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アリソン (亀)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
アリソン
Allison
生物アオウミガメ
Chelonia mydas
著名な要素カメとしては世界初の人工ヒレを取り付けた個体

アリソン(英語:Allison)とは、アメリカ合衆国テキサス州サウスパドレ島英語版(南パドレ島)のウミガメ研究保護センター (Sea Turtle Rescue Center) に飼育されるアオウミガメの名である。身体に負った障害を緩和するために、カメでは世界で初めて補助具(人工ヒレの一つ)を装着した個体として知られる。

略歴

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2005年、アリソンは、サメに食べられたか、左前脚(鰭)及び、左右の後脚()の計3本を全欠損している状態で発見された[1]。発見時の体長は5 インチ(およそ12 センチメートル)だった[2]。アリソンは保護され治療を受けたが、右前脚(鰭)だけでは左回りに回転する泳ぎしかできない状態となり、息継ぎは人が水面まで持ち上げねばならず、深い水槽での通常の生活が困難だった[1][2]

2008年、カメの保護に取り組むシータートル社(Sea Turtle, Inc.)は、イルカに人工ヒレをつけた例があることを参考に、テキサス大学獣医学部及び医学部の協力を得て、アリソンの全欠損した左前脚(鰭)へ補助具を装着する試みが行ったが、欠損した鰭の基部に人工部分を支えるだけの大きさがなく、うまくいかなかった[3][2][4]

2009年カヌーを漕ぐ物理学を応用して、2つ目の補助具が試された[5]。アリソンの甲羅の背中に、"ネオプレン"という合成ゴム製の[3]、長い背びれ、又は長いのような補助具を取り付けたところ、をつけたが安定するように、以前よりもまっすぐ泳げるようになり[6]、水面で息継ぎもできるようになった[5]ナショナルジオグラフィックは「すっかり元気を取り戻した」と伝えた[3]

アリソンは海に戻されることはない。体重600ポンド(約270キログラム)まで育つため、身体に合わせて、補助具を定期的に取り換える必要があるからである。[1][5]

脚注

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  1. ^ a b c Dental implant for first artificial turtle flipperBy Ed Stoddard, Thu Feb 28, 2008, 9:29am EST,Reuters
  2. ^ a b c Endangered Turtle To Get Bionic FlipperBy CBSNews,AP, February 28,2008,7:56AM
  3. ^ a b c ニュース - 動物 - 補助具を装着、元気になったウミガメナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト、2009年4月9日。2023年11月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年11月27日閲覧
  4. ^ ニュース - 動物 - 動物用人工パーツ:ウミガメの前肢July 8, 2009、ナショナルジオグラフィック 公式日本語サイト
  5. ^ a b c Saved from swimming in circles: Allison the one-finned turtle gets a new prostheticBy Liz Hazelton UPDATED: 13:34 GMT, 9 April 2009, Mail Online
  6. ^ ウミガメ:補助具付けて“快泳” 米テキサス州2009年4月9日11時36分(最終更新4月9日12時52分) - 毎日jp(毎日新聞)

関連項目

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人工ヒレの動物


外部リンク

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