アジアかぜ
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アジアかぜ(あじあかぜ、Asian flu)またはアジアインフルエンザ[1]は、1956年に中華人民共和国南西部で発生して、翌1957年から1958年にかけて世界的に流行したインフルエンザのパンデミック。CDCによるインフルエンザ・パンデミック重度指数(PSI)においてはカテゴリー2に分類される。
ウイルスはA型インフルエンザウイルスのH2N2亜型である。
経緯
[編集]1956年に中華人民共和国の貴州省・雲南省で発生し、1957年4月頃香港で流行が始まり、シンガポール・東南アジア各地・日本・オーストラリア・アメリカ・ヨーロッパなど世界へ伝播した[1]。
感染者
[編集]- 世界:死者は約100万人から400万人と推計される[2]。
- 日本:1957年5月から始まり、およそ300万人が罹患し、死者5,700人[3]。患者には小学校・中学校年齢の児童が圧倒的に多く、死亡数は幼小児と高齢者に多かった[1]。
その他
[編集]- 多くの人には免疫がなかったが、50歳以上の人の一部が抗体を有していたことから、50年以上前に類似の流行があったと推測される[3]。
脚注
[編集]- ^ a b c 岡部信彦アジアかぜ(アジアインフルエンザ)・香港かぜ(香港インフルエンザ)(前半) 内閣官房新型インフルエンザ等対策室
- ^ “Pandemic Influenza Risk Management: WHO Interim Guidance”. World Health Organization. p. 19 (2013年). 21 January 2021時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月10日閲覧。
- ^ a b 松本慶蔵監修、「アジアかぜ」 Archived 2009年4月30日, at the Wayback Machine.、中外製薬インフルエンザ情報サービス(2009年5月19日閲覧)