大宣教命令
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大宣教命令(だいせんきょうめいれい)または大使命(だいしめい、英語: The Great Commission)とは、キリスト教聖書・新約聖書の中で、イエス・キリストが自らの教えを全世界に広めるよう命令したことを指す。
聖書には、そうした記述が数カ所あるが、『マタイによる福音書』28章19-20節の記述がよく引用される。
聖書の引用
[編集]新約聖書
[編集]新約聖書には、イエス自身がすべての人々へ教えを広めなさいといったという記述は、イエスの生涯を記述した4福音書の全てに、また彼の死後に直弟子たち(使徒)の行いを扱った『使徒言行録』にある[1] [2] 。
これらの引用の内、マタイによる福音書の記述が完全でよく使われるが、マルコによる福音書の記述も短くて理解しやすいのでよく使われる[3]。
(以下の引用は『新改訳聖書』から)
マタイによる福音書
[編集]『マタイによる福音書』では
「それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によりバプテスマを授け、また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことをまもるように、彼らに教えなさい。見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます。」 — 第28章第19-20節
マルコによる福音書
[編集]『マルコによる福音書』では
それから、イエスは彼らにこう言われた。「全世界に出て行き、すべての作られた者に、福音を宣べ伝えなさい。」 — 第16章第15節
ルカによる福音書
[編集]『ルカによる福音書』では
「その名によって、罪の許しを得させる悔い改めがエルサレムから始まってあらゆる国の人々に宣べ伝えられる。あなたがたは、これらのことの証人です。さあ、わたしは、わたしの父の約束してくださったものをあなたがたに送ります。あてたがたは、いと高き所から力をきせられるまでは、都にとどまっていなさい。」 — 第24章第47~49節
ヨハネによる福音書
[編集]『ヨハネによる福音書』では
イエスはもう一度、彼らに言われた。「平安があなたがたにあるように。父がわたしを遣わしたように、わたしもあなたがたを遣わします。」 — 第20章第21節
使徒言行録
[編集]『使徒言行録』では
「しかし、聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」 — 第1章第8節
出自
[編集]「大使命」(The Great Commission)とは誰が言い出したかはっきりしないが、中国奥地伝道に尽くしたイギリスの伝道師、ハドソン・テイラー(1832-1905)が広めたともいわれる[4]。