小川洋
小川 洋 おがわ ひろし | |
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生年月日 | 1949年5月17日 |
出生地 | 日本 福岡県福岡市早良区 |
没年月日 | 2021年11月2日(72歳没) |
死没地 | 日本 福岡県福岡市東区 |
出身校 | 京都大学法学部 |
所属政党 | 無所属 |
称号 |
正四位 旭日重光章 |
第17-19代 福岡県知事(公選) | |
当選回数 | 3回 |
在任期間 | 2011年4月23日 - 2021年3月24日 |
小川 洋(おがわ ひろし、1949年5月17日 - 2021年11月2日)は、日本の通産・経産官僚、政治家。特許庁長官、知的財産戦略推進事務局長、内閣広報官、福岡県知事(公選第17・18・19代)を歴任した。
概要
[編集]福岡県福岡市早良区出身。福岡市立西新小学校、福岡市立百道中学校、福岡県立修猷館高等学校を経て[1][2][3][4]、1973年[5]京都大学法学部卒業後、通商産業省に入省[6]。同期入省には、経済産業事務次官の望月晴文、後に同じく特許庁長官となった鈴木隆史らがいる。
特許庁長官をもって退官。2007年11月に福田内閣で内閣広報官に就任。麻生内閣、政権交代後の鳩山内閣、菅内閣でも引き続き務めた[7]。
2011年2月11日、同年4月10日執行の福岡県知事選挙への立候補を表明[8]。自由民主党福岡県支部連合会(福岡県連)では県議団会長の藏内勇夫を候補者として内定していたが、麻生太郎らが小川の擁立を求め、現職知事の麻生渡や財界も小川の支援を表明したことで、分裂選挙を避けるため藏内は立候補を断念[8]。その際特定政党の支援は受けず、「県民党」の立場で立候補することも表明[9]。選挙は日本共産党推薦の田村貴昭との一騎打ちとなり、自民党に加えて民主党、公明党、社民党、国民新党、福岡県農政連などの支援を受けた小川が初当選した[10]。就任にあたっては暦の都合上4月22日金曜日に麻生渡から引き継ぎを受け、明けて翌週25日月曜日に就任した。
2019年福岡県知事選挙においては、前回と同様に共産党以外に推薦要望届けを提出し、非共産の与野党統一候補を希望していた。宿泊税を巡る福岡市との対立、JR九州への対応に加えて、自民党による推薦要望届けを出したが立憲民主党と先に政策協定を結ぶなどしたため推薦を受けられなかった。2月1日に「野党の代表みたいに捉える向きが一部である。」と表明し、与野党対立候補に見られてしまうとして立憲民主や社民党など各党へ推薦願取り消しを求めた[11][12][13][14][15][16]。2011年の知事選では小川を支援していた麻生は、今回は小川ではなく自民党福岡県連会長の藏内勇夫が推薦した元厚生労働官僚の武内和久を擁立するも、小川は武内に大差をつけ3選し、藏内は自民党福岡県連会長を引責辞任した[17][18]。
2020年12月11日 - 17日、肺炎のような症状を訴え九州大学病院に検査入院。同月18日に公務に復帰したがその後も症状が改善せず2021年1月20日に九大病院に再度検査入院した[19]。このとき、服部誠太郎副知事を知事の職務代理者として指定した[20]。1週間程度の入院予定だったがせきなどの症状が出たため入院期間を延長。
2月12日の公務復帰を目指していたが[21]、2月9日に服部副知事が会見で小川が「原発性肺腺がん」と診断されたことを発表。小川の入院期間を延長することを明らかにした[22]。
2月10日、知事を辞職する意向を周囲に示したことを西日本新聞が報じた[23]。同月22日、療養に専念するため、辞職願を服部副知事を通じて県議会議長に提出した[24]。3月24日付で辞職[25]。後任の知事選は4月11日に行われ、副知事を辞して立候補した服部誠太郎が当選した。
2021年11月2日11時7分、福岡市東区の九州大学病院で肺腺がんのため死去。72歳没[26]。死没日をもって正四位に叙し、旭日重光章を追贈された[27]。
略歴
[編集]- 1973年(昭和48年)4月 - 通商産業省入省
- 1987年(昭和62年)4月 - 外務省経済協力開発機構日本政府代表部一等書記官
- 1990年(平成2年)
- 1月 - 同参事官
- 6月 - 中小企業庁計画部振興課長
- 1991年(平成3年)6月 - 産業政策局消費経済課長
- 1994年(平成6年)7月 - 基礎産業局鉄鋼業務課長
- 1996年(平成8年)7月 - 通産大臣官房企画室長
- 1997年(平成9年)7月 - 産業政策局商政課長
- 1998年(平成10年)6月 - 資源エネルギー庁長官官房総務課長
- 1999年(平成11年)9月 - 近畿通商産業局長
- 2001年(平成13年)1月 - 内閣官房内閣審議官(内閣官房副長官補付)
- 2002年(平成14年)6月 - 食品安全委員会(仮称)設立等準備室長に併任
- 2003年(平成15年)7月 - 産業技術環境局長
- 2004年(平成16年)6月 - 特許庁長官
- 2005年(平成17年)
- 9月 - 退官
- 11月 - 三井住友海上火災保険顧問
- 2006年(平成18年)11月 - 内閣官房知的財産戦略推進事務局長
- 2007年(平成19年)11月 - 内閣広報官
- 2010年(平成22年)8月 - 内閣広報官を退任
- 2011年(平成23年)
- 2015年(平成27年)4月12日 - 福岡県知事に再選
- 2019年(平成31年)4月7日 ‐ 福岡県知事3選
- 2021年(令和3年)
- 3月24日 - 福岡県知事辞職
- 11月2日 - 死去
政策
[編集]2016年に山口県の朝鮮学校補助金支給停止を受けた質問にて、福岡県は過去に朝鮮学校の北九州市からの二重補助金受領問題以後も補助金を続けることを表明した[28]。
九州への統合型リゾート(IR)誘致をめぐり、九州地方知事会は長崎県の支援を決議したが、小川は北九州市IR推進協議会が要望している北九州市への誘致を念頭に「北九州市でも具体化していけば、幅広に議論してほしい」と述べ、福岡県へのIR誘致の可能性を示唆していた[29][30]。
脚注
[編集]出典
[編集]- ^ 東京修猷会 第508回二木会(2004年1月8日(木))
- ^ 東京修猷会 第570回二木会(2010年11月11日(木))
- ^ 東京修猷会 第592回二木会(2013年4月11日(木))
- ^ “【乱流変流】(上)「反麻生」うねり一気 権力争い拒否感あらわ 福岡知事選”. 西日本新聞 (西日本新聞社). (2019年4月8日) 2019年11月8日閲覧。
- ^ 特集 小川知事、若者たちと新しい時代を大いに語る 2/2|グラフふくおか(2019 夏号)
- ^ “福岡県の小川知事が3選出馬へ”. 毎日新聞 (毎日新聞社). (2018年12月7日) 2019年11月8日閲覧。
- ^ “小川洋・前福岡県知事が死去 肺腺がんで闘病 3期半ばで辞任:朝日新聞デジタル”. 朝日新聞デジタル (2021年11月2日). 2024年4月21日閲覧。
- ^ a b “小川氏が出馬を表明 福岡知事選、谷口氏は断念”. 日本経済新聞 (日本経済新聞社). (2011年2月12日) 2019年11月8日閲覧。
- ^ “知事選へ小川氏決意”. 朝日新聞. (2011年2月12日) 2011年2月12日閲覧。
- ^ “福岡知事に小川氏当選 共産推薦候補を破る”. 朝日新聞 (朝日新聞社). (2011年4月10日) 2019年11月8日閲覧。
- ^ “福岡県知事、宿泊税巡り「職を賭す」 福岡市と対立、解決に全力”. 47NEWS. 2019年2月4日閲覧。
- ^ “【福岡コンフィデンシャル】宿泊税で溝 選挙で「仕返し」”. 西日本新聞Web. 2019年2月4日閲覧。
- ^ “【福岡コンフィデンシャル】知事選「与野党対決」回避 立民、現職推薦取り下げへ 小川氏誤算異例の辞退”. 西日本新聞Web. 2019年2月4日閲覧。
- ^ INC, SANKEI DIGITAL (2019年2月2日). “福岡知事選で小川洋知事、政党推薦願を全て取り下げ 政治的センス疑う声”. 産経ニュース. 2019年2月4日閲覧。
- ^ “小川氏、政党推薦願取り下げ=「与野党対決」回避-福岡知事選(時事通信)”. Yahoo!ニュース. 2019年2月4日閲覧。
- ^ “小川氏、各党推薦願取り下げ 福岡知事選で「与野党対決」回避”. 日本経済新聞 電子版. 2019年2月4日閲覧。
- ^ “福岡県知事選 小川洋氏が3選”. 産経新聞. (2019年4月7日) 2020年2月29日閲覧。
- ^ “知事選大敗で自民福岡県連会長が辞任へ”. 毎日新聞. (2019年4月8日) 2019年4月8日閲覧。
- ^ “せきが出て息苦しい…福岡県知事、体調不良で入院”. 読売新聞. (2021年1月21日) 2021年2月9日閲覧。
- ^ “知事の職務代理者設置に係る小川知事コメント”. (2021年1月21日) 2021年3月1日閲覧。
- ^ “福岡の小川知事、入院延長し治療 2月復帰に意欲”. 日本経済新聞. (2021年1月27日) 2021年2月9日閲覧。
- ^ “小川福岡県知事、公務復帰見送り”. ロイター. (2021年2月9日) 2021年2月9日閲覧。
- ^ “小川知事が周囲に辞意 肺腺がん長期治療か”. 西日本新聞. (2021年2月10日) 2021年2月10日閲覧。
- ^ “辞任に当たって(皆さまへのメッセージ)”. (2021年2月22日) 2021年3月1日閲覧。
- ^ “【速報】小川知事が辞表提出 3月24日辞職、4月選挙”. 西日本新聞me. 西日本新聞社 (2021年2月22日). 2021年11月2日閲覧。
- ^ “小川洋・前福岡県知事が死去”. 西日本新聞me. 西日本新聞社 (2021年11月2日). 2021年11月2日閲覧。
- ^ 『官報』第623号10頁 令和3年11月25日号
- ^ INC, SANKEI DIGITAL. “朝鮮学校への補助金交付 福岡知事「今後も続ける」”. 産経ニュース. 2019年2月4日閲覧。
- ^ “オール九州 応援決議 実効性に疑問 長崎IRの行方 佐世保誘致への課題・3”. 長崎新聞 (長崎新聞社). (2019年10月20日) 2019年11月10日閲覧。
- ^ “IR設置を国に要請へ 九州知事会”. 西日本新聞 (西日本新聞社). (2019年6月5日) 2019年11月10日閲覧。
公職 | ||
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先代 麻生渡 |
福岡県知事 公選第17-19代:2011年 - 2021年 |
次代 服部誠太郎 |
官職 | ||
先代 長谷川榮一 |
内閣広報官 2007年 - 2010年 |
次代 千代幹也 |
先代 今井康夫 |
特許庁長官 2004年 - 2005年 |
次代 中嶋誠 |