲笑いながら悠々にVサインしている周防を想像し、「あのクソジジイ…!」と不平をこぼした。
- 乾(いぬい)
- 声 - 高瀬右光
- 海堂夢島三軍コーチ。白目が特徴。かつての周防の教え子の一人で、吾郎達が入学する20年前に海堂の4番だった。
- 部員への態度は非情であるが、厳しい指導でないと海堂では生き残れないからであり、自身が認めた者には誠意を見せる。
- 海堂のマニュアル野球では甲子園で優勝したりプロ野球で活躍したりする選手の育成はできても、真に人々を感動させるような選手は育てられないとその限界をいち早く察していた。投手適性テストでは唯一吾郎から三振に取られた[66]。吾郎の才能と根性を認めており、吾郎に「怪物」になりたいのなら「野球マシン」を生産するような海堂のマニュアルは合っていないと助言。他校に編入するよう勧めたり、適性検査の結果を周防に無断で総監督(実際には全権を掌握していた江頭)に報告してテストをやり直させたりした。
- 『2nd』では眉村姉弟が所属している東斗ボーイズの監督として再登場している(原作ではその説明はなく、アニメのみ字幕や彼自身が吾郎を回想してるシーンがある)。
- 大貫 明夫(おおぬき あきお)<大貫 昭夫(おおぬき あきお)>
- 声 - 廣田行生
- 海堂の敏腕スカウト。丸顔とヒゲが特徴で、吾郎からは「ヒゲゴリラ」と呼ばれる。面倒見が良く、自分がスカウトした選手に小遣いを渡した(アニメではカット)り、試合の応援に行ったりすることもある。名倉という女性の助手がいる。
- 眉村や吾郎の才能を見抜きスカウトした。当初は寿也にも声をかけたが吾郎からは「寿也と一緒の学校には行かない」と言われたことで天秤にかけるように寿也に特待生枠をキャンセルを告げている。吾郎にも特待生枠で勧誘したが頑なに拒否され吾郎の自宅を訪問した際には「お高くなってるあんたらを叩きのめしてやる」と激怒され追い返されてしまう。海堂に勧誘した理由は、次期エース候補としてのほかに、「野球好きのオヤジの1人として」成長を見守りたいという気持ちもあった。その後県大会一回戦で海堂中が三船東中と対戦することがわかり、既に海堂高校の一軍内定を決めていた眉村に県大会出場を要請した[67]。その眉村の投打で圧倒しての大勝で吾郎に門前払いされたことへのリベンジ成功と同時に「ろくな指導者もいないお前らの野球がうちに太刀打ちできるわけないだろ」と言い放ちその試合を途中から観戦に来た寿也共々未熟さを痛感させた。そして「海堂に来たくもない奴らに何度も頭を下げるほど人材不足じゃない」と言い放ち正式に吾郎と寿也の特待生枠のキャンセルを告げた。一方で「どうしても入学したければセレクション受けに来い。合格したら入れる」と告げ、吾郎と寿也共々セレクション経由で入部させるという目的を達成した。吾郎が夢島で奮闘する姿を見て乾同様、海堂のマニュアル野球には理解を示しているものの、それは吾郎には合っていないことを確信した。当初夢島に来た理由は周防と乾には内緒にしていた。吾郎のプレーを解説した際に周防を激怒させたが、総監督からの適性テストやり直しの手紙を渡して再テスト実施のきっかけを作った。最終的には周防や乾同様、折に触れ吾郎のことを気にかけていたようである。
- アニメでは夢島中旬で吾郎に固執しすぎた事への責任感からスカウトを辞職している。また構成担当部長である北川に高校時代に吾郎の実父・茂治と対決していると語っていた。
- 北川(きたがわ)
- 声- 東地宏樹
- 海堂高校野球部編成担当部長兼、入学試験の試験官長。
- キツネ目で丸眼鏡をかけている。傲岸不遜な性格で嫌味な口調が特徴。意向を示さない者へは荒らげた口調へと変わる。
- 吾郎たちのセレクションや面接を担当。面接では吾郎の学科試験の点数には嘲る態度を取ったが、野球部員に合格できたことを称えた。面談や事務では椅子にふんぞり返っている。
- 田尾(たお)
- 声 - 古屋貴史
- 海堂二軍スタッフ。静香のもとで二軍選手の面倒を見る。寮の案内をしたり、試合では主審を務めた。
- 海堂高校本校に向かうため、寮を勝手に抜け出した吾郎に「全くアイツは…」とこぼしていた。
聖秀学院高校
元女子校。吾郎の編入時、全日制課程にいた男子は彼を含め8人のみであった。
海堂学園高校編と聖秀学院高校編では、制服が変わっていた。また、原作とアニメでは校舎のデザインが異なる。普通科は偏差値が高い進学校。吾郎は体育科に編入。全日制に吾郎以外の男子で体育科は見当たらない。定時制もあり、そちらには30名ほど男子もいる。
吾郎たちの卒業後、海堂戦での活躍を知った野球経験者が何人も入部し、翌年、翌々年も地区予選で三回戦に進出している[68]。
部員
- 清水 大河(しみず たいが)
- 遊撃手 → 投手 → 左翼手(2年山本が久里山高校戦9回にて手を骨折以降)。右投[69]左打。背番号6 → 背番号1 → 背番号10 → 背番号9(アニメでは背番号6 → 背番号1。アニメ第4シリーズでは6)。
- 詳細は「清水家」を参照
- 田代(たしろ)
- 声 - 森訓久
- 捕手。右投右打。背番号2。
- 過去に本牧リトル・シニアで捕手を務め、4番を打っていた実力者。
- 会社を経営する父親の反対で野球を止めさせられ(アニメでは、海堂のセレクションを受けるつもりだった)聖秀に入学。その反動で野球を毛嫌いしていたが、練習試合で吾郎と藤井に刺激され、再び野球を始めた後は熱血漢の素顔を取り戻す。
- 2年のブランクがあり、自身の鈍りを嘆いていたが、シニアでレギュラーを張っていただけあり、サードライナーや吾郎の球を初見で捕るなど、過去の実力の片鱗を見せる。県大会では陽花学園戦で逆転満塁本塁打、久里山戦でも逆転本塁打を打つ。海堂戦では故障している吾郎に代わり4番を務め、2点適時打を打つ(打球が三塁手の薬師寺のグラブを弾き、それが二塁走者の大河に当たってファウルゾーンまでいって二者が生還するというものだった。原作では泉の送球が、打って置かれた田代のバットに当たったこともあって二者が生還している)。守備では吾郎の怪我を気遣って寿也に敬遠策を取ろうとするが、打席に立った寿也から「自分ならそんなリードはしない」と非難される。これは寿也のハッタリで心理作戦だったが、逃げ腰のリードをやめ、結果的にバッテリーの強化につながる。吾郎の球を捕ることに喜びを感じ、甲子園には行けなかったが「悔いはない」と自身の野球人生に満足している。
- 一浪したあと大学に進学。W杯編では藤井と共にアメリカへ駆けつけた。
- アニメ第4シリーズでは浪人中に聖秀野球部の元へ訪れ、1年生エース渋谷の「一人で勝ってみせる」という傲慢な態度とそれを咎めもしない同級生たちに怒り、「野球をなめるな」と怒鳴りつけた。
- メジャー編では吾郎のいるホーネッツの優勝決定戦を中村・藤井と共にTV観戦した。
- 『2nd』ではボランティア(普段は会社員)として三船ドルフィンズの監督兼コーチを務める。大吾が小6の時点で、就任して三年目。野球に挫折した大吾をひき止められなかったことに指導者として自責の念を抱いており、辞めた理由も理解しているが、大吾を「七光り」や(大吾自身のミスもあったとはいえ)「足引っ張るだけなら下がってろ」と罵声を浴びせるエースのト部を始めとしたチームメイトの問題行動に対しては、卜部が自分たちより上の強さのチームから移籍してきたという経緯も影響してか厳しい態度を取れていない。一方で試合でミスを連発し焦る大吾に「ミスを恐れて後ろ向きなプレーをするなら交代させる」と陸子を介して諌め、エラーをしたショックから交代を申し出た際は「自分の犯したミスの責任は自分のプレーで取り返せ」と叱咤激励したり[70]、捕手の代役を渋る卜部を怒鳴りつけるなど、前述の件以外では厳しい姿勢を見せている。
- 藤井(ふじい)
- 声 - 草尾毅
- 投手(子ども会)→捕手(練習試合)→二塁手。右投右打。背番号4。
- 赤毛が特徴の男子生徒。何をやっても中途半端で、怠惰な高校生活を送っていた。清水薫に惚れており、彼女のことを「薫ちゃん」と呼ぶ。
- 吾郎が初めて野球部に誘った相手であり、過去に野球経験があったことから薫に良いところを見せるため、吾郎と勝負するが完敗。そのことで触発され入部を決意する。
- 見た目に反して責任感が強く、厳しい練習についていけずに入部を渋っていた後輩を説得したり、吾郎が負傷した際はビラを配って代わりの部員を集めようとするなど[71]、田代と並ぶ吾郎のよき理解者となっていった。また、アニメ版では「副キャプテン」を自称していた。
- ナインの中でも失策数が非常に多く、久里山戦を除く全試合で失策している。打撃面ではクリーンナップを任されるも、その多くが凡打に終わっている。しかし、海堂二軍との練習試合で本塁打(アニメ版ではキャッチャーフライ)にしたり、三船戦で山根から起死回生の内野安打を放ち(マウンドの窪みでイレギュラーしなければピッチャーゴロだった)、海堂戦で阿久津から同点となる二塁打を打ったりと(不規則な変化をするナックルだが、藤井のスイングも不規則なため、運よく当たった)、意外性の持ち主でもある。
- アニメ版では二塁手になった理由として、吾郎が「内野にうるさいのがいた方がいいだろう」と発言。母親も登場した。久里山戦での2者連続ホームランのあとの3球三振や卒業式で後輩たちに胴上げ中に落とされるなど、ムードメーカーとしての描写が多い。
- 一浪したあと大学に進学。W杯編では田代と共にアメリカへ駆けつけた。
- メジャー編では中村と交際中。吾郎のいるホーネッツの優勝決定戦を中村・田代と共にTV観戦した。
- 『2nd』ではボランティア(普段は会社員)として田代と共に三船ドルフィンズのコーチを務めている。中村と結婚して二児の父となっており、大吾達と同年代の長女の千代と次女の千里をもうけている。
- 娘達に野球を教えたが、次女・千里の才能に見惚れし、長女・千代の方は全く見なくなったことから、彼女が野球を辞める遠因を作ってしまっており、またその性格から5年経ってなお、そのことに全く気づいていない。
- 内山(うちやま)
- 声 - 保志総一朗
- 三塁手。右投右打。背番号5。
- 肥満体だが動きは俊敏で、中学時代はバスケットボール部に所属するなど運動神経がよい。手先も器用。母子家庭(アニメでは共働き)のため弟と妹の面倒を見なければならず当初は入部を渋っていた。しかし、吾郎の熱意に動かされ入部を決意。2番でつなぎのプレーを見せる(久里山戦では5番を打つ)。海堂戦でもバントを決めたほか、死球で出塁している。
- アニメでは、持ち前の器用さでバント等の小技が上手いことで2番打者、ボールを怖がらない姿勢から三塁手になった[72]。卒業後大学に進学。W杯編では決勝戦をテレビで観戦した。
- 宮崎(みやざき)
- 声 - 羽多野渉
- 一塁手。右投右打。背番号3。
- 長身痩躯の体型をしており、長髪と眼鏡が特徴。極度の運動音痴。
- 子供の頃は下手なりにスポーツを楽しんでいたが、周りにいた体育会系の人間たちのせいでスポーツ嫌いになり、運動に対して強いコンプレックスを持っていた。初めは吾郎も今までと同じような体育会系だと思っていたが、彼の人間性と熱意に根負けして入部。
- その後は日々の練習をこなし、力をつける自分に自信を持つようになり、陽花学園戦では、アンダースローのリリーフから起死回生の2点適時打を放つ。自然に出たガッツポーズに自分自身も驚いた。また、三船戦ではファウルで粘り四球で出塁したが、ホームでのクロスプレーでアウトとなりメガネを壊してしまい、吾郎と交代してベンチへ退いた。海堂戦でも市原から内野安打を放ち、貴重な1点を返すきっかけを作った。
- アニメ版では、守備力はいまいちだが長いリーチを活かすために一塁手になった。卒業後、大学に進学。W杯編では決勝戦をテレビで観戦した。
- 野口(のぐち)
- 声 - 太田哲治
- 右翼手 → 左翼手(山本に負傷により)。右投右打。背番号9 → 背番号7(アニメでは背番号9)。
- 吾郎の1学年下の野球部員。マッシュルームカットが特徴。
- 当初から同級生の2人とともに、野球部入部には前向きだったが、厳しい練習に限界を感じ入部を渋っていた。しかし、のちに吾郎の人柄や熱意に惹かれ本格的に入部。それ以降は吾郎のことを慕うようになった。
- 三船戦では得点のチャンスでなんとか次につなげようとし、わざとボールにあたり死球で出塁。海堂戦では9回二死、阿久津から平凡なキャッチャーゴロを放つが、寿也の送球が逸れたことで失策気味の内野安打で出塁。その後、勝ち越しになるホームインを決めるなど、同級生の中で最も活躍した。
- アニメ版では、昔から野球好きでよく遊んでいたことが語られている。第4シーズンにて、野球経験者の新入部員が多数入部したことで補欠を覚悟していたが、大河に経験を買われて高橋、山本とともにレギュラーから外されなかった。
- 高橋(たかはし)
- 声 - 柿原徹也
- 中堅手。右投右打。背番号8。
- 吾郎の1学年下の野球部員。野球部一の長身で、同級生の中で最も足が速い。
- 三船戦では、大林のライナー性の打球を、長身を生かしてセンターライナーに終わらせた。海堂戦では唯一、出塁している描写がない[73]。
- 山本(やまもと)
- 声 - 松林大樹
- 左翼手。右投右打。背番号7 → 背番号10(アニメでは背番号7)。
- 吾郎の1学年下の野球部員。出っ歯と天然パーマが特徴。
- 責任感が強く、久里山高校戦の9回に何とか出塁しようとバントを試みるが失敗し、自分の手にボールを当ててしまい骨折。しかし、これがチームの勝利につながった。
- 服部(はっとり)
- 声 - 逢坂力
- 遊撃手→二塁手。右投左打。背番号6(アニメ第4シリーズでは4)。
- 吾郎の2学年下の野球部員。色黒の肌が特徴。
- 中学時代に陸上部に所属していたため運動神経がよく、三船戦で内野安打を決めるほど足が速い。久里山戦では4番だった。海堂戦では雨で乱調した市原から、死球で出塁している(アニメでは吾郎の指示でバントの構えをして揺さぶり、死球で出塁)。
- アニメ版では、新入生入学後は大河が遊撃手に復帰したことに伴い二塁手にコンバート、打順も2番でつなぎのプレーを見せた(原作でも同様に二塁手へコンバート)。W杯の決勝戦は大河たちと共にテレビ観戦した。
- 渋谷(しぶや)
- 声 - 豊永利行
- 投手。右投右打。背番号1。
- アニメ版オリジナルキャラクター。第4、6シリーズに登場。
- 吾郎卒業後、彼に代わる聖秀のエース。海堂戦における吾郎の活躍に憧れ、名門の推薦を蹴って入学してきた。
- 1年生ながら最速145キロの速球を投じ、打撃でも4番でも務めるほどの実力者。その一方で、自身の実力を鼻にかける傲慢な面があり、キャプテンである大河とは何かと衝突していた。
- 当初は吾郎のことを「一人で勝ち進んだ」と誤解し、1回戦で完封したことから調子に乗り、始めは「自分一人で勝つ」と息巻いていた。だが、同級生部員を唆して独断練習をした際にOBである田代にその姿勢を怒鳴りつけられ、2回戦の帝仁戦でスタミナ切れを起こし、諦めかけた時に大河からの激励を受け改心する(その後も、減らず口は相変わらず)[74]。
- その後は練習にも真面目に参加するようになり、スタミナ不足も解消。坂見台高校を相手に、終盤まで好投する活躍を見せた。
首脳陣
- 山田 一郎(やまだ いちろう)
- 声 - 堀内賢雄
- 聖秀野球部の監督。日本に帰化した米ミネソタ州出身の英語教師。旧名はスティーブ・ティモシー。
- 野球の指導経験はないが、1人で海堂と戦うことに固執している吾郎の身を案じ、英毅に対して極秘で「彼は一人で勝つといっているが、それでは海堂はおろかそこにたどり着く前の試合で負けるだろう」と相談したり、平地のグラウンドに練習場所がない事を口実に屋上まで土を運んでグラウンド作りなど数々の試練を与え、部員達との連帯感、チームワークの大切さを教えた[75]。本人の身体能力は不明だが泥だらけのユニホームで部員達にノックをしているシーンもある。吾郎が足を故障し、痛み止めを打ってまで試合に出ることに対しては、最後まで反対していた。しかし、海堂戦で足のけがを隠しながら試合に出続けていることを看破した審判団に詰め寄られた時は、「出来る所までやらせてやってください」と未来より今の方が大事という、吾郎と部員達の気持ちを汲んでやった。海堂学園高校二軍トレーナー・早乙女泰造に続き、終始善良な首脳の1人である。
- 吾郎のことを「ノゴロー君」と呼んでいる(「茂野吾郎」を「しげ・のごろー」と読んだため)。生徒からは「山ちゃん」(薫)や「ペリー」(内山)と呼ばれている。
- アニメ版では、W杯の決勝戦をテレビ観戦した。
- 中村 美保(なかむら みほ) → 藤井 美保(ふじい みほ)
- 声 - 植田佳奈
- 聖秀野球部のマネージャー。セミロングの跳ねた茶髪と八重歯が特徴。また、かなりの巨乳の持ち主。
- 編入してきた吾郎に一目惚れし、野球部の押し掛けマネージャーになった。藤井とは因縁があり、小学6年生の時、階段で走って来た藤井と出会い頭にぶつかり、階段から転落し大腿骨を骨折。陸上を引退せざるを得なかった。このことを根に持っていたため、彼に対して辛辣な態度が多かったが、野球を通じて変わっていく藤井を見ていくうちに、段々と惹かれていった。
- アニメでは両親が登場。渡米編では大学進学後、一度は諦めていた陸上を再び始めたようである。
- メジャー編では藤井と交際中。吾郎のいるホーネッツの優勝決定戦を藤井・田代と共にTV観戦した。
- 『2nd』では原作では未登場だが、アニメ版では登場、藤井と結婚しており、二女(千代と千里)をもうけている。
聖秀学院高校編でのライバル達
久里山高校
- 香取(かとり)
- 声 - 川田紳司
- 投手。右投右打。背番号1(高校)・21(若手選抜)。
- オカマの投手。吾郎の事を「吾郎ちゃん」と呼ぶ。海堂セレクション最終選考のミニゲームで佐藤寿也に本塁打を打たれて敗れる。この時は吾郎に負けたのではなく佐藤寿也に自分達は敗れたと思っていた。以後は唐沢と共に久里山高校に進み、「平成のKKコンビ」と呼ばれるほどに。高速スライダーに絶対の自信を持つ。変化球もさることながら速球のキレもよく、制球も抜群。打撃も4割の打率を誇る巧打者である。県予選4回戦で聖秀と対戦した時は吾郎を見下す素振りも見せたが、第一打席で吾郎が自らの持ち球の一つであるチェンジアップを体勢とタイミングを崩されながらもホームラン性の強い当たりを見せた事で唐沢と共に気を引き締める。吾郎への雪辱に燃え、9回2死までパーフェクトに抑えるが、大河から安打を浴びて完全試合が消滅、さらに吾郎・田代に連続本塁打[76]を浴びて逆転負け。海堂・聖秀戦は唐沢と共にスタンドから観戦していた。
- 高校卒業後、神宮(アニメ版ではフェニックス)に入団し、1年目から先発として9勝を挙げる。若手選抜にも選出され、日本代表との初戦に登板するが、0回1/3を5安打2四球5失点という惨憺たる結果で降板(アニメ版では味方の援護もあって、1回を5安打2四球4失点で投げ切った)。
- 唐沢(からさわ)
- 声 - 下山吉光
- 捕手(高校)→一塁手(プロ)。右投左打。背番号2(高校)・3(若手選抜)。
- 海堂セレクション最終選考のミニゲームで佐藤寿也に本塁打を打たれて敗れた。その後は香取とともに久里山高校に進み「平成のKKコンビ」と呼ばれるほどに。神奈川屈指のスラッガーに成長し、聖秀戦では甘く入った吾郎の球[77]を完璧に捉え、ネットまで届く本塁打を放つ。捕手としてリードの才能もあり吾郎を高速スライダー狙いと見破った。しかし勝利目前の9回表に逆転され、9回裏一死三塁となった場面で犠牲フライによる同点延長を狙うも大河の怪我を押した好返球や田代の好守に阻まれ敗戦(この時香取がホームタッチアウトで号泣した)。海堂・聖秀戦は香取と共にスタンドから観戦していた。
- 卒業後はプロ入りし、中京では6番打者に。一塁手として若手選抜にも選出されるが、吾郎は香取と唐沢がプロ入りしていることを知らなかった。アニメでは日本代表のエースの原田から粘って四球を選んだ。
- 多岐川(たきがわ)
- 声 - 吉野裕行
- 遊撃手。右投右打。背番号6。
- 海堂セレクションではサバイバルランニングで脱落者を続出させるが、吾郎に出し抜かれる。PK戦まで勝ち残るも、吾郎の頭脳プレーに翻弄され敗れた。あまりにあっけない負け方に試験官である北川に乞うものの「馬鹿は海堂にいらん」と一蹴され、俯いて去って行った。その後5人試合で敗れた香取・唐沢と共に久里山高校に進み、県予選4回戦で聖秀と対戦し敗れた。ただのセカンドゴロでもセーフになれるほどの俊足の持ち主だが、持久力に欠ける。自らのことを「平塚のタッキー」「多岐川様」と呼ぶ。
メジャーリーグ・マイナーリーグ
アナハイム・サーモンズ/3Aクーガーズ
- アリーグ(アニメ版ではノーザンリーグ)西地区の球団。吾郎にとって初のプロ球団。八木沼曰く「かつては名門だったが、近年ではBクラス入りを余儀なくされている」とのことだが、アニメ版第6シーズンでは名門に返り咲き、ワールドシリーズに進出した。
- 八木沼 隼人(やぎぬま はやと)
- 声 - 鈴村健一
- 遊撃手。右投右打。背番号6。
- EL学園高校出身(甲子園出場経験あり)。現関東大学3年、21歳。吾郎からは「ぎぬまっち」と呼ばれている。
- 俊足巧打の1番打者タイプ。就職希望の両親から反対される中、単身渡米しメジャー挑戦を試みた。その道中、空港で置き引きにあった吾郎を助け、共にサーモンズのトライアウトを受けて合格する。しかし、その後はシングルAにまで昇格したが、故障もあって結果が残せず解雇され日本へ帰国。
- アニメでは聖秀編・W杯編にもわずかながら登場。前者では若干大学野球の試合も描かれているが、川瀬涼子のスライダーを打てず三振を喫する。その後トライアウトでは「球種の多い投手は苦手」だと語っている。後者では営業マンとなっており、取引先の相手に野球を続ける決意を語っている。
- フォックス
- 声 - 三宅健太
- 捕手。右投右打。背番号22。
- メジャーとマイナーの間を往復しているブルペン捕手。彫りの深い顔立ちが特徴(吾郎曰く「フランケンシュタインに似ている」)。
- 幼少時代に父の仕事の都合で5年ほど在日していたため、片言ながら日本語を話せる。そのため、吾郎の一時的な通訳を務め、さらにマイナーリーグの厳しさを伝えた人物でもある。
- アニメ第6シリーズで再登場を果たす。その際、サーモンズの主力選手として活躍し、キーンが一目置くほどの実力をつけた模様。
- ヒルベルト・サンチェス
- 声 - 小山剛志
- 投手。右投右打。背番号33。
- サーモンズの看板エースを務めるベテラン投手。ベネズエラ出身。
- 過去に2度サイ・ヤング賞を獲得した実力者。若い頃は吾郎と同じく速球派だったが、力の衰えた今は抜群の制球力を駆使する技巧派へと転身した。
- チームメイトからは「暴れ馬」と呼ばれるほどの激しい気性の持ち主。キャンプ地のブルペンでマウンドを譲らない吾郎と乱闘騒動を起こし、鉄枠を使ったコントロール勝負で吾郎に格の違い[78]を見せつけ自信喪失させる。吾郎がサーモンズを解雇された際にはフォックスと一緒に空港まで送り、その際吾郎に自らのピッチングの方向性を確立するきっかけとなるアドバイスをした。
- W杯編ではモンタナと共にベネズエラの先発陣の軸として活躍。日本戦でも先発し好投。韓国戦では連投規定によって登板できないクローザー、バレンズエラに変わって9回を締めた。
- アニメ第6シリーズで再登場を果たす。フォックス、ボルトンらに吾郎を挑発する作戦を提案した。
- ボルトン
- 声 - 宗矢樹頼
- 左翼手。右投右打。背番号24。
- サーモンズの主砲を務めるベテラン野手。「ビッグキャノン」の異名を持つ長距離砲。
- トライアウトで天狗になっていた吾郎から自身のバットを折られながらも[79]本塁打を叩き込み、メジャーの洗礼を浴びせた。その後は出番がなかったが、W杯編ではアメリカ代表の5番を張っている。その際に吾郎と再戦し、フォークで三振を奪われた。
- アニメ第6シリーズで再登場を果たす。その際、サンチェス・フォックスらと共に吾郎を挑発し、試合の終盤に彼のフォークを打ち返した。
- 小野寺(おのでら)
- 投手。もともとロサンゼルス・ペガサスに所属していたがサーモンズに移籍。乱闘騒ぎを起こした吾郎は彼の移籍をきっかけに同じ日本人でも即戦力ではないため集客力が見込めないこともあってサーモンズの解雇に拍車をかけることとなった。
- 坂口(かわぐち)
- 声 - 石野竜三
- アニメ版オリジナルキャラクター。
インディアナ・ホーネッツ/3Aメンフィス・バッツ
アリーグ(アニメ版ではノーザンリーグ)中地区の球団。典型的な打高投低のチームで、長年にわたり名投手が育たなかったのが最大の悩み。
- 選手
※パーカー以下は原作においてモブキャラ扱いだったが、アニメ版ではキャラづけがなされている。
- 茂野吾郎
- #主人公を参照。
- ジェフ・キーン
- #テキサス・レイダース/3Aオクラホマ・ファルコンズを参照。
- リチャード・ワッツ
- 声 - 家中宏
- 投手。右投右打。背番号14。年齢の記載はないが、30代後半と思われる。
- ホーネッツの不動のクローザーであり、チーム一のベテランである。無精髭を生やした白人選手。一見クールな皮肉屋だが、チームの優勝にかける思いは強い。
- 昔の同僚に、吾郎のような強心臓で恵まれた才能の持ち主が、たった一つのミスを犯してイップスになり克服できずに引退した選手がいたため、吾郎にイップスの疑いがあることをいち早く気付いた。
- かつてチームメイトだったマードックの暗い過去を知っている。故に彼のホーネッツ加入後にチームの勢いが下がったために彼を疫病神扱いしたロイたちチームメイトを咎めていた。
- シーズン終盤から腰痛による不調が続き、ホーネッツのクローザーを外れ、以後は中継ぎ(またはワンポイント)に回る。FAによる移籍が控えていた事もあり、クローザーの役目を吾郎に託した。地区優勝決定戦で無理をおして登板、腰痛の悪化でFA移籍の件が全てキャンセルとなってしまい、ホーネッツに残留。後に現役を引退し、ホーネッツの監督となっている。
- サンダース
- 声 - 石井康嗣
- 捕手。右投右打。背番号8。34歳(マイナー編時)。
- 長年、バッツで正捕手を務めてきたベテラン。虎ヒゲが特徴。あだ名は「軍曹」。
- メンバーの勝利への執着心のなさに危機感を抱いている。メジャー昇格経験がなく引退も考えていたが、吾郎の熱意にほだされ奮起。彼とともにチームの意識改革に乗り出し、「目の前の一球一投一打に真剣になれない選手にメジャーに上がる資格があるのか」と活を入れる。保守的でアバウトなリードだがガッツを前面に出した守備とパンチ力のある打撃で吾郎の恋女房とも言える存在になり、3A優勝に大きく貢献する。しかし翌年の自主トレ時に古傷を開いてしまい、引退を余儀なくされた。その後はホーネッツの球団職員兼ブルペン捕手をしている。バッツ・ホーネッツ共に吾郎に最も親身な男で、よく吾郎をかばい行動を共にする。
- 妻のジェシカ(声 - 岡本麻弥)と息子のマシュー(声 - 斎藤千和)がいる。
- マイク・マードック
- 声 - 山野井仁
- 一塁手。右投右打。背番号33。
- シーズン後半戦にDL入りしたグリーンの補強として、パンサーズからトレードで移籍してきた黒人の長距離砲。
- 球界を代表する問題児で、成績はいいもののチャンスに弱く、雑な打撃に加え、気性の荒さから入団初日から乱闘で退場処分を受けるほどの問題行動でチームが低迷、疫病神扱いされてジャーニーマンとなっていた。
- 10年前はマイナーリーグで、短気で荒削りながらも明るくチームに溶け込んでいたが、ある時抜き打ちの麻薬検査で親しかった同僚達から無実の罪を着せられた事が原因で誰も信用しなくなり荒れた性格になる。吾郎とも当初は反目し合っていたが、彼の影響でチームメイトへの信頼が蘇り、晴れてホーネッツの一員となった。
- ワッツとは若手時代セントルイスのマイナー球団でチームメイトだった。終盤にリリーフ失敗が続いていたワッツの本当の原因を代理人から聞いて知っていた。
- 後にホーネッツのチームキャプテンとなった。
- 妻のコニー(声 - 櫻井浩美)と娘のサンディ(声 - 日高里菜)がいる。
- ロイ
- 声 - 羽多野渉
- 遊撃手。右投左打→右投両打。背番号4(バッツ)、2(ホーネッツ)、1(『メジャー・ワールドシリーズ編 夢の瞬間へ』)。
- バッツ・ホーネッツの1番打者。俊足巧打で華麗な守備が持ち味。同年代の吾郎やケロッグと仲がよいが、少し口が悪い。口笛を吹いたり「ジェニーちゃんとデート」と言い放つなど軽い若者である。バッティングが得意だが、吾郎とサンダースの姿勢に触発されてからは、勝利のためにバントも行うようになる。キーン達と共に後に9月のロースター枠拡大でホーネッツに昇格。メジャーでギブソンに対した時に「出来れば全盛期の球が打ちたかった」と偉大な投手として尊敬していた。左打ちであったが、8年後のレイダースとのワールドシリーズにおいては右打ち。アニメ『メジャー・ワールドシリーズ編 夢の瞬間へ』では左打ちのまま。
- ダンストン
- 声 - 金光宣明
- 右翼手(バッツ)・左翼手(ホーネッツ)。右投右打。背番号13(バッツ)、28(ホーネッツ)、7(『メジャー・ワールドシリーズ編 夢の瞬間へ』)。
- バッツの4番打者。9月のロースター枠拡大でホーネッツに昇格した。真面目な性格で、口数が少なく落ち着いている人物。何度もバッツとホーネッツを行ったり来たりしている。メジャー昇格後もクリーンナップを任されることが多く、吾郎の先発した試合でホームランを打った。後にホーネッツの4番となった。
- アニメではホーネッツ時にグリーン(一塁手)とベテラン選手と外野で交錯し、負傷させてしまう。その後、グリーンからリーグ優勝の夢を託された。
- バトラー
- 声 - 中國卓郎
- 三塁手。右投右打。背番号1。
- バッツの3番打者。ダンストンのホーネッツ昇格後は、4番打者として活躍。気性の荒い性格で、当初は吾郎のことをあまり快く思っていなかったが、次第に野球に対する姿勢に感化され、バッツ優勝を目指す。後にロースター枠拡大でホーネッツに昇格した。
- ケロッグ
- 声 - 加藤寛規
- 二塁手。右投右打。背番号2(バッツ)、3(アニメ最終シリーズ最終話)。
- バッツの2番打者。小技が得意。ロイのホーネッツ昇格後は、1番打者として活躍。黒人選手。同年代の吾郎やロイと仲がいい。3A優勝時点では吾郎同様未成年。のちにロースター枠拡大でホーネッツに昇格。
- アニメでは実家はトイショップとされ、メジャー昇格後に父が入院してしまい家業を継ぐ為に引退しようとしたが、吾郎に発奮させられ思い留まった。最終回のエンディングではホーネッツのセカンドの守備についている。
- パーカー
- 声 - 森田成一
- 指名打者。右投両打。
- ホーネッツの4番。恰幅のいい黒人選手。アニメ版では、ワッツやダンストンと同様の年配者として描かれた。
- 落ち着きのある性格だが、ギブソンの復帰登板試合では、全盛期の見る影もない彼の姿に「アンタの時代はもう終わったんだよ」と、落胆の声を漏らした。
- ロサリオ
- 投手。右投げ。
- ホーネッツのエースだが、打ち込まれている描写が多い。カーブ系の変化球が得意。ヒスパニック系選手と思われる。
- ヘイガン
- 声 - 川上貴史
- 投手。左投げ。
- ホーネッツの中継ぎエースであるヒスパニック系選手。吾郎と仲が良い。
- ネルソン
- 声 - 川上貴史
- 中堅手。右投右打。
- 打順では2番を任される黒人選手。闘志を前面に出すことが多い。守備範囲が非常に広く、しばしば好守備で吾郎を助ける場面が登場する。
- ジェームズ
- 声 - 相馬幸人
- 三塁手。右投右打。
- 下位打線を任される白人選手。守備の際に時々エラーをやらかす。後述のロビンソンと仲が良く、一緒につるんでいる場面が多い。
- ロビンソン
- 声 - 中國卓郎
- 二塁手。右投右打。
- 下位打線を任される黒人選手。守備は上手いが打撃が不得意で、打率は1割台。ジェームズと仲が良く、一緒につるんでいる場面が多い。
- グリーン
- 声 - 宇垣秀成
- 一塁手
- ホーネッツクリーンナップを担う。原作では名前のみ登場だった。
- 首脳陣
- ラリー・ランス
- 声 - 小形満
- ホーネッツのオーナー。縁なし眼鏡をかけた、小太りの白人中年男性。球団経営を「ビジネス」、チームの勝利や優勝を「観客動員数や収益を上げるための手段」と考えており、チームの采配に介入することも多く、監督のステーシーと衝突を繰り返すこともある。
- 原作では吾郎初登板時のみの登場だったが、アニメ版ではシーズン最終戦まで登場し続け、準レギュラー的な扱いとなっている。
- ステーシー
- 声 - 鈴木琢磨
- ホーネッツの監督。細目が特徴。選手の気持ちをくみ取る温情采配のため、オーナーとは衝突が多い。
- トニー
- 声 - 保村真
- ホーネッツの投手コーチ。
- カーター
- 声 - 浦山迅
- バッツの黒人監督。特徴的なサングラスをかけ時折ギャグを飛ばす。
- バッツはあくまでも選手をメジャーに送り込むための養成所として考え、チームの勝利にはこだわっていなかったが、吾郎やサンダースに感化され、本気で優勝を目指すようになる。アニメ第4シリーズで2回だけ白い歯を輝かせているシーンがある。
- 3A優勝時には監督にも関わらず胴上げをしてもらえず嘆いていた。
- 陣内 アリス(じんない アリス)
- 声 - 榎本温子
- バッツのオーナー代行。日系アメリカ人。日系企業に勤める日本人の父(新司。声 - 飛田展男)とアメリカ人の母(マリー。声 - 田中敦子)を持つ。アメリカ人の祖父(トム。声 - 石塚運昇)がバッツのオーナーだったが、彼が体調を崩したため、後を継ぐ。年若い女性ながら、資金力に乏しいバッツを熱意で切り盛り。サーモンズを解雇された吾郎をクローザーとして採用する。ホームゲームでは自らコウモリのコスプレをして盛り上げる。日本語も話せるためバッツ入り直後からの吾郎の良き理解者。吾郎がマイナーに降格した時は再起に一役買った。オーナーだけあって野球もよく知っており、吾郎をクローザーに任命したのも彼女である。サンダースの引退宣言後には吾郎に頼まれ妻子を呼ぶなど選手への理解もある。
- ケビン・ゴードン
- 声 - 三宅健太
- アリスのボディーガード。スキンヘッドの黒人で大柄な人物。善良な人柄だが、寡黙でこわもてのため威圧感がある。バッツ加入を決心した吾郎とアリスを引き合わせた。
テキサス・レイダース/3Aオクラホマ・ファルコンズ
- ナリーグ(アニメ版ではサザンリーグ)西地区の球団。
- 毎年、攻守に均衡のとれたチーム力で破竹の勢いを見せている。
- ジョー・ギブソンJr.
- 声 - 浪川大輔、木村亜希子(幼少期)
- ジョー・ギブソンJr.参照
- ジョー・ギブソン
- 声 - 落合弘治
- ジョー・ギブソン参照
- ジェフ・キーン
- 声 - 森川智之
- 捕手。右投左打。背番号7(バッツ)、1(ホーネッツ)、8(レイダース)。
- ホーネッツからドラフト1位で入団した大卒ルーキー。登場時は23歳。
- 1年で2Aから3Aバッツに昇格し、サンダースから正捕手の座を奪う。
- 冷静沈着なリードと強肩強打でチームの柱になり、9月のロースター枠拡大でホーネッツに昇格を果たす。吾郎とは頻繁に衝突するものの、吾郎がサンダースの引退を翻意させようと張り巡らせた策に手を貸したり、渡米した清水薫の車のエンストを直したりするなど、根は優しい。また、滅多に口にはしないが、吾郎の実力を心から認めている。
- アニメ版では、オリジナルエピソードにて彼がデータ主義の野球にこだわる理由が描かれた。
- メジャーリーグ編では、開幕戦でノーヒットノーラン寸前に崩れた吾郎にイップスの疑いがあると見抜いた。ホーネッツでも攻守の柱の1人として活躍するが、吾郎とマードックとの乱闘に巻き込まれ、足を捻挫し一時戦線離脱。シーズン終盤には、吾郎が普段見せない投球の仕草や調整の仕方から血行障害を隠していることを見抜いた。
- 8年後、FA権を取得しレイダースに移籍。移籍1年目は打点王。Wシリーズで吾郎と初対決するも、バットを折られながら三振する。
- 眉村 健
- #特待生組を参照。
- アレックス・ゴンザレス
- #アメリカを参照。
- リマ
- コーエン
W杯日本代表
アニメでは別名に差し替えられている。
野手
- 鈴木 コジロー(すずき コジロー)<佐伯 京四郎(さえき きょうしろう)>
- 声 - 内田夕夜
- シアトル・シーガルズに在籍する俊足巧打好守の現役メジャーリーガー。代表キャンプ時、自身の打撃投手を務める根本を侮辱した吾郎に怒りを露わにし勝負を吹っ掛ける[80]。その際に吾郎の投球の単調さと過信[81]を厳しい言葉で指摘するが、練習試合や吾郎との個人勝負の際にたった2球でバットを折られた事から実力を見抜き、代表入りを推薦する。W杯編では1番打者として攻守の要となり、ここぞという場面で好守が光っている。
- メジャーに上がってからの吾郎に三振をとられ、キャンプのときとは雲泥の差だと評価する。
- 松尾(まつお)<板尾(いたお)>
- 声 - 乃村健次
- ニューヨーク・タイタンズに所属し、長打力をメジャーでも存分に発揮している日本代表の4番打者。顔の表情や言動は堅いが、フランクな性格。若手選抜との試合では吾郎のボールを芯で捕らえながらも外野フライに打ち取られたことにより吾郎に一目置く。コジローと共に吾郎の代表入りを推薦する。W杯本戦でもその高い長打力を発揮し主砲として活躍。2次リーグのドミニカ戦で先制ホームランを放つ。
- 堂島(どうじま)<堂本(どうもと)>
- 声 - 金光宣明
- 日本代表の正捕手として登録されたが、早々に戦線離脱。しかしキューバ戦に代打で復帰し、同点の犠牲フライを放つ。決勝のアメリカ戦では指名打者で出場。
- 三田村(みたむら)<西村(にしむら)>
- 声 - 保村真
- 日本代表の5番打者。W杯前半ではコジロー、松尾らの作ったチャンスで回ってくることが多かったが、6番の寿也と勝負するのが安全と判断した相手チームにことごとく敬遠された(その寿也が打ち、敬遠策は毎回裏目に出る)。準決勝以降はキューバ戦で2安打2得点(全得点)、決勝のアメリカ戦では初回に2ランホームランを放つなど活躍。
- 樋口(ひぐち)<谷口(たにぐち)>
- 声 - 堂坂晃三
- 日本代表の2番打者。セカンドを守る。
- 岩岡(いわおか)
- 日本代表のサード。日本代表VS若手選抜ではショートを守っていた。
- 山崎(やまざき)
- 岩岡の代わりに登場するアニメオリジナルキャラクター。日本代表のサード。日本代表VS若手選抜ではショートを守っていた。
- 木端(きばた)<川端(かわばた)>
- 声 - 金光宣明
- 日本代表のショート。ドミニカ戦では逆転の口火を切るバントヒットを決める。
- 光中(みつなか)<山中(やまなか)>
- 声 - 松本保典
- 日本代表の3番打者。練習試合ではデッドボールを受けた。2次リーグの初戦のベネズエラ戦で初回に先制タイムリーを打った。
- 吹留(ふきどめ)<福原(ふくはら)>
- 声 - 中國卓郎
- 日本代表。W杯前は5番を打っていたが、ドミニカ戦ではラストバッター。初期に出てきてからほとんど登場機会がなかったが、ドミニカ戦で出た時はW杯前とは顔つきが全く違っていた。
- 笠原(かさはら)<笠倉(かさくら)>
- 声 - 水島大宙
- 日本代表のファースト。左打ち。強打を誇るが日本代表VS若手選抜では8番を打っていた。
- 谷本(たにもと)
- 日本代表の第3の捕手。堂島や佐藤より肩が弱く、打撃ももう一つ。アニメでは登場しない。
- 青星(あおほし)
- 日本代表の外野手。ベネズエラ戦で9番センター、スタメンだったが、堂島の怪我で投手が9番に入り、打席に立たないうちに交代。原作では名前のみの登場であり、アニメでは登場しない。
投手
- 野呂(のろ)<勝呂(すぐろ)>
- 声 - 松本保典
- 日本人MLB選手の先駆者的存在。柔和で紳士的な物腰が特徴。トルネード投法によるフォークボールが得意。
- W杯の強化合宿に召集された折、偶然出くわした吾郎の素質を感じ取り、一時的なコーチ役を買って出た。結果的に「ジャイロフォーク」を伝授した張本人となり、さらに故障で戦線離脱した際も代役として吾郎を推薦するなど、彼の飛躍に大きく貢献した。
- なお、決勝のアメリカ戦では解説を務めた。
- アニメでは吾郎の方からフォークの指導を依頼した[82]。
- 松若(まつわか)<原田(はらだ)>
- 声 - 中國卓郎
- 日本代表チームのエース。東部ライオンズ(アニメ版では埼玉ジャッカルズ)所属。剛速球とスライダーが武器。眉村曰く、立ち上がりは良くない投手とのこと。
- W杯では、2次リーグ初戦のベネズエラ戦で登板するが、0回2/3を5失点で無念の降板。2次リーグ突破をかけた大一番のドミニカ戦でも、5回まで無失点の好投したが6回につかまり、2失点(自責点3)で降板。以後は登板機会はなかった。
- アニメ版では、第4シリーズに先行登場。2ndでは、バッティングセンターのボール投球口にある、投手ビジョンで日本代表ユニフォームで登場している。
- 岩井(いわい)
- 日本人MLB選手である技巧派左腕。
- アジア予選の韓国戦に先発し3失点するものの、準決勝のキューバ戦に先発し、7回途中まで1失点に抑えた。アニメでも同姓の人物が登場するが、こちらは#東京シャイアンズ<東京ウォリアーズ>を参照。
- 杉浦(すぎうら)
- 声 - 羽多野渉
- 岩井の代わりに登場するアニメオリジナルキャラクター。日本代表選手で左投げのピッチャー。準決勝のキューバ戦に先発し、7回終了までわずか1失点という好投をみせた。
- 上平(うえひら)<上平(かみひら)>
- 声 - 白石充
- 日本代表。阿久津ほどでは無いが、表情を変えず、出っ歯が特徴。東京シャイアンズ(アニメでは東京ウォリアーズ)に所属するエース。アニメでは第4シリーズで寿也W杯編では韓国戦で7回までを無失点に抑えた。決勝のアメリカ戦で先発予定だったが、宿泊ホテルでの寝違いで首を痛めたため、眉村にマウンドを譲った。
- 黒場(くろば)
- 声 - 水島大宙
- 日本代表。W杯では地味だが、リリーフで活躍している。ベネズエラ戦では粘りのピッチングで3イニングを無失点に抑えた。アメリカ戦にも小和田のあとを継いで登板した。また、アニメでは代表メンバー人物の名前変更が唯一なかった。
- 渡部(わたべ)<篠部(しのべ)>
- 声 - 羽多野渉
- 日本代表の下手投げ投手。ベネズエラ戦で登板したが、相手打線の勢いを止められなかった。アメリカ戦にも4番手としてマウンドに上がる。1点リードながら1番打者に三塁打を打たれる。無死三塁の場面となり日本代表は1点を覚悟した上での2点目を阻止する守りの姿勢になるが、無失点で切り抜けた。
- 小和田(こわだ)<小和野(こわの)>
- 声 - 川田紳司
- 日本代表の左投げ投手。ドミニカ戦で松若のあとを継いで登板したが、本塁打を打たれピンチをつくってしまいあえなく降板。アメリカ戦では眉村のあとを継いで登板したが、再びピンチをつくって降板した。
- 天童 辰夫(てんどう たつお)
- 声 - 小杉十郎太
- 大阪ブルズで長年クローザーを勤めてきた右投げ投手で、5年連続セーブ王になったこともある球界のセーブ王。36歳。高校を卒業してから18年間日本球界に貢献している。日本代表の大木監督とは同じ球団であり、師弟関係にある。球団の反対や低迷するブルズの数少ないスター選手ということから、メジャーリーグ挑戦をあきらめた経緯をもつ。W杯では右肘痛を隠して参加しており、アジア予選では韓国戦でのリリーフが失敗していた上、大木がその肘の故障に気づいていたため本選では吾郎をクローザーに指名し、自身は中継ぎに回された。大木監督の思惑も知らず、当初は吾郎の次の登板前にウォームアップをしたものの出番は無く、その上ルーキーにクローザーの座を奪われたことで、吾郎に因縁をつけ敵視していた。韓国戦でリリーフ登板するも途中降板、肘の故障を悪化させてしまう。年齢のこともあり、試合後は引退も考えたが、吾郎に手術を受けるべきだと言われ、幾つになっても夢を持ってもいいと説得される。この過程で吾郎を認めるようになる。
監督・コーチ
- 大木 明(おおき あきら)<佐々木(ささき)>
- 声 - 広瀬正志
- W杯日本代表監督。大阪ブルズを長年率いた日本を代表する知将で、選手との信頼関係に裏打ちされた冷静な采配が特徴。試合などではいつもサングラス(アニメでは眼鏡)を着用している。柔らかい関西弁を話す。
- 吾郎のことを実力・性格共に気に入っており、終始「ゴロー」と呼んでいる。
- 茂野 英毅
- W杯日本代表ピッチングコーチ。
- 詳細は「茂野家」を参照。
- 徳山(とくやま)
- 声 - 金光宣明
- W杯若手選抜監督。
- 根本(ねもと)
- 声 - チョー
- コジロー専属の打撃投手で、一時的な吾郎の上司。
- 吾郎のことをあまり快く思っておらず、何かにつけて吾郎を叱り飛ばしていたが、吾郎が松尾のバッティングピッチャーをする際に「投手は打たれてこそ解ることを念頭に置いてバッティングピッチャーをやってみろ」と助言をしたり、吾郎と松尾との対戦時、コジローと自分のアドバイスを小細工にしか思っていない、ボールの威力と度胸を持っていると認めた。
各国代表
ベネズエラ
南米一の強豪国。日本に敗れた後、格上のドミニカに勝利。韓国に圧勝し予選2位で通過。準決勝アメリカ戦で序盤は善戦するも、ギブソンの檄で目が覚めたアメリカ打線を抑えきれず敗退。ベスト4に終わる。
- シルヴァ
- 声 - 勝杏里
- 遊撃手。右投左打。背番号6(W杯ベネズエラ代表)、5(ミネソタ・コヨーテス)。
- ベネズエラ代表の3番打者で、ミネソタ・コヨーテスに所属する走攻守三拍子そろったMLB選手。
- 当初は傲慢な性格で、日本を格下のチームとして見下した態度をとっていたが、2次予選1回戦の日本戦で吾郎の前に2打席連続三振を喫す。その後、吾郎の実力を認めリベンジを誓うも、ベネズエラは準決勝でアメリカに敗退。ドミニカ戦で決勝点となるツーランホームラン、さらにアメリカ戦でもツーランを放つなど、W杯では長打力が目立っていた。
- メジャーリーグ編では、太股内転筋管を故障してマイナーで調整しており、故障明けの昇格前の調整試合で吾郎と再戦した際、イップスのどん底にあって球威と強烈な威圧感の失せた彼に失望。後日イップスを完全に克服した吾郎と再戦。復活したライバルの投球に喜び震え、W杯の借りを返すべく挑むも三振にとられ心底悔しがった。その後も吾郎と幾度も対戦するものの、ことごとく打ち取られている。しかし、ホーネッツとの最終戦で2本塁打を放つなど、吾郎以外の投手には打ち込んでいる描写が多い。
- 女性はベネズエラ人よりも日本人の方が好みらしく、清水をナンパしていた。
- バレンズエラ
- 声 - 羽多野渉
- 投手。右投げ。背番号17(W杯ベネズエラ代表)、51(アリゾナ・ブラックキャッツ)。
- ブラックキャッツに所属するベネズエラ代表のクローザー。100mph(160km/h)の剛速球とカットボールが武器。W杯の前年にメジャーで40セーブを挙げたベネズエラ代表の守護神。2次予選1回戦の日本戦では寿也に逆転満塁本塁打を食らい、準決勝のアメリカ戦ではバーンズにグランドスラムを被弾した。
- メジャー編でも登場し、大スランプ中にあったギブソンjr.を打ち取っていた。
- ペデーニョ
- 中堅手。右投右打。背番号8。
- ベネズエラ代表の1番打者。日本戦では1回裏に松若から内野安打で出塁し、シルヴァのスリーベースで本塁に突っ込む際わざと堂島の足にスライディングし、彼を負傷退場させた。モデルはロジャー・セデーニョ[要出典]。アニメでは第4シリーズにも登場。故障のためにマイナーで調整中に、代打として登板。キーンのデータ野球を覆し、吾郎の本質(クラッチピッチャー)を理解させる役を間接的に担った。
- カブレイユ
- 左翼手。左投左打。背番号7。
- ベネズエラ代表の4番打者。日本戦では1回裏に松若から敬遠気味の四球で出塁。
- ゴメス
- 一塁手。右投右打。背番号3。
- ベネズエラ代表の5番打者。日本戦では1回裏に松若から逆転3ラン本塁打を放った。
- ヒラルゴ
- 右翼手。右投右打。背番号9。
- ベネズエラ代表の9番打者。日本戦では1回裏に2番手の渡部から安打を放った。
- モンタナ
- ベネズエラ代表のエース。メジャーでも屈指の実力を誇るサウスポーで、ドミニカ・アメリカ戦の2試合に先発し、強力打線を相手に失点0の快投乱麻を演じた。
- ヒルベルト・サンチェス
- #アナハイム・サーモンズ/3Aクーガーズを参照。
韓国
アジア内では日本に次ぐ2番手とされてきた。アジア予選では日本に敗戦し2位通過、本戦での日本との再戦では安清源が失点を佐藤寿也のホームラン一本(アニメではタイムリーヒット)のみに抑えたが、打線が沈黙し惜敗。ランナーがキャッチャーの構えた位置を見て内か外かをバッターにサインで伝える戦法を使用する。ドミニカ・ベネズエラの主要3ヵ国に全敗し、最下位となる(結局、全試合で1点も取れなかった)。
- 安 清源(アン セイゲン)<アン チョンゴン>
- 声 - 坪井智浩
- 背番号:18(W杯)、40(ブラウンズ)。
- 韓国代表のエース。昨年度、MLBで16勝という実績を挙げ、「コリアン・ロケット」という異名を持つ速球派投手。
- W杯では、本戦からチームに合流し、アジア予選のリベンジのため、ドミニカ戦を避けて日本戦で先発登板。かなりの自信家で日本代表チームを楽観視しており、実際に日本打線を終盤まで抑え込む活躍を見せ、吾郎をして「MLBで活躍するだけのことはある」と言わしめた。しかし、終盤に寿也から本塁打(アニメ版ではタイムリー)を浴びて降板し、そのまま敗戦投手となる。
- アニメ版では、第6シリーズで再登場を果たす。ノーザンリーグのブラウンズにという球団に、所属しているという設定が追加された。その際も不調に陥っていたホーネッツ打線に対し、快速球を低めにコントロールよく集める投球で終始完封していたが、終盤で本来の力を取り戻した彼らの前に敗れ去った。
- イ・スンナム
- 声 - 金光宣明
- 韓国代表の代者。東京シャイアンズ(アニメでは東京ウォリアーズ)に所属し、日本での知名度も高い右の大砲。日本戦では代打で出場した。まっすぐに強く、吾郎のストレートを狙っていたが、寿也の裏をかくリードで三振する。アニメでは右投左打。背番号26。
- オ・キドン
- 声 - 勝杏里
ドミニカ
メジャーリーガーを多く抱え、アメリカにも引けをとらないとされている優勝候補。
一時チーム内で風邪が流行り、ベネズエラ戦では何名か選手を休養させた結果、ベネズエラに敗れた。後がなくなった日本戦では序盤にリードし、試合を決めたかに思われたが日本が得意とするスモールベースボールによって逆転され敗戦。
- ゲレーラ
- 声 - 伊藤栄次
- 右翼手。右投右打(アニメ版では右投左打)。
- MLB屈指の強打者で、ドミニカ代表の4番を務める。
- W杯2次リーグの日本戦で、バックスクリーン直撃のツーランを放つ。しかし、再度逆転された最終回で、3番打者がキャッチャーフライに倒れゲームセットとなる。
- アニメ版では、マイナー編で先行登場。エレファンズという球団に所属し、昨年度の本塁打王という経歴が明かされた。エキシビションマッチの第二打席で吾郎から本塁打を放ち、強烈な洗礼を浴びせた。なお、この際の顔は原作と若干異なる。
- ピドロマルケス
- ドミニカ代表のエースで、MLB最強と謳われる右腕。
- 日本戦に先発し4回まで好投するが、5回に松尾に先制ソロを打たれる。
キューバ
強力な主砲やエースがいるわけではないが、機動力や守備力に長けたチーム。
アマチュア球界では敵なしで、豊富な国際試合の経験と実績はトップクラス。日米両マスコミはパワー・スタミナ不足と侮っていたが、日本チーム投手の投球動作をビデオで確認しており、日本チームを用意周到に研究している。しかし研究の成果が出たのは初回のみで、2回以降無得点、終盤に打ち込まれベスト4敗退。
- ブラーボ
- 声 - 川田紳司
- キューバの国内リーグで最近頭角を現し始めたルーキーの左投げ投手。スライダー気味のカーブ[83]、大きな変化のカーブ、縦に割れるカーブの三種類のカーブを持つ。怪我から復帰初戦の日本戦では好投するも、終盤に三田村、佐藤寿也、堂島ら右打者に攻略された。
- メーデン
- キューバ代表の1番打者。初回は持ち前の俊足で先制をするきっかけを作った。2度目の出塁でリードが大きいところを寿也から刺される。
アメリカ
開催国であり、選手層が厚く、世界一に最も近いチーム。
しかし、投手を中心に出場を辞退した選手も多く、ベネズエラ戦ではアレックス・ゴンザレスを始めギブソン以外の選手のほとんどが必死にはプレーしていない。そのため、ギブソンから喝を入れられた。その後、集中打でベネズエラに逆転勝利。決勝の日本戦では先制されたが追いつき、延長戦の末勝利した。
- バーンズ
- アメリカ代表の4番打者。キューバ戦で決勝のツーランホームラン、準決勝のベネズエラ戦でも勝ち越しのグランドスラムを放つ。決勝の日本戦では、吾郎に空振り三振を喫する。
- アレックス・ゴンザレス
- 声 - 森川智之
- 右投右打。三塁手。ニューヨーク・タイタンズ→テキサス・レイダース
- アメリカ代表の中軸選手で、MLB屈指の強打者。
- コスタリカからの移民でアメリカは第二の祖国という感覚しかなく、国や民族の誇りをかけて戦うという精神は薄い。
- W杯に対しても、歴史も権威もない調整だけの大会ととらえ、攻守に怠慢なプレーが目立っていた(これはアメリカ代表全員に共通する)。また、ギブソンとギブソンJr.を見下した態度を取り、やる気のないプレーを続けていたが、日本戦の最中、ギブソンが心臓の病を隠したまま、母国の威信のために命を懸けて戦っていたことを知り改心する。
- その後、4度の本塁打王に輝くなど、MLBで活躍し続けていたが、怪我や衰えにより様々なチームを回った後、ギブソン率いるレイダースに移籍。代打の切り札として活躍する。
- メジャー編でもたびたび登場し、イップスに陥っていた吾郎から長打を放った。しかし、吾郎が完全復活を果たした際は、見事三振に打ち奪られた。
- アニメ版では、2次リーグのカナダ戦で特大のソロホームランを放ち、格の違いを見せつけた。OVA『ワールドシリーズ編 夢の瞬間へ』では、尺の関係で未登場扱いとなった。
- ボルテック
- 声 - 田中完
- アメリカ代表の正捕手。準決勝で味方投手のワイルドピッチを止められず、ギブソンから喝を入れられる。その後は急遽登板したギブソンの肩を温めさせたり、バレンズエラからタイムリーを打ったりするなど活躍。決勝でも眉村からタイムリーを放ち、9番打者だが主砲級の打撃を見せている。
- シーザー
- 声 - 坪井智浩
- アメリカ代表の2番打者。右投右打。遊撃手。ベネズエラ戦でギブソンに喝を入れられた後、ボーラの当たりのよいショートライナーをファインプレーでキャッチし三塁ランナーを補殺した。アレックスや松尾とチームメイトで、松尾と会話をするシーンもある。
- デービス
- 声 - 草尾毅
- アメリカ代表の1番打者。左投左打。中堅手。髭が毛深い。
- アメリカ代表監督
- 声 - 乃村健次
- W杯アメリカ代表チームの監督。各チームから預かった選手のプライドを配慮し、采配も遠慮がちになっていた。ギブソンの心臓の病を知ってマウンドに立たせまいとするが、彼の鬼気迫る熱意に負け、ベネズエラ戦・日本戦の舞台に送り出す。選手たちからはボスと呼ばれている。
- ジョー・ギブソンJr.
- 声 - 浪川大輔、木村亜希子(幼少期)
- ジョー・ギブソンJr.参照
- ジョー・ギブソン
- 声 - 落合弘治
- ジョー・ギブソン参照
- ボルトン
- 声 - 宗矢樹頼
- 詳細は#アナハイム・サーモンズ/3Aクーガーズを参照。
東京シャイアンズ<東京ウォリアーズ>
原作ではモブキャラ扱いだったが、アニメ版第4シリーズでは準レギュラーとして描かれている。
首脳陣
- 荒木(あらき)
- アニメ版オリジナルキャラクター。バッティングコーチ。
選手
- 佐藤 寿也(さとう としや)
- #主要人物を参照。
- ジョー・ギブソン
- #主要人物を参照。
- 上平(うえひら)<上平(かみひら)>
- #W杯日本代表を参照。
- 矢部(やべ)<矢田部(やたべ)>
- 原作ではワンシーンのみの登場。アニメでは、第4、6シリーズにて登場。
- ウォリアーズの正捕手。チーム1のベテラン。団子鼻が特徴。大物ルーキーの寿也にプロ野球チームの洗礼を浴びせた人物であり、彼には期待を込めて口に出すことは少ないものの、チーム後世の下、公私共に厳しく接している。
- 打率は2割台そこそこだがチャンスに強く、リード面でもささやき戦術を得意とする策士。
- 青田(あおた)
- アニメ版オリジナルキャラクター。第4、6シリーズにて登場。
- ウォリアーズ1番打者。長めの茶髪が特徴。気さくで親しみやすい性格だが、野球に対する姿勢は真剣そのもの。
- チーム1の俊足で出塁率が高く、盗塁の名手。紅白戦では俊足を活かし、寿也を大いに揺さぶった。
- ロッドマン
- アニメ版オリジナルキャラクター。第4、6シリーズにて登場。
- ウォリアーズの主砲。筋骨隆々の大柄な体格をした黒人選手。陽気な性格で、片言の日本語口調。
- 並外れたパワーを持つリーグの本塁打王だが、眉村の敵ではなく、曰く「二線級の投手から掻き集めただけの存在」とのこと。
- 岩井(いわい)
- アニメ版オリジナルキャラクター。第4、6シリーズにて登場。
- ウォリアーズの技巧派左腕。短めの茶髪が特徴。面倒見のいい優しい性格。
- 球種が多彩で制球力も抜群だが、立ち上がりに難がある。オープン戦で寿也とバッテリーを組み、寿也に「やらずに後悔より、やって後悔」という言葉を伝え、プロとしての大切なことを教えた。
- ジャスティン・ゴルボーン
- MLBから電撃来日した本格派左腕。OVA『メッセージ』にて登場。
- 最速100マイルを誇る速球を武器に、オーシャンズ打線を序盤から完璧に抑えていたが、終盤で野手に転向したばかりの吾郎に、バックスクリーン直撃の特大ホームランを打たれる。
佐藤家
- 寿也と美穂の母
- 声 - 篠原恵美
- 寿也と美穂の母親。寿也を引き取った祖父母の娘。寿也が幼い頃には私立小に入れる為に勉強を強要し野球に反対していたが、リトルリーグ編の頃は応援していた。後に事業に失敗した夫に暴力を振るわれ、PTSDとなり、夫が寿也だけを置いて夜逃げする事に反対できなかった。夫が借金を残して失踪した際に、美穂から寿也のもとに戻る事を進められても拒否しており、寿也も母親と会うことを拒否していたが、寿也への愛情はもっており、後に両親(寿也の祖父母)へ自身の心情を手紙で伝え、それを祖父から聞いた寿也から美穂を介してワールドシリーズ最終戦のチケットを送られ、寿也の勇姿を見届け和解した。
- 佐藤 善三(さとう ぜんぞう)
- 声 - 伊藤和晃
- 寿也の母方の祖父。大学時代は応援団長をしており、寿也の前で応援の真似をしてみせた。また、年寄扱いされることを嫌っている。
- 佐藤 千鶴(さとう ちづる)
- 声 - 前田敏子
- 寿也の母方の祖母。両親に捨てられた寿也を引き取り我が子のように育てた。
- 佐藤 美穂(さとう みほ)
- 声 - 能登麻美子
- 寿也の3歳下の妹。生年月日は1990年6月25日[84]。
- 存在自体は「中学生編」で明かされ、後の「W杯編」で登場する。小学生時代、兄と生き別れて以降ずっと音信不通であった。当初、清水の前では『小野寺和香』という偽名を使っていた。原作では、偶然彼女の本名を知ってしまった清水が、会話中うっかり彼女の本名を口にした際に寿也は自分の兄だと名乗る。一方、アニメでは自分から素性を明かしている[85]。
- 清水から相談に乗ってもらっていた時、偶然寿也と再会を果たすが、それにより寿也がトラウマを引き起こしてそのショックで倒れてしまい、責任を感じて日本へ帰ろうとするが、寿也本人や吾郎、清水に引き留められた。ドミニカ、キューバ、アメリカ戦でも清水と共に観戦し、日本代表、寿也の応援をし続けている。その後、大学進学を機に上京することが兄・寿也から吾郎に語られる。
ギブソンの関係者
- 日下部(くさかべ)
- 声 - 遠近孝一
- ギブソンの来日時代、行動を共にしていた専属通訳。
- 当初、ギブソンの問題発言・行動をフォローしつつ諫言するなど真摯な性格。衝突することもあったが真剣に意見し、茂治の死後は彼からの信頼も篤い。その後は吾郎の元を訪れ、彼の旨(自分が参加するオールスターへの招待、自分への挑戦願望等)を伝える形で登場する。
- ローラ・ギブソン
- 声 - 兵藤まこ
- ギブソンの別れた妻。日本での生活が合わず、アメリカへの帰国を懇願するが、在日することを決めた夫と仲違いし、そのまま離婚。そして、帰国後まもなく事故死する。
- メリッサ・ギブソン
- ギブソンの娘。まだ物心つく前に両親が離婚し、母親に引き取られる。その後、母と共に事故死する。
- ビリー・オリバー
- 声 - 小山力也
- イップスになった吾郎を診察した心理療法士。片田舎に妻(声 - 井上喜久子)と犬のマグワイアと住んでいる。治療の過程で、吾郎の不調の原因はW杯で打たれた事ではなく、ギブソンという「偉大な目標」が失われた事で野球へのモチベーションが無くなったからだと分析した。かつてリトルリーグ編の頃にサンフランシスコ・ガンズ(アニメではサンフランシスコ・ガーディアンズ)の専属心理トレーナーであり、不調で苦しむギブソンをケアしたことがある。この経緯があってギブソンがホーネッツの幹部に吾郎をオリバーに預けるよう進言した。ギブソンより体格は小さいものの、吾郎を1発で殴り倒して気絶させるなど、腕っ節は強い。
マリンスターズ / オーシャンズ関係者
- 桂木(かつらぎ)
- 声 - 川上貴史
- 横浜マリンスターズ(アニメでは横浜ブルーオーシャンズ)のスカウト。現役時代は茂治や英毅と同僚であった。吾郎の素質を高く評価し獲得を目指すが、編成部の上司は否定的だった[86]。同じスカウトの米田チーフに助言を受け、吾郎獲得に向け奔走する。
- 米田(よねだ)
- 声 - 赤城進
- 横浜マリンスターズ(アニメでは横浜ブルーオーシャンズ)のチーフスカウト。編成部の上司の反対で吾郎獲得をあきらめかけた桂木に助言を与えた。桂木と同様に吾郎の素質を高く評価している。
その他
- 美貴(みき)
- 声 - 倖月美和
- 桃子の保育士時代の同僚。茂治と桃子の恋愛を茶化しつつ応援している。
- 特定の子供だけを贔屓できない保育士の立場から、自然と恋愛より仕事を選ぼうとしていた桃子に、思い直すきっかけを与える。
- 真紀子(まきこ)
- 声 - 岩村琴美
- 薫の友人。たらこ唇と巨乳が特徴。清水の吾郎に対する想いを聞き「行き遅れるタイプ」と称している。
- アニメでは大学も一緒でソフトボール部に所属。吾郎と進展のない薫を強引に合コンに誘う。
- 里田 麻美(さとだ あさみ)
- 声 - 本多陽子
- 薫の大学時代の友人。薫のことを「しみっちゃん」と呼ぶ。薫に誘われソフトボール部に所属。薫から吾郎のことでよく相談を受け、アドバイスをする。
- アニメでも登場するが容姿は異なり、原作の麻美の登場シーンは真紀子に差し替えられている、第4シリーズから登場。
- エミリー・ファーガソン
- 声 - 豊口めぐみ
- 左腕の血行障害を発症した吾郎を診療した女医。吾郎の依頼を受けたオリバーが紹介。毎度ながら吾郎の無茶に付き合わされた医師の一人である。ホーネッツファンである。
- シュナイダー
- ホーネッツのGM補佐。血行障害術後の吾郎を自宅まで送迎した。オーナー、GMがこれまでの吾郎の勝手なマイナー残留、イップス、血行障害などを全く球団に報告しなかったことなどを問題視し、吾郎に対する徹底管理を上から言い渡された。自身は多忙のためソフィアに監視を命じた。アニメでは登場せず、監視役は球団からソフィアに直接依頼された。
- ソフィア・リード
- 声 - 井上麻里奈
- 吾郎の見張り及びサポート役としてホーネッツが派遣したスポーツトレーナー。栄養士の資格を持ち食事管理も行った。帰国後も吾郎を尾行し監視していた。
- アニメでは吾郎へのCM出演の交渉をするという形で、原作よりも早い段階で登場。最初は初対面の印象や吾郎の資料を見て自己中心的と評していたが、吾郎のプレーを見て野球選手としての素質を認め、CMに出演してもらうためという理由で球団に許可を取り、自ら吾郎の専属コーチ役を買って出た。
『MAJOR 2nd』の登場人物
主要人物
- 茂野大吾は#主人公を参照。
- 佐藤 光(さとう ひかる) / 坂口 光(さかぐち ひかる)
- 声 - 西山宏太朗(セカンド)、青山玲菜(セカンド幼少期)/ 内田雄馬(サンデーCM劇場)
- 投手、外野手、捕手(中学校)。背番号15。
- 寿也の息子。ニューヨーク生まれの帰国子女。父に似て容姿端麗だが、近眼で眼鏡をかけており、時々英語を交えて会話をする。
- アメリカ在住時に両親が離婚、母親に引き取られたが、離れて暮らす父への想いから母方の姓である「坂口」ではなく「佐藤」姓を名乗り続けている。
- 常に前向きで物腰の落ち着いた性格だが、その言動は自信に満ちており、当初の大吾からは「激しくうざい」と思われていた。近所の野球チームを紹介してもらおうと大吾を訪ねたことがきっかけで三船リトルに仮入団する。
- 「小さいうちは好きなことを何でもやりなさい」という父の教えで、幼少時からバスケやサッカーなど季節に応じて様々なスポーツの教育を受けているが、野球は父とのキャッチボール程度しか経験がなく、小6時点ではバットの握り方や出塁などの基本的なルールをほとんど知らなかった。ただし潜在能力は高く、少し教わっただけで打撃や守備のコツを掴んだほか、父親譲りの強い肩を持っている。その才能は大吾にさらなる劣等感を帯びさせるが、光自身は野球から目を背けようとする彼に「才能のなさを言い訳にして逃げてるだけ」などと厳しい言葉を投げかけ、大吾が打席に入る際にヤジを飛ばす三船ドルフィンズのメンバーに対して「周りがそんなことだから大吾君は好きだった野球から離れてしまったんだ」と苦言を呈する等、何かと大吾を気に掛けており、大吾が野球をやめる決意をした際は自分も三船リトルへの入団を取りやめるなど、彼が「野球が好き」という本心に気づいて立ち上がるのを待ち続けた。
- 共にドルフィンズに再入団後、投手を目指し大吾とバッテリーを組むべく練習を重ねていたが、家庭の事情で母の実家がある群馬県に転校してしまう。大吾に対して何も言えずに姿を消してしまった無念から野球をやめようとしたものの、「まだ三船リトルに籍が残っている」ことを利用した寿也の機転で、試合のある週末は電車で神奈川に戻りチームに合流する生活を送るようになる。大会では中盤から大吾とのバッテリーで勝利を重ねていくが、東斗戦で大吾とのクロスプレイを起こし首を痛めるという大怪我を負ってしまう。一時は全身不随となるが、時間経過やリハビリによって快方に向かっており、責任を感じていた大吾に「必ず野球に復帰する」旨を伝え励ました。
- 中学生編では1年の秋頃に神奈川に戻ってきていたことが明かされ、県内の名門・私立辻堂中学野球部に所属しているが、明確な理由こそ明かされていないものの、本人曰くドルフィンズ時代の怪我の影響で投手から捕手に転向している。大吾とは暫く連絡をとっていなかったためか、大吾は練習試合で再会するまでその事を知らなかった。大吾が風林中野球部の不祥事でキャプテンに指名された経緯は知っていたが、リハビリに加え強豪校でのレギュラー争いに苦労していた自分と異なり、比較的仲間に恵まれていた彼には複雑な心境を抱いている。精神的に弱い大吾に揺さぶりをかける目的もあってか、大吾に対して彼の現状を「女子会」「ままごと野球」と評して精神的に追い詰めるが、車椅子から強豪校のレギュラーを勝ち取るまでに至る努力は本物であり、その点は吾郎からも評価されている。
- メジャーで本塁打王にも輝いた父を尊敬する一方、父の友人である吾郎のことは「都落ちのマイナー野手」と評する(本人に悪気はない)。離婚した両親には双方への遠慮から素直に自分の想いを伝えられないことが多いが、母の計らいで訪問した父とのキャッチボールを通じて「大吾君達と野球がしたかった。引っ越しさえなければ…」と涙ながらに本音を明かしていた。
- 佐倉 睦子(さくら むつこ)
- 声 - 花澤香菜
- 外野手、投手(中学校)。右投右打。背番号16(ドルフィンズ)→1(中学校)。
- 『2nd』のヒロイン。大吾のクラスメイト。幼少期、天才的な才能が無くてもリトルで必死に努力している大吾に惹かれ、密かな好意を寄せているが、全く気付いてもらえず、大吾の素っ気ない態度に腹を立て、以降は自分も大吾に素っ気なくなる。しかし、それでも大吾のことを気にかけており、彼と親しくしている道塁に嫉妬したり、光の大怪我から自責の念で野球を辞めた大吾を励まし、「また、一緒に野球をやろう」と懇願する描写がある。後に自身も所属することとなる三船ドルフィンズにかつて所属していた兄とずっとキャッチボールをしていた程度だったが、攻守におけるセンスがあり、光の剛速球を取れたり、トスバッティングもこなし、実践でも安打を放つなど高い打撃センスを持っている。しかし、メジャーリーガーを言い間違えるほど野球の知識は皆無である。大吾が本格的にドルフィンズに復帰したことを機に、彼と共に野球をやるために両親に懇願し、中学受験に支障をきたさないことを条件に入団を認められる[87]。あくまで野球ができればいい程度の考えだったが、卜部に才能を見出されスタメンに推薦される。他の同学年の生徒たちへの引け目を感じていたが、彼らの野球に賭ける思いを知りチームの一員としての自覚を持って練習に取り組むようになる。
- 中学編では大吾と共に風林学園中等部野球部に所属。形式的なものとはいえ副部長を務め、大吾の勧めもあって投手に転向してエースを務める。球速が遅いことから投手としての自信が持てずにいるがコントロールは抜群であり、このことは大吾や敵の監督からも高く評価されている。一方で打撃力は進歩しておらず、大尾中戦では空振りで尻もちをつくなど三振が増えた。大吾より背が高くなっており、名前で呼び合うようになった[88]。実力主義のアニータや仁科の態度に初めは腹を立てるも、大吾の助言で彼等の主張に一定の理解を示し、先輩として向き合うようになる。
- 辻堂中学との練習試合では先発を任され、3回までは好投だった。しかし、千代とアニータのエラー、打球が自分に当たる、そして一軍選手からの2者連続ホームランなどで、1つのアウトも取れずに仁科と交代する。
- そのため自分がチームの中で1番心が折れたと思い込み、「このままじゃ駄目だ」と焦ったことや仁科からの依頼もあって大吾と言い合いになり、彼の堪忍袋の緒を切ってしまう。
- 自分がピッチャーとしてふさわしいのかどうかの悩みは寿也が監督になっても変わっておらず、個人面談で守備を変えてくれとまで言っている。パンダエース君(吾郎)からホームランを打たれた時は「もう野球やめる!」と泣き崩れてしまったが[89]、寿也から「自分以上を見せようとして、自分以下になるほど愚かなことはない」と励まされ、彼のヒットをアウトにし、自信を取り戻した。
小学生編
三船ドルフィンズ
MAJORと違い三船ドルフィンズはリトルリーグに所属せず軟式の少年野球チームとなった。またメンバーも、大吾、光、佐倉の入団前で13人なので、人数不足に陥っていない。
- 卜部 隼人(うらべ はやと)[90]
- 声 - 市川太一
- 投手、捕手(ドルフィンズ)、外野手(ドルフィンズ)、内野手(中学)。右投右打。背番号1(ドルフィンズ・中学)。
- 元々は東斗ボーイズに所属していた三船ドルフィンズの現エース。出っ歯でドルフィンズでは1・2を争う高身長。打者としてクリーンナップを打ち、投手としての実力も自らを天才一世と称する程だが、味方の失策や自身が打ち込まれると勝負を投げ出そうとする等精神的に打たれ弱い面がある。かつて自分からエースの座を奪った渉をライバル視している。
- 元々は喘息持ちで体が弱かったが、甲子園の経験もある父親の薦めで野球を始めた。幼少から厳しい特訓を受けてきたことで実力も体力も上がり、自信をつけた所で東斗ボーイズに入団したものの、程なくして眉村姉弟が入団し、初心者だったにもかかわらず自身の努力を嘲笑うかのような上達振りを見せつけられた。この出来事が心に傷を残す事となった為、眉村姉弟と同様にプロ選手を親に持っている大吾や光に「親の七光り」と辛く当たっていたが彼らの奮闘を認め、虹ヶ丘戦で右翼手として先発するよう田代に提案したにも関わらず不注意から失策した睦子に檄を飛ばすなど、真剣さを欠いたプレーには厳しい対応を取っている。大会での投球制限回避のためアンディとポジションを入れ替え捕手の訓練をしているが、経験不足からミスも多い。
- 中学編ではアンディと共に清和中学の野球部に所属。2年生ながらエースナンバーを付け、1回戦では三塁手を務めた。
- 風林中戦では、得意のカーブで大吾達を翻弄するが、打者としては2打席目に盗塁をするなという指示の焦りをアニータに看破され、けん制アウトになったり、彼女の手首のケガによるエラーがなければ送りバント失敗だったりと全く活躍していない。
- 最終回、2アウト1ストライクまで追いつめたところで、昨日先発した山崎(右投)が投球練習を始めたことにより制球が乱れ、ピッチャーフライで試合終了の所を自らのエラーで1点差まで追い上げられてしまう。
- 大吾との対決では、アンディからの叱咤激励で渾身のカーブを投げるが、打たれてしまった。
- それが相当ショックだったようで、大吾が握手するために出した手も全く見えていないほどであった。
- 鈴木 アンディ(すずき アンディ)
- 声 - 大畑伸太郎
- 捕手、投手(ドルフィンズ)。右投左打。背番号2(ドルフィンズ・中学)。
- 卜部と同様に元々は東斗ボーイズに所属していた三船ドルフィンズの正捕手。ネグロイド系のハーフで巨漢。卜部とバッテリーを組んでいる。卜部ほどではないものの、バッテリーの座を狙っていた光や大吾のことをあまり快く思っておらず、また卜部の過去を知っているため2人の入団に対しても消極的だった。一方で味方の失策や守備の乱れから不満をこぼす卜部に対して苦言を呈し、彼の悪癖についても理解している他、光が先発する際には相性の問題から大吾にスタメンマスクを譲るなど、チーム全体のことを考え行動している。東斗ボーイズ時代では卜部の「卜(うら)」の字をそのまま片仮名の「ト(と)」と読み「とべっち」と呼んでいた。
- チームでは主に4番打者を務めるなど強打者だが、太めの体格のため足は遅い。
- 中学編では卜部と共に清和中学の野球部に所属し、引き続き卜部とバッテリーを組んでいる。卜部と同様、2年生ながら正捕手で4番になっている。
- 風林中戦では、1回に犠牲フライで先制している[91]。しかしその後は6回にノーアウト一・三塁で敬遠され、7回には2アウト満塁のチャンスで途中登板の仁科に空振り三振など、攻略された。
- 最終回で2アウト満塁・一打サヨナラの場面で、ストレートは大吾はタイミングは合ってきているからカーブに絞れと言うが、ワイルドピッチを不安がる卜部に「後ろへはやらん!俺が必ず止めてやる!だから思い切ってカーブを投げろ!!」叱咤激励するが打たれ、宮田のバックホームを取るが僅差でセーフとなり、サヨナラ負けとなる。
- 永井 翔太(ながい しょうた)
- 声 - 山藤桃子
- 外野手。背番号7。
- ドルフィンズの古参メンバーで、鋭い目つきと出っ歯が特徴。目立ちたがり屋でお調子者な性格。実力不足な大吾や新人の睦子に対して冷ややかな目を向けていたが、彼らの奮戦を見て考えを改めチームメイトとして認めるようになる。アニメではコンタクトレンズを使っていたらしく、東斗戦で光のメガネが壊れた際に自分の予備を貸した。
- アニメにて、応援に来た両親から「翔太」と名前で呼ばれている回がある。
- 松原(まつばら)
- 声 - 大谷理美
- 一塁手、投手(中継ぎ)
- ドルフィンズの古参メンバーで卜部と同じくらいの身長で糸目。気弱な性格で緊張すると制球が乱れてしまう。大吾には野球を再開した当初から好意的に接している。
- 有吉(ありよし)
- 声 - 広瀬さや
- サード。背番号5。
- 木村(きむら)
- 声 - 弘松芹香
- ショート。背番号6。
- 岸本(きしもと)
- 声 - 青山玲菜
- センター。背番号8。
- 勝俣(かつまた)
- 声 - 関根明良
- セカンド。背番号4。
虹ヶ丘ビートルズ
- 玉城(たまき)
- 声 - 河西健吾
- 投手。右投右打。背番号1。
- 虹ヶ丘ビートルズのエース。小学生とは思えないほどの長身で老け顔。
- 1回戦では超山なりのスローボールと内野手の鉄壁の守備を主体としたイーファスシフトでノーヒットノーランを達成。また、スナップスローによる半速球で打者のタイミングを乱すことも出来る。
- 打者としては、4番打者で卜部の速球を余裕で打ち返せる程だが、センターの光のファインプレーに阻まれたり、ライトを守っている佐倉に「センター、センター」と偽の指示で騙して追加点を得るなど、まともな活躍はなかった[92]。
- 実は選手生命に関わる腰椎終板障害を患っているため、本来のピッチングを禁止されていた。満塁のピンチで光の打順の時にビートルズ監督の小森から「この回だけ解禁」と言われ、最速115キロの本来のピッチングで光を追い詰めたが、速球を打ち込む練習をしてきた光に満塁ホームランを打たれてしまい敗戦投手となった。
- ビートルズで一番足の速いチームメイトの桶川のギリギリの盗塁の時は、大吾の助走をつけたスローイングを一度見ただけで「桶川以外なら確実にアウトだ。悪くないスローイング」と評価している。整列時に脇目も振らず号泣しているが、アニメでは大吾達に怪我のことを話し、治ったら再戦することを約束する。
東斗ボーイズ
- 眉村 道塁(まゆむら みちる)
- 声 - 堀江由衣
- 投手、一塁手(ボーイズ)、遊撃手(中学校)。左投左打。背番号1(ボーイズ、中学)。
- 眉村健と静香の次女。制球を重視したサイドスローを中心にアンダースロー、オーバースローと投球フォームを使い分ける高い実力を持つ東斗ボーイズの現エース。幼少の頃(昔の映像で父を倒した姿を観たのがきっかけ)から吾郎に憧れており、部屋には吾郎のポスターを飾っている。
- 卜部とアンディが移籍する前からチームにいたが、かつては外野手志望だったらしく、入団当初は野球未経験の初心者だった。
- 吾郎の息子である大吾に対しては親しく接する一方、肩が弱いことを理由に投手を諦めた彼に対し「父親への憧れが足りない」「自分の方がずっと茂野吾郎を尊敬している」と評している。母親譲りの強気かつ表裏のはっきりした性格で、弟の渉にはぶっきらぼうな態度をとるが、味方を勇気づける仲間思いな面もある。
- 中学生編では横浜シニアに所属していたが、2年生への進級直後に男女の体格差を理由に戦力外通告を受けたため、チームメイトの魚住、出光、瀬古(説明は後述)の3人に励まされ彼らと共に軟式の野球部に所属する。
- 眉村 渉(まゆむら わたる)
- 声 - 福島潤
- 投手→捕手。左投左打。背番号2。
- 眉村健と静香の次男で道塁の双子の弟。左投げだが、東斗ボーイズの正捕手。道塁とバッテリーを組み、姉弟でチームを牽引している。
- 入団当初は野球未経験だったが、持ち前の能力と吸収力で徐々に実力を上げ、投手を薦められてからは数ヶ月で卜部を追い越すほどの実力を身に付けた。そのことで卜部からライバル視されているものの、肘を痛めて道塁に投手の座を譲って自身は捕手に回った事情等もあるとはいえ渉自身は卜部をあまり意識しておらず、相手にしていない。
- 父親に似て冷静な性格だが、上からの目線で物を言うことが多い。道塁に対しても同様で、無茶な高負荷のトレーニングを咎めるなどしている。一方、彼女のミーハーな態度や味方の失態に振り回される一面もある。
- 姉・道塁と違い、中学校の進路は不明だが、アニメでは仁科が「眉村姉弟は横浜シニアに入団した」と語っている。
- 小松(こまつ)
- 声 - 市来光弘
- 投手、一塁手、右投右打。背番号11。
- 太めの体型と出っ歯が特徴。
- 東斗ボーイズの控え投手だが、球の速さは道塁と大差なくドルフィンズのクリーンナップ(卜部・アンディ・光)と睦子以外は当てることが出来ない程である。
- 性格は非常にマイペースで、道塁のことを「ミッチー」、渉のことを「ワッキー」と呼んだり、渉とのミーティングを全く覚えていなかったりしていた。また、渉に責められそうだと感じるとマウンドから離れたり、調子が乱れるなどメンタルがかなり弱いところもある。
- 女子に弱く、そのせいでミスを連発したりバッターの睦子相手には油断して甘い球を投げてしまうことがあったが、道塁にエールを送られて調子が出て光をダブルプレーに打ち取るなど良いところもある。
- 弓削(ゆげ)
- 声 - 古賀葵
その他
- 坂口(さかぐち)
- 声 - 新田早規
- 光の母で寿也の元妻。
- 作中では横顔や後ろ姿のみで顔は不明。寿也とは既に離婚しているが連絡は取り合っており、群馬に引っ越した直後に光が落ち込んでいるのを察して寿也に相談している。
中学生編
私立風林学園中等部
大吾たちが在籍する学校。野球部は前年までは優れた指導者がおり部員もそれなりの人数がいたが、上級生の引退後に当時の2年生が起こした窃盗事件(アニメ版では丹波以外の2年生全員が集団万引きにより停学・野球部強制退部となったことが語られている)で指導者が退任すると共に殆どの部員が退部してしまい、学校側は着任予定だった国友が推薦する新入生で補強を試みた。しかし、野球部解散を目論む江頭の横槍で失敗してしまい他の新入生入部や退部者、途中入部者登場の結果、男子3人・女子7人の計10人という、ギリギリに近い部員数で活動することになった。
- 沢 弥生(さわ やよい)
- 声 - 河瀬茉希
- 2年。二塁手、投手。右投右打。背番号4。
- 横浜リトルの元レギュラー。口数の少ない性格。本塁打や安打を含め打撃で活躍している描写が多く変化球を織り交ぜる投球スタイルにシフトした卜部からも初見で安打を放っている。
- 当初は太鳳ほどではないものの冷めている面があったが、大吾をはじめとしたチームメイト達の奮闘する姿をみてリトル時代に負った肘の古傷を隠して、「大吾が困った顔をしているから」と自ら志願してマウンドに上がる等仲間思いの一面を見せるようになる。
- その後も休日練習を学業不振などの口実をつけて辞退しようとする太鳳を「どうせ勉強しない」「自分も休日練習はキツいが大吾一人だけにさせる訳にもいかない」と諭しては参加させている。
- 辻堂中との練習試合から数日後、居残り練習について大吾と佐倉が言い合っている声を一緒だった太鳳と共にたまたま聞き、彼の本音と自分達への想いを知ったことで「魔法の切れたシンデレラに怖いものなんか何もない」とやる気を取り戻す。
- 相楽 太鳳(さがら たお)
- 声 - 佐倉綾音
- 2年。遊撃手。右投両打。背番号6。
- 横浜リトルの元レギュラー。饒舌な性格で、挑発的な言動も多い。仁科達との模擬試合では好守を見せたがそれ以降は、セーフティーバントや盗塁アシスト等の状況判断能力に長けた一面を見せながらも、打撃面においては三振やフライで凡退している描写が目立ち、作中では活躍している場面が少ない。
- 横浜リトルOGだけあって実力は折り紙付きなものの、当の本人は「そこそこ」程度に野球をやるつもりで風林に入学したため、加えて自分のポジションを脅かすスキルや身体能力持ちの部員等がいないなどの環境も災いしてか、向上心に欠けている面や怠慢かつ無気力な態度が目立っている。必要以上の練習を嫌ったり、「男子には野球で立てつかないように」と現実的で冷めている所がある。
- 彼女も弥生と共に大吾の想いを聞き、「倒れるくらいなら、遠慮せずに思いっきりやってくれ」と協力を決意する。また、千葉の態度の悪さをよく思ってはいないが実力は認めているため、彼が監督である寿也から退部勧告を受けた際には自身の本音を交えて説得した[93]。
- 関鳥 星蘭(かんどり せいら)
- 声 ー 高垣彩陽
- 2年。三塁手。右投左打。背番号5。
- 他の女子部員たちと違い、野球は中学から始めた。太めの体格で、眼鏡をかけている。守備は雑だが強肩の持ち主。大吾曰く「左投手仕様の打撃マシーンは得意」とのことで実戦でも左投手から本塁打を放っている。
- 睦子からの愛称は「関ちゃん」。仁科からは名字と体型を揶揄する形で「セキトリ」と呼ばれている。
- アニメ版では上級生の強制退部で部員が減った際に睦子から誘われる形で入部している。
- 丹波 広夢(たんば ひろむ)
- 声 - 杉田智和
- 3年。一塁手。右投右打。背番号3。
- 野球の傍ら生徒会長も務める真面目な人物で、同学年の部員が不祥事で部を去る中、それに関与していなかったため唯一残留した。
- 2年次は三塁手を務めていたが、その年の3年生の最後の大会で送球ミスを犯し、サヨナラ負けに終わったという過去から送球恐怖症に陥り、勝負所になると当時のトラウマが蘇って悪送球になってしまうようになった。また打撃も苦手であり、エラーやデッドボールで出塁することはあるものの、試合では安打を放つ場面がほとんど無い。
- 春の大会直後の夏の大会では強豪チームと1回戦で当たってしまい惜敗。高等部への内部進学が既に決まっていたことから、引退後も練習試合を含めて大吾達に協力していたが、練習中に左腕を骨折してしまい離脱を余儀なくされる。
- 仁科 明(にしな あきら)
- 声 - 山下大輝
- 1年。投手、外野手。右投右打。背番号9。
- 名門チームの南陽ライオンズからスポーツ推薦で入学してきた。色黒な肌が特徴。当初は実力至上主義のライオンズでエースだったことから傲岸不遜の生意気かつ攻撃的な性格で、上級生であっても実力が下の者には敬語は使わず見下した態度を取っていた。当初は女子ばかりの野球部を完全に侮っていたが、模擬試合で惨敗した上に監督の失踪に加えて監督推薦で一般入試で入学したチームメイトたちからも「俺たちはシニアで続ける」と断言されたことで南陽出身者のうち唯一部に残留することになった.
- 以降は渋々ではあるが練習にも本気で取り組み、上級生に対しても最低限ながら敬語を使うなどそれなりの常識は弁えるようになる。
- 入部当初は「球は速いがスタミナがない」と苦言を呈されており、コントロールにもムラがあるが、1か月の練習で力配分や制球に難を残してはいるものの「軟式にも生きの良いのがいる」と大尾中の魚住からも評価されている。
- 丹波の離脱後、シニアを辞めた千葉を紹介する。敗戦の悔しさや体調不良による大吾の離脱などを機にチームの一員として精神面でも成長が見られ、再入部後も変わらない彼の態度に呆れて諭すなど入部当初に見られた傲慢さは少なくなった。
- 千代を何度も野球部にスカウトする大吾に「身長を誉めて喜ぶ女子はいない」と彼を指摘する言葉に一目惚れされ、彼女がマネージャーから入部するきっかけを作った。また、彼女に惚れられたことに気づいている。
- 藤井 千里(ふじい ちさと)
- 声 - 上坂すみれ
- 1年。中堅手、投手。左投左打。背番号8。
- 横浜リトルの元レギュラー。藤井の次女。太鳳の薦めで男子との差が大きくなるシニアではなく風林に入学した。
- 同級生のアニータとは対照的に、大吾を優しくてしっかりしてると評するなど、好印象を持っている。
- 若き日の父と違って野球は基礎から学んでいるため、攻守ともに腕前は高い。一方、投手経験はあるものの本人曰く「スタミナが不十分」で、イニング跨ぎは苦手としている。
- 姉の千代が(本人にその自覚がないため)自分と父が原因で野球を辞めたことに気づいていない。しかし、辻堂中学との練習試合では後ろ向きなプレーをする千代に普段からは想像もつかない剣幕で喝を入れ、野球を頑張っていた姉を誇りに思っていたことを打ち明けてやる気を取り戻させた。
- 椛島 アニータ(かばしま アニータ)
- 声 - 村川梨衣
- 1年。捕手、外野手(清和中戦で手首を負傷して以降)。右投右打。背番号2。
- 横浜リトルの元レギュラー。関西出身の父とブラジル人の母を持つハーフで、父の影響から関西弁で話す。千里と同じく太鳳の薦めで風林に入学した。
- リトル時代から極度に上昇志向が強く負けず嫌いな性格。上級生には敬語を使うが、実力が下の者を軽視している傾向があり、厳しい言葉を浴びせてはしばしば相手を怒らせる[94]。入部当初、自分よりも小柄な大吾が主将と正捕手を務めていたことにも不満を抱いていたが、大会前に彼に諭され、バッテリーを組む睦子の投球を活かしたリードをするために最善を尽くすようになる。また、清和中戦では卜部が盗塁をしたがっているのを見破り、左打ちのアンディを影にして、しゃがんだままけん制球を投げたり、最終回に怪我により片手打ちが出来ないためインコースばかり投げられたが、ど真ん中で打つためにバッターボックスの定位置から後ろに下がりフェンス直撃のツーベースを打つなど頭の回転が早い。
- リトル時代は小学5年生まではスタメンを務めていたが、6年生になってから急成長した同級生の男子チームメイトにポジションを奪われ、以降は引退まで代打兼控え捕手に回された。そのショックで野球を辞めようとしたことがあったが、千里に説得されて思いとどまり、現在に至っている。
- 打撃では4番を張るなど腕前は高いものの、相手を意識し過ぎるあまりに投手への気配りやリードの仕方が不十分だったりと、精神面では問題が多く、横浜リトルの監督からも「性格的に捕手には向いていない」と指摘されている。
- 千葉 拓巳 (ちば たくみ)
- 声 - 水野麻里絵(1st)、米内佑希(2nd)
- 1年。遊撃手。キノコのような髪型が特徴。
- 仁科と同じく推薦で入学してきた南陽ライオンズの元メンバー。ただし、勉強ができず試験・入学金免除の推薦で入学した仁科と違い、一般受験を経て風林に入学しており、監督の失踪を知った後は保護者との相談の上、シニアで野球を続けることを選び野球部を退部した。守備も上手く仁科との五打席勝負で彼の本気の球をヒットにするなど実力は確かだが、仁科や菅原などから腹を立てられたり不快な表情をされるほど、彼ら以上に自分を過信したり他の人物を見下すような態度をとる。
- その後、シニアで試合に出られずくすぶっていたが、丹波の離脱による欠員が生じたことから、仁科の呼びかけで再入部する。練習こそ真面目に取り組むものの、筋力トレーニングやストレッチなどに難癖をつけたり他の女子部員を見下した態度を取っていた。太鳳との遊撃手争いを兼ねた練習試合を前に盲腸を発症し入院してしまう。
- 盲腸の手術明けを口実に手を抜いていることや相変わらずチームメイトを見下す姿勢を寿也に見抜かれ「みんなと力を合わせる気がないならやめてもらって構わない」と退部勧告を受けるも[95]、それまで対立していた太鳳の真意を聞き告白されていると勘違いし恋愛対象として意識するようになった。しかし翌日の朝練からは遅刻をせず、練習にも以前より真面目に取り組むようになる。
- 藤井 千代(ふじい ちよ)
- 声 - 渡部紗弓
- 2年。マネージャー→投手。
- 藤井の長女で千里の1歳上の姉。かなりの長身で眼鏡をかけている。
- 丹波の離脱によりメンバー不足となった野球部の助っ人として千里に紹介され、一度は断るも、仁科に一目惚れしたことを機にマネージャーとして入部する。
- もともと小学4年生のころまでは野球をやっていたが、後から野球を始めた千里にあっさりと実力を越されたことで妹に強いコンプレックスを抱き、野球含むスポーツから距離を置いていた。
- 辻堂中学との練習試合当日、入院した千葉の代理として急遽選手として参加する。初打席で2ストライクに追い込まれた時は、ボールが届かない所まで下がるなどやる気のない態度を取ったことで、普段温厚な千里から喝を入れられた上で自身に対する気持ちを打ち明けられて発奮し、タイムリーを打った。さらに、睦子が作ったピンチからマウンド立った仁科の被打をファインプレーするなど、ブランクを感じさせない活躍をした。
- 妹の千里からは「千代姉」と呼ばれており、他の野球部員からもこの呼び方で呼ばれている。
- 監督となった寿也に素質を買われ、投手に推薦される。実質初心者であるためフォームも出来ておらず球速もないが、腕の振りがしなやかであり、回転数が一流投手並みに多いとのこと。しかし上記の過去、辻堂との練習試合の結果から、迷惑は掛けたくないし自信がないと断ろうとするが、大吾や仁科達の励ましやフォローにより部員として野球を本格的に再開した。
- アニメ版ではセリフはないが原作に先駆けて登場している。
- 佐藤寿也(さとう としや)
- 風林学園中等部野球部監督で、坂口光の父。
- →詳細は「佐藤寿也」を参照
- 山口(やまぐち)
- 声 - 村中知
- 野球部顧問の女性教師。
- 前任者から顧問を引き継いだばかりであることに加え、野球への熱意や関心は薄く、指導はおろか練習試合の申し込みや大会エントリー等も学校側に任せきりである。
- 春の地区予選大会の最中も生徒たちには申し訳ないと思いながらも「貴重な休日が潰れてしまう」と内心ぼやいており、出来る限り早い段階で敗退して欲しいとさえ思っていたが、学園長になった江頭の方針や監督が不在の理由を知ってからは自分に疑問を抱くなど、根は悪くない人物である。
- 寿也が監督になったことにより、今までやらされてきた仕事を「事務的な事はお願いするかもしれないが、それ以外は全て自分に任せてくれればいい」と言われ大喜びし、彼のその優しさと持ち前の甘いマスクから「王子様」と呼んだ。しかし、平日の照明を使った居残り練習だけは、終わるまで付き合わなければいけないので「いつ終わるの?」と嘆いている。
- 菅原 和気(すがわら かずき)
- 声 - 森千晃(1st)、植木慎英(2nd)
- 北大路 颯太(きたおおじ そうた)
- 声 - 土師亜文(1st)、多田啓太(2nd)
- 梅宮 祐介(うめみや ゆうすけ)
- 声 - 植竹香菜(1st)、宮城一貴(2nd)
- 1年。それぞれ、坊主頭(菅原)、ロングヘアで眼鏡(北大路)、大柄で大仏ヘア(梅宮)が特徴。
- 仁科と同じく推薦で入学してきた南陽ライオンズの元メンバー達。千葉と同様、一般受験を経て風林に入学しており、監督の失踪を知った後は保護者との相談の上、シニアで野球を続けることを選び野球部を退部した。
- アニメ1期第19話の小学生編では原作に先駆け、仁科以外が南陽在籍時代の小学5年生として登場している。
五木中学
大吾がキャプテンになって、初めての公式戦での対戦校。卜部曰く、ベスト4の常連らしい。
- 小橋(こばし)
- 声 - 岡野友佑
- 遊撃手。右打。背番号6。
- 坊主頭と童顔が特徴。大吾、アニータと同様に風林中学野球部の偵察に来ていた。
- しかし、彼も大半が女子ということで見下しており、監督への報告も「風林中の女子ピッチャー(睦子)は制球が良さそうなので楽勝です」とまでいっており、初打席でゲッツーに打ち取られた時は打ち損じだと思い、監督から指摘された。
- 横内(よこうち)
- 声 - 橋本晃太朗
- エースで4番。右打右打。背番号1。
- 千里の可愛らしい姿に見とれて遅球を投げて出塁されるがこれが仇となり、彼女の盗塁と太鳳の内野安打で1点を先制され、さらに弥生の2ランホームランで初回に3点取られてしまう。
- しかし、監督からの激励でスライダーを解禁し、アニータ、睦子、関鳥を3者連続三振にする。
- だが、その裏の攻撃で睦子が大吾からのアドバイスのおかげで上々な立ち上がりで、4回には丹波が送球イップスを克服したことから、流れは完全に風林になり、彼女より先に自分が攻略されてしまい、ラストバッターでセンターフライを打ち上げ、6回コールド負けで敗戦投手になった。
- 原(はら)
- 声 - 桑田直樹
- 捕手。右投右打。背番号2。
- 五木中学野球部のキャプテン。大吾と先攻後攻を決めるじゃんけんをし勝ったため、後攻にする。
- 片平(かたひら)
- 声 - 蒔村拓哉
- 一塁手。右投左打。背番号3。
- 大柄で糸目が特徴。
- 太鳳の打球をなんとか取ったが、内野安打となり横内が呆気に取られてる間に千里が三塁を周ったため、バックホームを指示したが間に合わず先制される。
- 武井(たけい)
- 声 - 馬場惇平
- 加賀谷(かがや)
- 声 - 折原秋良
- 五木中監督
- 声 - 樫井笙人
- 眼鏡をかけた中年男性。
- 偵察報告を聞いて部員がほとんど女子と知っていたが、侮って手を抜くだろうと思ったことから選手達には試合当日まで黙っていた。風林の偵察に気づいており練習では横内に持ち球のスライダーを投げさせず試合では彼を先発にする。油断したプレーを取るナインに呆れたり大吾、睦子の素質を評価するなど、指導者としては優秀な人物。
三船市立清和中学
風林中学の2回戦の対戦校。卜部とアンディが進学している。1回戦で5回コールド勝ちだったが、その間に盗塁11回、バント7回も行っており、大吾はこれを「超機動力野球」と言った。もともとは弱小チームであったらしい。
- 卜部隼人(うらべ はやと)
- 投手、三塁手。右投右打。背番号1。
- 鈴木アンディ(すずき アンディ)
- 捕手。右投左打。背番号2。
- 詳細は「ドルフィンズ」を参照。
- 森口(もりぐち)
- 声 - 近衛秀馬
- 二塁手。右投左打。背番号4。
- 眼鏡を掛けている。6回にライトオーバーのスリーベースを打ったが、関鳥のエラーにより3点目を追加した(記録は1ヒット1エラー)。
- 最終回2アウト満塁で、大吾の辺りを横っ飛びしたが取れなかった。
- 宮田(みやた)
- 声 - 猪股速十
- 中堅手。右投右打。背番号8。
- 最終回2アウト満塁で、森口が取れなかった一・二塁間の大吾の打球をバックホームをするが、仁科の方が僅差で早く、サヨナラ負けとなった。
- 寺原(てらはら)
- 声 - 多田啓太
- 右翼手。右投左打。背番号9。
- 限界をむかえ始めた睦子に死球を当てられ謝罪されるが、軽く手を上げるだけで済ませている。
- 高畑(たかはた)
- 声 - 若林佑
- 一塁手。右投右打。背番号3。
- 清和中監督
- 声 - 金光宣明
- 五木中学と比べると若い監督。
- チームを強くするため、1年で「機動力野球」を鍛えあげた。また、年功序列を気にしておらず、2年生を躊躇うことなくレギュラーにしている。
柳川中学
風林中学の準決勝の対戦相手。守備・投球共にお世辞にもうまいとは言えず、監督いわく相手の自滅、つまりは大会の組み合わせのおかけで、運良く準決勝まで進出した。
- 長谷川(はせがわ)
- 声 - 蒔村拓哉
- 遊撃手。右投右打。背番号6。
- 中森(なかもり)
- 声 - 桑田直樹
- 左翼手。左打。背番号7。
- 出っ歯が特徴。ショートゴロを打つが太鳳のエラーにより、出塁する。
- 木村(きむら)
- 声 - 岡野友佑
- 三塁手。右投右打。背番号5。
- セカンドゴロを打つが弥生のエラーにより、出塁する。
- 堺(さかい)
- 声 - 植木慎英
- 二塁手。右投右打。背番号4。
- 糸目が特徴。センターフライを打つが、弥生、太鳳、千里の「お見合い」により1点先制する。
- 福沢(ふくざわ)
- 声 - 新田杏樹
- 投手。右投。背番号1。
- 柳川中監督
- 声 - 平野俊隆
- 常に目を閉じ笑っているような顔の初老の男性。口調も非常に穏やか。
私立英邦学院中学
風林中学がある地区の強豪校で、毎年地区予選で優勝し県大会に進んでおり、他の中学は「打倒・英邦=県大会出場」という目標になっている。
- 地頭(じとう)
- 声 - 岡野友佑
- 投手。右投。背番号1。
- 強豪・英邦中学のエースだったが、大尾中学の上位打線、横浜リトル凄腕三人衆と眉村2世に終始翻弄され、6回5失点で予想外の敗戦投手となった。
- 英邦学院監督
- 声 - 利根健太朗
- 風林中が準決勝で勝利したことでキャプテンの大吾を褒め称え、今から自分たちの準決勝にもかかわらず、勝ったらいい試合をしようと言った。太鳳から「もっと怖い人かと思った」と好印象を持たれるが、弥生からは「ああいうのが練習になったら豹変する」と言われた。
- しかし、自分達の対戦相手でありながら毎年弱小チームとはいえ、大尾中に横浜リトル出身者が入部したことを事前に調べなかったことが仇となり、教え子達を敗北に導いてしまった。
市立大尾中学
毎年1・2回戦敗退の公立中学だが、横浜シニアで戦力外通告を受けた道塁とその仲間達が入部したことにより、準決勝で強豪・英邦中から大金星をあげ、さらにダブルヘッダーで行われた風林中にも勝利し地区予選優勝、県大会に出場した。
- 眉村道塁(まゆむら みちる)
- 投手、遊撃手。左投左打。背番号1。
- 詳細は「東斗ボーイズ」を参照。
- 魚住(うおずみ)
- 声 - 金光宣明
- 捕手。右投左打。背番号2。
- 道塁のシニア時代の仲間の1人。3人の中では1番長身。
- 風林と同様、大尾中も指導者と呼べる指導者がいないため大吾のように、選手兼監督になっている。道塁が同点に追い付かれた時の落ち込み様に「下を向くな!逆転されたわけじゃない!!」と叱咤激励した。
- 最終回にサヨナラツーランを打った。
- 出光(いでみつ)
- 声 - 小林大紀
- 投手、二塁手。左投左打。背番号4。
- 道塁のシニア時代の仲間の1人。3人の中では1番小柄でお調子者。
- 世古(せこ)
- 声 - 土田玲央
- 投手、遊撃手。右投右打。背番号6。
- 道塁のシニア時代の仲間の1人。3人の中では1番クールで、眼鏡と糸目が特徴。
- 風林戦では先発し、パーフェクトピッチングのまま、出光に替わった。
私立辻堂中学
開校して3年の新しい学校。野球部がここ1年で特に強くなったとのこと。
- 坂口 光(さかぐち ひかる)
- 捕手。右投右打。
- 辻堂中学A軍。
- 詳細は「佐藤 光(さとう ひかる) / 坂口 光(さかぐち ひかる)」を参照。
- 国友(くにとも)
- 声 - 小村哲生
- 辻堂中学の監督。弱体化した野球部の監督として招へいされるはずだった南陽ライオンズの元監督。色黒の肌に口髭、スキンヘッド、サングラスとマフィアのような風貌をしているが、監督としての指導力は高い。
- ライオンズでは実力主義を主導し、仁科達が実力が下の者を見下す性格になる原因を作っているが、本人は公正な性格で、女子ばかりの風林中野球部との練習試合で風林側に過剰に有利なハンデを設けた辻堂中野球部のコーチを窘めたり、例え自分の息子でもチーム内で贔屓するようなことはしない。
- 江頭の意向で風林中野球部の監督就任が立ち消えとなったため県内の名門・私立辻堂中野球部の監督になる。また、同校の塁侍、真理男兄弟の父親でもある。風林中と辻堂中との練習試合では当初は風林中の相手をBチーム(控えと1年生中心)に任せ、Aチーム(レギュラー)の別の試合の引率をしていたが、試合中盤に合流し、風林中野球部の実力を認め、出場メンバーをAチームに変更した上で自ら指揮を取った。
- 米山(よねやま)
- 声 - 白熊寛嗣
- 辻堂中学B軍コーチ。
- 風林中との練習試合では初回で大吾が4番のためネクストバッターズサークルに立っている時にチェンジ(三者凡退)になったので、防具を着けるのに時間がかかるのは当然にもかかわらず、メガホンで「遅い!」と注意したり、自ら10点ハンデを与えておきながら、点が入らなければ教え子達に「何やってんだ!」といって焦ったりと穏和で貫禄がある国友と違い、傲慢で滑稽な人物。
- 井之上(いのうえ)
- 声 - 鵜澤正太郎
- 捕手。右投左打。
- 辻堂中学B軍。
- B軍では数少ない2年生で、真里男いわく「A軍、B軍行ったり来たり」らしく、彼からは大柄な態度で見下されている。
- 岡(おか)
- 声 - 折原秋良
- 投手。右投右打。
- 出っ歯が特徴。辻堂中学B軍。
- 国友 真里男(くにとも まりお)
- 声 - 増田俊樹
- 投手。左投左打。
- 辻堂中学A軍。1年生。国友の次男であり、色黒で長身。
- 1年生ながら最速130キロのストレートに、魔球「マリオボール」を操る。自信家で実力が下の者を見下す言動が多いが、逆に自分が認めた相手には最低限の礼節を持って接する。反面精神面は未熟であり、自身が打ち込まれると勝負を投げ出そうとする打たれ弱い面がある。
- 国友 塁待(くにとも るいじ)
- 声 - 天崎滉平
- 左打。
- 辻堂中学A軍。2年生。国友の長男で真里男の兄。真里男とは正反対に小柄。
- 平城(ひらしろ)
- 声 - 木暮晃石
- 辻堂中学A軍。
- 尾畑(おばた)
- 声 - 猪股速十
- 辻堂中学A軍。
- 玲音(れおん)アシュリー
- 声 - 多田啓太
- 右打。
- 金髪碧眼が特徴。辻堂中学A軍。
- 勝野(かつの)
- 声 - 宮城一貴
- 辻堂中学A軍。
- 加地(かち)
- 声 - 折原秋良
- 右打。
- 辻堂中学A軍。
脚注
出典
- ^ その点を仁科にたしなめられた際には反省したうえで素直に謝罪を述べている。
- ^ 大吾自身は自身より学年が上にあたる丹波が生徒会長を兼任していることから横浜リトル出身で経験豊富な弥生や太鳳に主将と副主将を打診したものの熱意等がなかった事から辞退されたことでやむなく自身が務める事となった。
- ^ 当初は風林野球部中等部は土日でも練習をしていたとのことだったがストーリーが進むにつれて大吾のみが個人で行っていたことと判明するなどといった矛盾点が生じてしまっている(アニメ版ではカット)。
- ^ 提案に賛成したのは、弥生、丹波、名門チームに在籍経験のあるアニータと仁科のみで、故障者が出ることで試合どころではなくなると不安視した太鳳の意見を汲んだ睦子の進言にも「自分だけでも練習はするから嫌なら無理に参加しろとは言わない」と突き放すような発言をした。
- ^ 試合中の会話でも女子部員7人の風鈴野球部を「飯事野球」「女子会」「もし投手やっていたとしても、今の大吾君のレベルじゃバッテリーを組むつもりはない」と見下すかのような発言をしている。
- ^ 吾郎をはじめ、婚約者の桃子や親友である茂野、死に追いやったギブソンやその家族まで含まれる。
- ^ 倒れた時に頭を押さえていたので、脳の病だったと思われる。
- ^ 本来ならプロアマ規定によりプロ経験者による指導は禁止されているが、この時点では高野連に加入しておらず、正式な部として認定されていなかったためコーチをすることができた。ただし正式な部として承認及びプロのシーズンが始まってからはコーチはできなくなった。なお、アニメではこの後、海堂二軍との練習試合前まで横浜リトル監督の樫本にバトンタッチされている。
- ^ a b キャラクター名鑑の作者インタビューより →MAJOR#関連書籍
- ^ 吾郎は髪を解いた後姿が似ているとの印象を持った。
- ^ その最たる例として、夫が「吾郎にはプロへなってほしい」と強く願っていたのに対し、彼女の場合は「吾郎が楽しく野球をできればそれでいい」と楽観的に考えていた。また、野球と触れ合うようになってからもルールや実情に疎く、ことあるごとに戸惑いの色を見せていた。
- ^ なお、くまいは放送時に幼少期の吾郎を演じていたこともあり、『メジャー・メッセージ』では回想シーンでの吾郎も演じている。
- ^ アニメでは吾郎に「自分は先輩のような速球を投げれるわけでもなく、長打力もないのに自分が後輩たちに中途半端に夢を見せて良いのか」と胸中を吐露している。
- ^ この時の対戦相手は作者である満田の前作品『健太やります』の舞台である坂見台高校であった。
- ^ 最初は「過保護だ」と断ろうとするが、校長が江頭で野球部の今後を聞かされて引き受ける。
- ^ 妻・絵梨から「さすがに土日はダメだ」と言われた。
- ^ 横浜リトル戦では左手を怪我もあり左投げ。
- ^ 原作における三船西中との練習試合など。
- ^ 吾郎の性格上、練習を休んでまで応援に訪れることを良しとしないだろうと三船リトル時代の仲間達に語っていた
- ^ しかし、藤井が高校時代に自分のせいで負けかけた三船高校戦のことは原作同様忘れていた。
- ^ アニメ内で田代と藤井が話している。
- ^ 吾郎はこれらを「うち(ドルフィンズ)と同じワンマンチーム」といい、ベスト4まで行けたのもこのため。
- ^ しかし、その父親がいない学校では、ある程度普通の少年だったらしく、家に「ゲームの攻略の仕方を教えてほしい」と友達から2度電話が掛かってきた。
- ^ それをやった(回想シーンに出たのはサッカー)と分かれば体罰を与え「今度やったら家には入れんからな!」とまでいっている。
- ^ しかし、その誉め言葉の前に球太が満面の笑みで駆け寄って来ても「歯など見せるな!あれぐらい勝って当然だ!!」と怒鳴り付け一蹴するなど、やはり指導者としてあるまじき言動を取っている。
- ^ それは、先輩の睦子達を完全にバカにしていた「南陽ライオンズ」出身の仁科達が、弥生と太鳳が横浜リトルの元レギュラーと聞いた途端、驚愕するほど。
- ^ 一般的に、吾郎の一方的な片想いだと思われがちだが、彼女もまた吾郎に好意を寄せていた節があり、アニメでは第2、3、5シリーズで再登場した際に、そのことを示唆する発言をしている。
- ^ 実際、ギブソンも死球事故をきっかけに、家庭の不幸に見舞われた。詳しくはジョー・ギブソンおよびジョー・ギブソンJr.を参照。
- ^ とはいえ、ことの真相を知ってすぐに泣いて謝っており、吾郎もまた彼女に悪意がなかったことは理解し、根に持つようなこともなかった。吾郎はまた、茂治の死を故意に侮辱した相手には必ずその場で激怒しているが、ここではそのような反応も示していない。
- ^ 番外編『MINOR』より(キャラクター名鑑所収)→MAJOR#関連書籍
- ^ 特に、左手首の捻挫によりバントしか出来ない小森がバットを振ったことはさすがに予想外だったらしく、まだ負けたわけでもないのに帽子を取って教え子達に謝罪までしている。
- ^ その際吾郎の父茂治が打者に転向してまで現役に拘ったのは野球の楽しさを知ってもらいたかったからであって恐怖を教える為じゃないと叱咤激励している。
- ^ 原作では取り巻きの友人数名と共に帰路で倉庫のドアで腕を挟ませたが、アニメでは紅白戦の走塁妨害で腕を攻撃したことに変更された。
- ^ アニメでは自身の過去を知った薫に心の弱さを叱られ、その直後に小森に「もう一度一緒に野球をやろう!」と説得された。
- ^ 原作でいう山根の役割
- ^ 吾郎を出塁させ、牽制球で一塁手が捕球の際に膝を吾郎の背中にぶつける、ある打者は空振りの際に捕手の小森にバットをぶつけ、バントでは小森にバットを投げる、小森にタックル。
- ^ 盗塁すると見せかけて一塁へ戻り一塁手に頭で突っ込む、走塁では三塁手に足で突っ込みエラーを誘いホームイン。
- ^ 監督曰く小森を負傷退場させれば小森以外は素人同然で吾郎の速球は取れないから。
- ^ これに関しては、高額な学費や少子化の影響もあり、小森や寿也は学費が高い事を気にしていた。
- ^ この時、吾郎は乾に「砂の詰まったリュックを背負って、30分遅れのスタート」というハンデを背負わされていた。
- ^ しかし、途中でダウンしたようで、最後は吾郎が背中におぶる形で連れてきた。この様子に乾は「化け物だ」と恐れ慄いていた。
- ^ 海堂に行くきっかけも、父親に無理矢理行かされたらしく、自身も「こんな辛い思いをしてまで、甲子園に行きたくない」と思っていた。
- ^ 海堂の入学者FILEでは左投両打と間違って紹介されている。
- ^ 原作では「外野手は皆、バッティングでメシを食っているんだろ?」などと軽視する発言していた
- ^ 吾郎自身も、自分達と戦う以上は敗北することを承知の上で試合に臨んでいて、わざと負けて同情されることで喜ぶような性格ではないと、吾郎の覚悟と性質を理解している。
- ^ 中高時代は優れた打撃センスを披露したものの、プロ入り後はその描写が見られない。
- ^ 眉村はこの時三振に打ち取った吾郎やこの試合内容に関する記憶はほとんど残っていなかった。
- ^ 後のワールドシリーズ編では寿也曰く海堂高校は先発ローテーションを導入している故にノーヒットノーランのままマウンドを降りた試合もあったためその制度が無ければ後1・2回、状態次第では完全試合を達成していた可能性もあり得たとのこと。
- ^ アニメでもメジャーに行きたいという願望を持っていたが、吾郎が羨ましいという描写はなく、日本でタイトルを全て取ってからメジャーに挑戦したいという理由に変更されている。
- ^ 夢島組との歓迎試合でも、吾郎が右手で投げたかなりの遅球を彼の挑発で大ファウル(マニュアル通りならば、4番バッターあるまじきセーフティスクイズ)にしている。
- ^ この試合でヒット性の当たりを2本打っているがいずれも大河のファインプレーで凡退している。
- ^ 原作では利き腕が定まっていなかったが、アニメ版では右投げに統一された。
- ^ これは吾郎が薬師寺の二塁走者は俺が必ず還すという言葉を受けわざとバントさせた
- ^ 泉曰く「反省の見えにくい顔つき」。
- ^ その際、「球種の多彩で豊富ということは、ジャイロボールに絶対の自信がないということの裏返し」と評された。
- ^ 元々マニュアル野球そのものに疑問を感じていた泰造や後に考え方を改めた静香とは違ってマニュアル野球に固執し続けたという意味では最後までマニュアル野球の呪縛からは逃れられなかったとも解釈できる。
- ^ 原作では準決勝後の夜に連投による疲労が原因で高熱を出したため緊急入院し、決勝戦の登板もドクターストップがかけられたが、解熱剤投与で強引に登板し、翌日に急性肺炎で死亡という流れだったが、アニメでは準決勝終了後から少し体調がおかしくなり、決勝戦当日は無理をして登板したが、試合終了後にマウンドでそのまま倒れ、救急車に運ばれ死亡という流れになっている。
- ^ 次兄の泰造からは「自分たちのところではなく、よその高校で不幸になって貰えばいいだけ」とエゴイズム的な考えではないかと苦言を呈されている。
- ^ 江頭の圧力から逃れるため、吾郎に野球部の無い高校へ転校して野球部を作り上げる道を助言。アニメ版では「海堂と戦う事及び海堂を倒す事を目標として掲げている吾郎にとっては非常に大きなハンデになる選択肢になる」といった表現に変えられた。
- ^ 早乙女静香や泰造曰く「理事長の推薦による抜擢のため父親である総監督も江頭が行う人事に対してはあまり強い態度をとることができない」との事。
- ^ アニメ版では、千石との対決と静香からの退部勧告は私が取り消すと吾郎に告げる以外は全て編集され、彼を殴るシーンもカットされている。
- ^ 海堂高校の名前を利用して吾郎が入部しようとした野球部のある高校に対して引き抜き工作をしたという言い掛かりを押し付けて転入をさせないようにし、吾郎から高校生活における野球を奪おうとした。結果的に吾郎は静香からの助言で聖秀に編入し自ら野球部を創設した。
- ^ 吾郎は妨害の首謀者は江頭であるとすでに分かっており、蒲田は吾郎を怪我させなければ「せっかく頑張ったのに最後はスタンド応援組」と脅されていたため実行したが、そのことに責任を感じ早乙女兄妹に暴露し、野球部を退部している
- ^ 一方で海堂時代の犯罪紛いの妨害や嫌がらせなどは行わず、「実質無給でも構わない指導資格のある人材を連れてこれるというのであれば認可しても構わない」といった普通に考えればそのような条件では動く人材はいないだろうと予測したうえでの妥協案を提示する一面も見せている。
- ^ 壮行試合で、ベンチにファウルボールが目の前を通過しても、まったく動じなかった。
- ^ 吾郎の希望で他の部員とは違いカウントを取る勝負形式でのテストとなったが、周防からマニュアルに合ってないという理由で不合格となった。
- ^ 大貫曰く「海堂を舐めている奴がいるので協力してほしい」と吾郎を海堂に誘導させるための手口であると同時に井の中の蛙に今の吾郎は過ぎないということを思い知らせるため。
- ^ アニメ版では、渋谷曰く「海堂戦における吾郎の活躍を知り、シニアで実績を挙げてきた奴が何人も強豪校の推薦を蹴り、聖秀野球部に入部してきた」と述べており、総合的な力は吾郎在学時よりもかなり上がっている。
- ^ 原作の海堂戦では右薬指の怪我もあって左投げであったが、アニメでは普段通り右投げであった。
- ^ 直後、小学生が切り替えられるミスではないことを知りながらも、「交代させれば大吾の野球人生最後の日になってしまうかもしれない」ことを心配した故の決断であったことを抗議した藤井に明かしていた。
- ^ そのビラには中村(アニメ版では綾音)の写真が貼ってあり、彼女とのデート付つきという条件が書き加えてあった。
- ^ 吾郎に「中学時代にバスケをやってた」と話す前の樫本からのノックでは、宮崎は硬球が飛んでくる恐怖から竦み上がり腹部直撃に対し、彼はそれには見向きもせずに一目散に逃げ藤井の後ろに隠れ意見を主張するなど、その違いが見受けられた。
- ^ 同じく安打を放てなかった内山、服部、野口の3名は、それぞれ四死球やエラーで出塁している。
- ^ 田代に喝を入れられた渋谷以外の新入生は基礎練習の重大さを痛感し、すぐさま野口らに謝罪して練習に加わった。
- ^ 海堂学園高校野球部二軍との練習試合でも、味方の守備練習も兼ねて味方を信頼することを覚えるべきだと吾郎に忠告し、一人相撲の全力投球をするなら試合を棄権すると戒めている。
- ^ 田代の本塁打は外野手がフェンスの外側に落ちながらも打球を捕球していたため実際のルール上ではアウトである。
- ^ 寿也曰く見逃せばボール球になる事の多い吾郎自身も認識している弱点でもあるシュート回転気味の抜け球だが唐沢クラスの強打者ならスタンドに運ぶことは苦ではない球。
- ^ 吾郎が鉄枠に球威と球速を落として何とか当てるのが精一杯なのに対してサンチェスは球威・球速そのままに鉄枠に当てていた。
- ^ 厳密には亀裂が入り球団スタッフに処分させているようボルトンが依頼しスタッフが軽く地面を叩いた時にバットが折れた。
- ^ 本人曰く勝負ではなく根本の仕事を馬鹿にした吾郎の実力が、根本以下であることを証明するだけとのこと
- ^ 投球スタイルが直球の球威とスピード、制球力に依存している為厳しいコースはつけても打者を怖がらせるという意図も含めた危険球すれすれのボールを投げられない等。
- ^ その際、「俺、何か変化球覚えたいんすよ」と言ってきた吾郎に対し、「茂野君、『何か変化球でも』っていう軽い気持ちなら、フォークなんか覚えない方がいい」「現に僕は、肩と肘にメスを入れている」と応え、フォークは肩や肘に負担をかける諸刃の剣であることを説いた。
- ^ この球種は性質上、スライダーとカーブの中間にあたるスラーブに相当する。
- ^ 単行本59巻178頁より。
- ^ ただし、原作同様、その時点で清水は彼女の本名を知っており、第2シリーズで樫本監督から寿也の家庭事情を聞いていた吾郎が「寿也に妹がいた」との発言で、彼女が寿也の妹だと感づいていた。
- ^ 世間では「茂治が死亡したのは試合後の精密検査を怠った球団の過失」という認識が広まっており、吾郎を獲得すれば話題性を重視したという悪印象を与えかねないため。
- ^ 原作では父との入浴時に、アニメでは夕食時に両親を説得して許しを得た。
- ^ アニメでは、当時の丹波以外の2年生の集団万引き事件が起きた時期は「茂野くん」と呼んでおり、第7話で呼び名が変わった経緯が描かれている。
- ^ これは吾郎の勝手な行動でありホームベースまで戻ってきた時は寿也に、険しい形相と普段からは想像もつかない言葉遣いで注意された。
- ^ 雑誌掲載時の虹ヶ丘ビートルズ戦では「航介(こうすけ)」という名前だった。
- ^ だがこれは、アニータがホームで的確な位置に立っていればアウトだったとライトから好変球を投げた仁科が彼女に指摘している。
- ^ しかも、この騙し討ちの常習犯らしく、小森は呆れていた。
- ^ 千葉からは好意を寄せられたと勘違いされたうえに弥生などからもいじられるようになり面食らっている。
- ^ 練習量の増加に対して不満をこぼす部活の先輩に当たる太鳳に対しても「誰とは言わないが上手くなりたい気持ちが欠けている」と苦言を呈する等
- ^ その際、遊撃手として必要な心がけやチームとの信頼関係についても説かれる。