小曽根真
小曽根 真(2017年) | |
基本情報 | |
生誕 | 1961年3月25日(63歳) |
出身地 | 日本・神戸市 |
学歴 |
日本・神戸市立葺合高等学校 アメリカ合衆国・バークリー音楽大学 |
ジャンル | ジャズ |
職業 | ピアニスト |
担当楽器 | ピアノ |
活動期間 | 1976年 - |
レーベル | ユニバーサルミュージック |
公式サイト | オフィシャルサイト |
小曽根 真(おぞね まこと、Makoto Ozone、1961年〈昭和36年〉3月25日[1] - )は、日本のジャズピアニスト。
人物・来歴
[編集]1961年神戸市生まれ。須磨浦学園須磨浦小学校卒業。父の影響で5歳からクラシックピアノを習うも、バイエルの練習に飽き、ハモンドオルガンに転向して天才奏者と呼ばれる[要出典]。12歳の時にオスカー・ピーターソンのソロ・ピアノを聴き、ジャズピアノを始める決意をする。1976年、15歳でプロデビュー。神戸市立葺合高等学校卒業。
1983年バークリー音楽大学のジャズ作・編曲科を首席で卒業後、同年6月にニューヨークのカーネギー・ホールにてソロ・ピアノ・リサイタルを開く。このとき、ちょうど見物にきていたクインシー・ジョーンズに見出されて米CBSと日本人初のレコード専属契約を結び、アルバム『OZONE』にて全世界デビュー。
グラミー賞受賞アーティスト、ゲイリー・バートン(ヴィブラフォン奏者)とワールドツアーを行う。この後、CBSから3枚のアルバムをリリース。
1990年に帰国し、ビクターへ移籍、同社から3枚のアルバムをリリース。
1994年、ユニバーサルミュージック/ヴァーヴ・レコードへ移籍。
1996年、「小曽根真 THE TRIO」を結成。1999年、ニューヨークへ再移住。
2000年、「小曽根真 THE TRIO」の新ベーシストにJames Genusを迎える。同年、初のベスト・アルバム『wizard of OZONE〜小曽根真ベスト・セレクション』をリリースしベストセラーとなる。
2001年『スイングジャーナル』誌読者人気投票で2年連続4冠制覇。
2002年デビュー20周年、ヴァーヴ移籍後10作目となるスペシャル・アルバム『トレジャー』を発表。チック・コリア、マイケル・ブレッカー、ゲイリー・バートン、ジョン・ヘンドリックス等豪華ゲストを迎えた。『THEドラえもん展』に「あなたのドラえもんを聴かせてください 」との依頼を受け、小曽根真トリオ名義で、ベースにJames Genus、ドラムにクラレンス・ペンを迎え、録音を行い、『ドラえもんのうた c/w 青い空はポケットさ』のマキシシングルを会場限定で販売した。
2003年ゲイリー・バートンとのデュオ・アルバム『ヴァーチュオーシ』が第45回グラミー賞『ベスト・クラシカル・クロスオーバー・アルバム』部門ノミネート。7月スタンダード・ジャズに積極的に取り組んだ意欲作『Reborn/リボーン』をリリース。9月、母校バークリー音楽大学より『名誉博士号』を授与される。10月『第18回国民文化祭・やまがた2003』開会式にて、総合プロデューサーの作家・井上ひさしからの依頼により、書き下ろしのピアノ・コンチェルトを山形交響楽団と共演、指揮も務める。
2004年3月、伊藤君子のレコーディングのために、エリック宮城らと共にビッグバンド「No Name Horses」を結成[2]。7月、「小曽根真 THE TRIO」にストリング・カルテットをフィーチャーしたニュー・アルバム『New Spirits/新世界』をリリース。
2005年7月、「小曽根真 THE TRIO」としては10枚目のアルバム、またFender Rhodesを積極的に取り入れた『REAL』をリリース。2005年9月、塩谷哲とのピアノ・デュオ・アルバム『MAKOTO OZONE&SATORU SHIONOYA』をユニバーサル、ビクターから2枚同時リリース後、全国クラシック専用ホールにてピアノ・デュオ・コンサートツアーを行う。
2006年1月18日、「No Name Horses」として初のアルバム『No Name Horses』をリリース。
2007年、ジョン・レノンやAIなどのカバーも収録したピアノ・ソロ・アルバム『Falling in love, again』発表。
2008年9月12日、音楽監督大植英次プロデュースによる大阪フィルハーモニー交響楽団の団員による公演を中心とするクラシック・コンサートのイベント「大阪クラシック-御堂筋にあふれる音楽-」に緊急追加公演の形で参加、大阪市中央公会堂にて大植英次とピアノデュオコンサートを行う。
2010年11月11日、第11回ノーベル平和賞受賞者世界サミット関連事業「1111、ピースフルチャリティーセッション」が広島市文化交流会館で開催され、アートディレクター稲吉紘実の創作による「絵のない絵本 この星が絵でうめつくされたら」[フレーベル館]他の朗読とピアノによるセッションを行う。「No Name Horses」 を率いてフランス(ラ・ロック・ダンテロン国際ピアノ音楽祭)とオーストリアで公演を行う。 ショパンの生誕200年 を記念したアルバム『ロード・トゥ・ショパン』を発表し、歌手のアナ・マリア・ヨペックをゲストに迎え同名の全国ツアー(全10公演)を行う。ポーランド政府よりフレデリック・ショパン・パスポート授与される。
2011年、井上ひさしの音楽劇『日本人のへそ』で作曲を担当、ピアニスト役で出演。 青年座交流プロジェクト『欲望という名の列車』で作曲と演奏を担当。 4月に国立音楽大学(演奏学科ジャズ専修)教授に就任。 フランスのオーヴェルニュ室内管弦楽団(指揮:アリ・ヴァン・ベーク)の定期公演に招かれ自作のピア ノ協 奏曲 を世界初演。 夏に東日本の復興を支援する『Live & Let Live - Love for Japan』を急遽リリース。この支援活動に対し翌年冬に「JAZZ JAPAN」 誌より《NISSAN PRESENTS JAZZ JAPAN AWARD 2011》 の特別賞を授与される。 「No Name Horses」初のライブ盤『バック・アット・ザ・クラブ“イン・トリビュート”』を発表。 NHK-BS「世界遺産 時を刻む」の作曲・演奏を担当。
2012年、「No Name Horses」 を率いてシンガポールのモザイク・ミュージック・フェスティバルに参加。 パリ(シャンゼリゼ劇場)とスペインにてトマス・ツェートマイアー指揮パリ室内管弦楽団と共演(モー ツァルト:ピアノ協奏曲「ジュノム」)。同楽団とは同年のラ・フォル・ジュルネ音楽祭(東京・ナント)でもショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第1番で共演。 大植英次指揮ハノーファー北ドイツ放送交響楽団とハノーファーにて共演(バーンスタイン:不安の時代)。
7月23日、音楽と演奏を担当した、稲吉紘実著『 絵のない絵本 この星が絵でうめつくされたら 朗読と音楽CD付』が出版される。
J-WAVE、FM802を始め全国5局ネットのラジオ番組『ASAHI BEER OZ MEETS JAZZ』にてパーソナリティを務め、の後はJ-WAVEのみで後番組『THE PLAYERS』を担当。
ジャズピアニストとしてデビューしたものの、現在でもハモンドオルガンを演奏することがあり、父親・小曽根実との共演も多い。
近年はジャズの世界を越え、クラシック界で井上道義指揮、新日本フィルハーモニー交響楽団とガーシュウィンピアノ協奏曲ヘ長調、バーンスタイン交響曲第2番『不安の時代』を、尾高忠明指揮、札幌交響楽団とモーツァルトピアノ協奏曲第9番変ホ長調K.271『ジュノーム』を、大植英次指揮、大阪フィルハーモニー交響楽団とガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」を演奏する等、活動域を拡げている。
今井美樹のセルフカバー・アルバムでのピアノ伴奏(『年下の水夫』)や、毎日放送『情熱大陸』、NHK『課外授業ようこそ先輩』等のテレビ番組への出演、『THEドラえもん展』の音楽や舞台音楽など、ジャンルを超えた取り組みも注目される。
2013年3月、音楽と演奏を担当した、稲吉紘実著『絵のない絵本 おおごまだらになりたい 朗読と音楽CD付』が出版される。
2014年、アラン・ギルバート指揮ニューヨーク・フィルハーモニックのアジアツアーにてソリストに抜擢(ガーシュウィン「ラプソディ・イン・ブルー」)
2016年、チック・コリアとのデュオで日本ツアーを成功させる。
2017年、シンガポールのエスプラネードにてシンガポール交響楽団と「ラプソディ・イン・ブルー」を公演。
家族・親族
[編集]父は、ピアニスト兼ハモンドオルガン奏者の小曽根実。
エピソード
[編集]2005年8月、音楽配信サイト『iTunes Music Store』日本版の開始時に、小曽根真の「ドラえもんのうた」のカバー曲がトップ10にランクインした。
活動
[編集]ディスコグラフィ
[編集]リーダー作品
[編集]※は小曽根真 THE TRIO名義
1980年代
- OZONE (Sony) 1984年
- 『アフター』 - After(1985年11月録音)(Sony) 1986年
- 『スプリング・イズ・ヒア』 - Spring Is Here (Sony) 1987年
- 『ナウ・ユー・ノウ』 - Now You Know (Sony) 1987年
1990年代
- 『スターライト』 - STARLIGHT (Victor) 1990年
- 『パラダイス・ウィングス』 - Paradise Wings (Victor) 1991年
- 『ウォーク・アローン』 - Walk Alone (Victor) 1992年
- 『ブレイクアウト』 - Breakout(1994年5月録音)(Verve) 1994年
- ゲイリー・バートンとの共同名義, 『フェイス・トゥ・フェイス』 - Face to face(1994年10月、11月録音)(GRP) 1995年
- 『ネイチャー・ボーイズ』 - Nature Boys(1995年10月録音)(Verve) 1995年
- 伊藤君子と共同名義, 『アット・ザ・モントルー・ジャズ・フェスティバル』 - At The Montreux Jazz Festival(1997年7月録音)(Videoarts Music) 1997年(モントルー・ジャズ・フェスティバルにおけるライヴ)
- 『ザ・トリオ』 - The Trio (Polydor) 1997年 ※(ベースが北川潔の編成)
- 『スリー・ウィッシズ』 - Three Wishes (Polydor) 1998年 ※
- 『ディア・オスカー:オスカー・ピーターソンに捧ぐ』 - Dear Oscar (Polydor) 1998年 ※
- 『ノー・ストリングス・アタッチト』 - No Strings Attached (Polydor) 1999年 ※
2000年代
- 『パンドラ』 - Pandora (Verve) 2000年 ※(ブランフォード・マルサリスが2曲に参加)
- 『ソー・メニー・カラーズ』 - So Many Colors (Verve) 2001年 ※
- 『トレジャー』 - Treasure (Verve) 2002年
- 『リボーン』 - Reborn (Verve) 2003年 ※
- ゲイリー・バートンと共同名義, 『ヴァーチュオーシ』 - Virtuosi(2001年8月、10月録音)(Concord) 2003年
- 『新世界』 - New Spirit (Universal) 2004年 ※
- 『リアル』 - Real (Universal) 2005年 ※
- 塩谷哲と共同名義, 『デュエット』 - Duet With Shionoya Satoru(2005年2月録音)(Universal) 2005年(梅田「ブルーノート大阪」におけるライヴ)
- 『アライヴ!!ライヴ・アット・ブルー・ノート・トーキョー』 - Alive!!:- Live At Blue Note TOKYO(2006年9月録音)(Universal) 2007年 ※(南青山「ブルーノート東京」におけるライヴ。初回限定盤はDVDビデオつき 2枚組。)
- 『フォーリング・イン・ラヴ、アゲイン』 - Falling in love, again(2007年4月録音)(Universal) 2007年
- 『『あしたの、喜多善男』オリジナル・サウンドトラック』 (Universal) 2008年
- 『バラード』 - Ballads (Universal) 2008年
2010年代
- 『ロード・トゥ・ショパン』 - Road to Chopin (Universal) 2010年
- 『THE SWELL OF TIME:NHK 世界遺産 時を刻む オリジナル・サウンド・トラック』 (Universal) 2011年
- エリス・マルサリスと共同名義, 『ピュア・プレジャー・フォー・ザ・ピアノ』 - Pure Pleasure For The Piano(2012年5月16日、17日録音)(EmArcy) 2012年
- クリスチャン・マクブライド、ジェフ・ワッツと共同名義, 『マイ・ウィッチズ・ブルー』 - My Witch's Blue(2012年5月19日~21日録音)(Verve) 2012年
- ゲイリー・バートンと共同名義, 『タイム・スレッド』 - Time Thread(2013年3月録音)(Universal) 2013年
No Name Horses
[編集]- No Name Horses (Universal) 2006年
- No Name HorsesII (Verve) 2008年
- 『ジャングル』 - Jungle (Verve) 2009年
- 『バック・アット・ザ・クラブ“イン・トリビュート”』 - BACK AT THE CLUB "IN TRIBUTE" (Universal) 2011年
- 『ROAD』 - ROAD: Rhapsody in Blue (Universal) 2014年
ラジオ番組
[編集]- ASAHI BEER OZ MEETS JAZZ→ THE PLAYERS→ JAZZ IS ALIVE(J-WAVE、1999年2月~2014年9月 改題はリニューアルによる)
- OZMIC NOTES(Kiss-FM KOBE、1990年10月から約8年間、2時間のワイド番組として放送)
- Kiss-FM KOBEの初代"Latest News"(ニュース)、" Latest Traffic"(交通情報)、 "Latest Weather"(天気予報)のBGMは小曽根が作曲している。同じく、J-WAVEでは現在、Weather Informationで『ウォーキング・トゥゲザー』、Traffic Information で『カルナヴァル・プラ・マニャン』が使用されている(どちらもアルバム「OZ MEETS JAZZ 2」に収録)。
音楽担当
[編集]テレビドラマ
[編集]- あしたの、喜多善男〜世界一不運な男の、奇跡の11日間〜(2008年1月 - 3月、関西テレビ)
- 第1話にジャズピアニスト役で出演している。
舞台音楽
[編集]- 二十世紀(麻実れい主演、2001年1月、世田谷パブリックシアター) - マーガレット・バーク=ホワイト役
- 組曲虐殺(井上ひさし作、井上芳雄主演、2009年10月、天王洲 銀河劇場) - 小林多喜二役
- 公演中はすべて生演奏で参加した。
CM
[編集]- カネテツデリカフーズ 企業CM
- アサヒビール「黒生」
- 野村不動産「PROUD」
情報番組
[編集]- ニュースEyeランド 天気予報(サンテレビ)
- ニュースEyeランドf(サンテレビ)
- J-WAVE LIFE INFORMATION(J-WAVE)
歴史・紀行・教養番組
[編集]- NHK世界遺産 時を刻む(NHK BSプレミアム、2011年10月7日 - )
- SWITCHインタビュー 達人達 水谷豊×小曽根真(NHK Eテレ、2015年4月18日)
受賞歴
[編集]- 2000年 第35回紀伊国屋演劇賞 個人賞
- 2003年 第45回『ヴァーチュオーシ』が第45回グラミー賞/『ベスト・クラシカル・クロスオーバー・アルバム』部門ノミネート。9月 母校バークリー音楽大学より『名誉博士号』を授与される。
- 2005年 平成18年度 神戸市文化奨励賞
- 2007年 第32回南里文雄賞
- 2009年 平成21年度 兵庫県文化賞/アルバム「Road to Chopin」がショパン・インスティテュートより公式アルバムに認定される
- 2010年 第17回読売演劇大賞 最優秀スタッフ賞、12月 フレデリック・ショパン・パスポート授与
- 2014年 芸術選奨文部科学大臣賞大衆芸能部門
- 2018年 紫綬褒章[4]。
脚注
[編集]注釈
[編集]出典
[編集]- ^ “ジャズピアニスト小曽根真、3月から還暦記念ツアー”. HYOGO ODEKAKE PLUS+ (神戸新聞社). (2021年2月15日) 2024年12月20日閲覧。
- ^ No Name Horses - HMV&BOOKS -online-(ローソンエンタテインメント). / 小曽根真が語る、ビッグ・バンドNo Name Horsesの現在と未来 - EVERYTHING JAZZ. 2024年11月20日. : 2024年12月20日閲覧。
- ^ “出会って2ヵ月で婚約、4ヵ月で結婚…小曽根真「お互いわからないまま飛び込んで…」妻・神野三鈴から教わったこととは?”. Tokyo fm+. ジグノシステムジャパン株式会社 (2022年8月9日). 2024年12月20日閲覧。
- ^ “ジャズピアニスト小曽根真、紫綬褒章を受章”. 音楽ナタリー (ナターシャ). (2018年4月29日) 2024年12月20日閲覧。
外部リンク
[編集]- Makoto Ozone|小曽根真オフィシャルサイト
- Makoto Ozone (makoto.ozone.1) - Facebook
- makoto ozone (@OzoneMakoto) - X(旧Twitter)
- てこな 市川文化人