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第11施設群

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
第11施設群
創設 1974年(昭和49年)3月26日
所属政体 日本の旗 日本
所属組織 陸上自衛隊
部隊編制単位
兵科 施設科
人員 約500名
所在地 福島県 福島市
編成地 福島
上級単位 第2施設団
担当地域 南東北
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第11施設群(だいじゅういちしせつぐん、:JGSDF 11th Engineer Group(Construction))は、福島県福島市福島駐屯地に群本部が駐屯する陸上自衛隊第2施設団隷下の施設科部隊である。

概要

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第105施設大隊を母体として1974年(昭和49年)3月に編成された陸上自衛隊で11番目となる施設群である。施設群長は、1等陸佐が充てられ、群本部、本部管理中隊および3個の施設中隊から編成されている。群主力が福島駐屯地に、1個施設中隊が秋田駐屯地に駐屯しており、施設科部隊としてさまざまな災害派遣や国際貢献活動で活躍している。

1999年(平成11年)3月に全国の陸自施設科部隊にさきがけて、隷下の施設中隊を機能別中隊に改編。群内の各施設中隊は、同一の編成であったが、この改編で「築城」「障害」「機動支援」「交通」の4つの機能別編成に改められた[1]。現在は、統廃合により「築城」と「障害」が統合され、「築城・障害」「機動支援」「交通」の3つの機能別編成になっている。よって、各施設群の施設中隊は、4個施設中隊から3個施設中隊に縮小されている。

沿革

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第6管区隊第6施設大隊

  • 1954年(昭和29年)
    • 9月25日:第6管区隊編成により、第6施設大隊が南古河駐屯地において編成完結。第6管区隊の隷下となる。
    • 12月22日:第6施設大隊が南古河駐屯地から福島駐屯地に移駐。
  • 1956年(昭和31年)8月7日:第6管区隊の妙高山系における陸上自衛隊初の山地研究演習に参加(~8月9日まで)。

第105施設大隊

  • 1960年(昭和35年)8月12日:部隊改編。
  1. 第105施設大隊(神町駐屯地)が第6施設大隊に改称。
  2. 第6施設大隊(福島駐屯地)が第105施設大隊に改称[2]

第11施設群

  • 1974年(昭和49年)3月26日:第105施設大隊を基幹として第11施設群が福島駐屯地に新編。
※ 編成(群本部・本部中隊、第329施設中隊~第331施設中隊、第302ダンプ車両中隊、第311施設器材中隊、第310地区施設隊(秋田駐屯地))[2]
  • 1983年(昭和58年)3月28日:第302ダンプ車両中隊(福島駐屯地)を廃止。
  • 1989年(平成元年)3月24日:部隊改編。
  1. 本部中隊を本部管理中隊に改編。
  2. 第310地区施設隊(秋田駐屯地)を第347施設中隊に改編。
  • 1999年(平成11年)3月29日:機能別中隊に改編。
  1. 第329施設中隊(福島駐屯地)を廃止し、第354施設中隊「築城」を福島駐屯地に新編[1]
  2. 第330施設中隊(福島駐屯地)を廃止し、第355施設中隊「障害」を福島駐屯地に新編[1]
  3. 第331施設中隊(福島駐屯地)を廃止し、第356施設中隊「機動支援」を福島駐屯地に新編[1]
  4. 第347施設中隊(秋田駐屯地)を廃止し、第357施設中隊「交通」を秋田駐屯地に新編[1]
  5. 第311施設器材中隊(福島駐屯地)を廃止。
  • 2006年(平成18年)3月27日:部隊改編。
  1. 第354施設中隊「築城」(福島駐屯地)を廃止し、第377施設中隊「築城」(福島駐屯地)に改編[3]
  2. 第355施設中隊「障害」(福島駐屯地)を廃止し、第378施設中隊「障害」(福島駐屯地)に改編[3]
  3. 後方支援体制移行に伴い、整備部門を東北方面後方支援隊第105施設直接支援大隊第2直接支援中隊に移管。
  • 2018年(平成30年)3月27日:部隊改編。
  1. 第377施設中隊(福島駐屯地)を「築城」から「築城・障害」に改編。
  2. 第378施設中隊「障害」(福島駐屯地)を廃止[4]

部隊編成・駐屯地

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編成
  • 第11施設群本部
  • 本部管理中隊「11施群-本」
  • 第356施設中隊「356施」(機動支援)
  • 第357施設中隊「357施」(交通)
  • 第377施設中隊「377施」(築城・障害)
駐屯地

整備支援部隊

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  • 東北方面後方支援隊第105施設直接支援大隊第2直接支援中隊秋田派遣隊(秋田駐屯地):2006年(平成18年)3月27日から第357施設中隊を支援。

主要幹部

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官職名 階級 氏名 補職発令日 前職
第11施設群長 1等陸佐 高田善行 2024年03月18日 東北方面総監部総務部総務課長
歴代の第11施設群長
(1等陸佐)
氏名 在職期間 前職 後職
01 伊藤博芳 1974年03月26日 - 1976年03月15日 第2施設団本部付 中部方面総監部営繕課長
02 三島正治 1976年03月16日 - 1978年01月29日 統合幕僚会議事務局第2幕僚室勤務 陸上幕僚監部調査部調査第1課企画班長
03 橋本正敏 1978年01月30日 - 1980年03月16日 第3施設団本部高級幕僚 陸上自衛隊東北地区補給処総務部長
04 齋藤元行 1980年03月17日 - 1982年03月15日 北部方面総監部装備部施設課長 陸上自衛隊施設補給処企画室長
05 木原貞温 1982年03月16日 - 1983年07月31日 東北方面総監部装備部施設課長 陸上自衛隊施設補給処総務部長
06 花輪昌和 1983年08月01日 - 1986年07月31日 第5施設団本部高級幕僚 第1施設団本部勤務
07 竹内富雄 1986年08月01日 - 1988年07月31日 第6師団司令部第4部長 統合幕僚会議事務局第3幕僚室指揮調整班長
08 太田實乗 1988年08月01日 - 1991年03月15日 第1師団司令部第3部長 陸上幕僚監部教育訓練部教育課長
09 白石博司 1991年03月16日 - 1993年03月23日 中部方面総監部装備部施設課長 防衛研究所所員
10 國分政夫 1993年03月24日 - 1995年03月31日 陸上幕僚監部調査部調査第2課調査第1班長 東北方面総監部装備部長
11 池田稔 1995年04月01日 - 1998年03月22日 陸上自衛隊幹部学校総務部総務課長 第5施設団副団長
12 田上建資 1998年03月23日 - 1999年11月30日 陸上自衛隊施設学校研究部長 第5施設団副団長
13 兒玉稔 1999年12月01日 - 2001年11月30日 東北方面総監部装備部施設課長 陸上自衛隊補給統制本部施設部長
14 森田展茂 2001年12月01日 - 2003年07月31日 陸上幕僚監部人事部募集課募集班長 陸上自衛隊補給統制本部施設部長
15 町田英俊 2003年08月01日 - 2005年07月27日 陸上幕僚監部人事部募集課募集班長 陸上幕僚監部総括副監察官  
16 鈴木孝雄 2005年07月28日 - 2007年12月02日 東北方面総監部装備部施設課長 陸上自衛隊富士学校管理部長
17 平野寛忠 2007年12月03日 - 2009年07月31日 統合幕僚学校教育課教官室学校教官 陸上自衛隊研究本部研究員
18 中野義久 2009年08月01日 - 2011年04月26日 統合幕僚監部防衛計画部防衛課防衛班長 陸上幕僚監部防衛部情報通信・研究課長
19 小谷琢磨 2011年04月27日 - 2013年07月31日 陸上幕僚監部教育訓練部教育訓練計画課器材・演習場班長 陸上自衛隊幹部学校学校教官
20 生田目徹 2013年08月01日 - 2015年03月22日 統合幕僚監部運用部運用第2課国際地域調整官 陸上自衛隊研究本部研究開発企画官
21 坂元秀明 2015年03月23日 - 2017年03月22日 統合幕僚監部運用部運用第3課訓練班長 陸上自衛隊研究本部主任研究開発官
22 古舘俊之 2017年03月23日 - 2019年03月31日 陸上自衛隊施設学校主任教官 陸上自衛隊補給統制本部施設部長
23 坂本浩紀 2019年04月01日 - 2022年03月13日 第10師団司令部第3部長 陸上自衛隊施設学校教育部長
24 佐藤洋 2022年03月14日 - 2024年03月17日 陸上自衛隊教育訓練研究本部勤務 陸上自衛隊施設学校教育部長
25 高田善行 2024年03月18日 - 東北方面総監部総務部総務課長

装備

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廃止(改編)部隊

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  • 第105施設大隊「105施」(福島駐屯地):1974年(昭和49年)3月25日 廃止。第11施設群に改編。
  • 第302ダンプ車両中隊「302ダンプ」(福島駐屯地):1983年(昭和58年)3月28日 廃止。
  • 第310地区施設隊「310地施」(秋田駐屯地):1989年(平成元年)3月23日 廃止。第347施設中隊(秋田駐屯地)に改編。
  • 第329施設中隊「329施」(福島駐屯地):1999年(平成11年)3月28日 廃止。第354施設中隊(築城)に改編。
  • 第330施設中隊「330施」(福島駐屯地):1999年(平成11年)3月28日 廃止。第355施設中隊(障害)に改編。
  • 第331施設中隊「331施」(福島駐屯地):1999年(平成11年)3月28日 廃止。第356施設中隊(機動支援)に改編。
  • 第347施設中隊「347施」(秋田駐屯地):1999年(平成11年)3月28日 廃止。第357施設中隊(交通)に改編。
  • 第311施設器材中隊「311施器」(福島駐屯地):1999年(平成11年)3月28日 廃止。
  • 第354施設中隊「354施」(福島駐屯地):2006年(平成18年)3月26日 廃止。第377施設中隊に改編。
  • 第355施設中隊「355施」(福島駐屯地):2006年(平成18年)3月26日 廃止。第378施設中隊に改編。
  • 第378施設中隊「378施」(福島駐屯地):2018年(平成30年)3月27日 廃止。

脚注

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  1. ^ a b c d e 「11施設群機能別部隊がスタート」朝雲新聞(1999年5月20日付)
  2. ^ a b 福島駐屯地 歴史と沿革
  3. ^ a b 東北方面混成団創設に伴う改編
  4. ^ 第2施設団の沿革” (PDF). 2022年4月24日閲覧。

出典

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関連項目

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外部リンク

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