ドラキュラ/デメテル号最期の航海
ドラキュラ/デメテル号最期の航海 | |
---|---|
The Last Voyage of the Demeter | |
監督 | アンドレ・ウーヴレダル |
脚本 |
ブラギ・F・シャット ステファン・ルツォヴィツキー ザック・オルケウィッツ |
原案 | ブラギ・シャット・Jr. |
原作 |
ブラム・ストーカー (『吸血鬼ドラキュラ』「デメテル号船長の航海日誌」より) |
製作 |
ブラッドリー・J・フィッシャー マイク・メダヴォイ アーノルド・メッサー |
製作総指揮 |
マシュー・ハーシュ クリス・ベンダー アン・ロッドマン ジェブ・ブロディ マーク・スピレイン ケン・シェパード |
出演者 | コーリー・ホーキンズ |
音楽 | ベアー・マクレアリー |
撮影 | トム・スターン |
編集 | パトリック・ラースガード |
製作会社 |
ドリームワークス・ピクチャーズ リライアンス・エンターテインメント バーベルスベルク・スタジオ フェニックス・ピクチャーズ |
配給 |
ユニバーサル・ピクチャーズ 東宝東和 |
公開 |
2023年8月11日[1][2] 2023年9月8日[3][4] |
上映時間 | 119分 |
製作国 | アメリカ合衆国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $45,000,000[5] |
興行収入 |
$13,637,180[6] $21,786,169[6] |
『ドラキュラ/デメテル号最期の航海』(ドラキュラ/デメテルごうさいごのこうかい、原題:The Last Voyage of the Demeter)は、2023年制作のアメリカ合衆国のホラー映画。
ブラム・ストーカー原作の古典ホラー小説『吸血鬼ドラキュラ』の第7章「デメテル号船長の航海日誌」の映画化。
2023年7月11日、アンブリン・パートナーズは、配給会社のユニバーサルとパートナーシップ契約を結び、ユニバーサルがアンブリンの作品に共同出資することを発表し、アンブリンはスタッフの20%を解雇すると発表した最初の作品でもある[7]。
あらすじ
[編集]物語はデメテル号船長の書き遺した航海日誌に記された、およそ1カ月にわたる無慈悲な存在と対峙した壮絶な記録を基に描かれる。
1897年、ルーマニアからイギリスのロンドンに向けて商船デメテル号が出航する。だがその航海の途上、船内では毎夜不可解な出来事が発生する。
キャスト
[編集]※括弧内は日本語吹替。
- クレメンス医師:コーリー・ホーキンズ(三宅健太)
- アナ:アシュリン・フランシオーシ(ブリドカットセーラ恵美)
- エリオット船長:リーアム・カニンガム(乃村健次)
- ヴォイチェク航海士:デヴィッド・ダストマルチャン(興津和幸)
- ドラキュラ伯爵:ハビエル・ボテット[8]
- ジョセフ:ジョン・ジョン・ブリオネス(上田燿司)
- オルガネス:ステファン・カピチッチ(大羽武士)
- ペトロフスキー:ニコライ・ニコラエフ(藤原聖侑)
- ラーセン副船長:マルティン・フルルンド(石狩勇気)
- エイブラムス:クリス・ウォーリー(野田てつろう)
- トビー少年:ウッディ・ノーマン(漆山ゆうき)
- 片目の船乗り:ノーレディン・ファリヒ(田島章寛)
製作
[編集]本作のプロジェクトは模型店で働いていたブラギ・シャット・Jrが1992年の『ドラキュラ』に携わった同僚と親しくなり、映画の脚本を執筆したことから始まったが、その後は20年以上に渡る開発地獄に陥っていた[9][10]。
2003年にはフェニックス・ピクチャーズが脚本を獲得し、ロベルト・シュヴェンケが監督に任命されるが2009年5月ごろに降板。後任としてマーカス・ニスペルが就任するが、時代設定や水上撮影の問題から2010年までにシュテファン・ルツォヴィツキーに交代した[11]。この頃ノオミ・ラパスやベン・キングズレーの参加が発表される[11]。
のちにシュテファンもプロジェクトから離れ、デヴィッド・スレイドが監督を引き受け、ジュード・ロウが主演すると報じられるが、ラパスが『プロメテウス』への出演を理由に降板。さらに監督はデヴィッドからニール・マーシャルへと引き継がれ、ロウの役はヴィゴ・モーテンセンへ交代となった[11]。
ここからしばらく音沙汰のない状況が続いていたが、2019年にアンブリン・パートナーズが映画化権を獲得。監督にアンドレ・ウーヴレダルが就任し、ザック・オルケウィッツによって新しい脚本が執筆されたと報道された[11][12][13]。2021年1月にはコーリー・ホーキンスの主演が決定した[14]。
撮影
[編集]主要撮影はベルリンで開始され[15]、続けてマルタ(イムディーナ)で行われた[16]。マルタでの撮影には1000人以上のスタッフ、キャスト、エキストラが参加した[16]。アンブリン・パートナーズからの投資により、デメテル号は船内のセットだけでなく、実物大の帆船が制作された[9]。
公開
[編集]『ドラキュラ/デメテル号最期の航海』は2023年8月11日にユニバーサル・ピクチャーズ配給のもと、米国の2715館で公開された。公開から3日間の売り上げは650万ドルで、北米映画興行ランキング第5位となった[17][18]。全世界での興行収入は2170万ドル[6]で、本作はボックスオフィス・ボムの一つとみなされている。
当初は2023年1月27日の公開を予定していた[13]。
評価
[編集]レビューサイトのRotten Tomatoesでは、191人の批評家のレビューに基づき支持率は49%、平均評価は10点満点中5.6点を獲得した。同サイトの批評家の一致した見解は「『ドラキュラ/デメテル号最期の航海』は度々語られるドラキュラの物語に斬新な視点を見出したものの、精彩を欠いた演出がしばしば本作の閉所恐怖症的な緊張感を損なっている。」となっている[19]。
脚注
[編集]- ^ D'Alessandro, Anthony (20 May 2022). “Universal Moves 'The Last Voyage Of The Demeter' To Deep Summer 2023”. Deadline Hollywood. August 3, 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。24 November 2022閲覧。
- ^ Mendelsohn, Jon (May 20, 2022). “Last Voyage of the Demeter Sets 2023 Release Date”. Collider. June 4, 2022時点のオリジナルよりアーカイブ。June 4, 2022閲覧。
- ^ “逃げ場のない海上で血を吸われ身体に異変! 最恐の吸血鬼登場「ドラキュラ デメテル号最期の航海」9月8日公開”. 映画.com. (2023年7月21日) 2024年1月13日閲覧。
- ^ “船の乗組員がドラキュラに襲われる…コーリー・ホーキンズ主演のホラー9月公開”. 映画ナタリー. (2023年7月21日) 2024年1月13日閲覧。
- ^ “Box Office: ‘Greta Gerwig Breaks Global & U.S. Box Office Records For Female Director”. Deadline. (2023年8月13日) 2023年8月13日閲覧。
- ^ a b c “The Last Voyage of the Demeter”. Box Office Mojo. 2024年1月21日閲覧。
- ^ “Amblin Partners And Universal Pictures Set New Multi-Year Partnership As Amblin Expects Future Job Cuts” (July 11, 2023). January 3, 2024閲覧。
- ^ “『IT/イット』の怪優が“CGなし”で最恐のモンスターに…デメテル号の船員を襲うドラキュラの姿を入手!”. MOVIE WALKER PRESS. (2023年8月27日) 2024年1月13日閲覧。
- ^ a b “知られざる恐怖の裏側!映画『ドラキュラ/デメテル号最期の航海』をリーアム・カニンガム&デヴィッド・ダストマルチャンが語る - SCREEN ONLINE(スクリーンオンライン)”. screenonline.jp. 2024年1月21日閲覧。
- ^ Dercksen, Daniel (2023年8月12日). “The Last Voyage of the Demeter – The definitive vampire tale told through an exciting new lens” (英語). The Writing Studio. 2024年1月21日閲覧。
- ^ a b c d Taylor, Drew (2023年8月11日). “How ‘The Last Voyage of the Demeter’ Returned from the Dead” (英語). TheWrap. 2024年1月21日閲覧。
- ^ “ドラキュラの新作映画!『トロール・ハンター』監督が交渉中|シネマトゥデイ”. シネマトゥデイ (2019年10月6日). 2024年1月21日閲覧。
- ^ a b Villei, Matt (2021年10月3日). “Dracula Film 'The Last Voyage of the Demeter' Wraps Filming” (英語). Collider. 2024年1月21日閲覧。
- ^ English, BANG Showbiz (2021年1月28日). “Corey Hawkins to star in Last Voyage Of The Demeter | BANG Showbiz English” (英語). BANG Showbiz English. 2024年1月21日閲覧。
- ^ “‘The Last Voyage Of The Demeter’ Begins Shooting In Germany; Amblin’s Dracula Movie Adds Liam Cunningham, David Dastmalchian, Aisling Franciosi & More” (英語). THE RONIN (2021年7月1日). 2024年1月21日閲覧。
- ^ a b “Local filming of ‘The Last Voyage of The Demeter’ gathers pace” (英語). Times of Malta (2021年9月13日). 2024年1月21日閲覧。
- ^ “『バービー』『オッペンハイマー』北米興行を再び制す 『MEG』続編はやや厳しい結果に(リアルサウンド)”. Yahoo!ニュース. 2024年1月21日閲覧。
- ^ Lang, Brent (2023年8月13日). “Box Office: ‘The Last Voyage of the Demeter’ Flops With $6.5 Million, ‘Barbie’ Keeps Her Crown For 4th Weekend With $33.7 Million” (英語). Variety. 2024年1月21日閲覧。
- ^ “The Last Voyage of the Demeter | Rotten Tomatoes” (英語). www.rottentomatoes.com (2023年8月11日). 2024年1月21日閲覧。