文学論争
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文学論争(ぶんがくろんそう)とは、文学に関連して起こる論争のことである[1]。
日本の主な文学論争
- 没理想論争
- 1891年から翌年にかけて、坪内逍遥と森鷗外との間で行われた論争[3]。『早稲田文学』と『しがらみ草紙』が主舞台となった[3]。デジタル大辞泉によると「逍遥の没理想に対して、鴎外は理想なくして文学なしと応酬した。」とのことである[3]。
- 「小説の筋」論争
- 1927年に芥川龍之介と谷崎潤一郎の間で行われた論争。のちに『文芸的な、余りに文芸的な』に纏められた。
世界の主な文学論争
- 「ねじの回転」の解釈をめぐる論争
- ヘンリー・ジェイムズの中編小説「ねじの回転」(1898年)の解釈をめぐり、エドマンド・ウィルソンによる精神分析学的批評(1934年)などから始まった論争[4]。
- ウェルギリウスの「エクローグ」の解釈をめぐる論争
- ウェルギリウスの「エクローグ(詩選、牧歌)」は多様な解釈が可能なテクストであり、古代にはアレゴリーとして解釈され、18世紀には宮廷文学として読まれ、19世紀には自然主義の立場から批判され、20世紀にはポスト・モダニズムの解釈が流行した[5]。