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門司駅

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
門司駅
南口(2018年12月)
もじ
Moji
地図
所在地 北九州市門司区中町2-1[1]
北緯33度54分15秒 東経130度55分59.3秒 / 北緯33.90417度 東経130.933139度 / 33.90417; 130.933139 (門司駅)座標: 北緯33度54分15秒 東経130度55分59.3秒 / 北緯33.90417度 東経130.933139度 / 33.90417; 130.933139 (門司駅)
所属事業者 九州旅客鉄道(JR九州)
電報略号 モシ
駅構造 地上駅橋上駅[1]
ホーム 3面6線[1]
乗車人員
-統計年度-
5,618人/日(降車客含まず)
-2023年-
開業年月日 1891年明治24年)4月1日[1][2]
乗入路線 2 路線
所属路線 鹿児島本線
駅番号 JA  29 
キロ程 5.5 km(門司港起点)
JA30 小森江 (1.5 km)
(5.5 km) 小倉 JA28/JA51
所属路線 山陽本線
駅番号 JA  52 
キロ程 534.4 km(神戸起点)
JA53 下関 (6.3 km)
備考 直営駅
みどりの窓口
九 北九州市内
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北口
関門トンネルをイメージしたイラストの描かれた駅名標

門司駅(もじえき)は、福岡県北九州市門司区中町にある、九州旅客鉄道(JR九州)のである[1]

概要

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鹿児島本線所属線とし[2]山陽本線を加えた2路線が乗り入れる。鹿児島本線にはJA29、山陽本線にはJA52駅番号がそれぞれ設定されている。

関門トンネル開通により、山陽本線の終点駅となった。このため九州の鉄道の玄関口となっている[1]。なお、営業キロ上は駅の南側にある北九州貨物ターミナル駅と同一地点にある。山陽本線のうち関門トンネルを含む下関駅 - 門司駅間はJR九州の所管である。同線は線路名称上では当駅が終着であるが、下関駅からの列車は運転系統小倉駅まで直通する列車が多い。また、ラッシュ時などには日豊本線からの列車も乗入れてくる(日中は小倉駅始発で運転)。

山陽本線が直流電化であるのに対し、鹿児島本線は交流電化であるため、本駅構内下関方にデッドセクションが存在する(貨物列車用のために門司駅構内にも設置されている)。そのため、かつてのブルートレインを初めとする客車列車は、門司駅において九州内を走行する交流電気機関車ED72形ED73-1000形ED74形ED75-300形ED76形)と、関門トンネル専用の交直流電気機関車(EF30形EF81形)と付替えが行われていた。九州地区には軸重の大きなEF81形が入線できない脆弱な区間が多かった事も、機関車を交換する理由である。

かつては貨物列車の機関車付け替えも当駅(門司操車場)で行われていたが、現在は北九州貨物ターミナル駅へ移されている。

歴史

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九州鉄道の開通にあわせ、大里駅(だいりえき)として開業した。その当時は、現在の門司港駅が門司駅を名乗っていた。関門トンネルが開通する際に、門司駅を門司港駅に、大里駅を門司駅に、それぞれ改称した。

関門トンネルは、長大かつ海底という特殊な条件からもとより蒸気機関車の運行が不可能であり、電化がなされていたものの、門司以西の九州内は非電化であった。この事から、当駅での機関車交換が必須であり、九州初の特別急行列車富士」や、第二次世界大戦後初の九州発着の特急「かもめ」も含め、すべての列車が長時間停車していたが、1961年昭和36年)に本駅を含む門司港 - 久留米駅間が交流電化され、同時に山陽本線の下関駅 - 小郡駅(現新山口駅)間も直流電化された。さらに1964年(昭和39年)に山陽本線が全線電化された頃には、旅客列車は機関車交換の不要な交直両用電車が中心になったことから、旅客列車の長時間停車が減少した。

1975年(昭和50年)の山陽新幹線開業より、本州と九州を結んで関門トンネルを通過する長距離列車が大幅に整理され、さらに利用者の減少により寝台特急群も徐々に廃止されてしまったことから、現在では、主に北九州都市圏の輸送を担う旅客駅として機能している。

年表

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門司駅5・6番のりばの下関側に設置してある関門トンネル案内板(5番のりば側はトンネル下り線内部の写真)
5・6番のりばの下関側に設置してある関門トンネル案内板(6番のりば側はトンネル概要・歴史・工事・走行した列車等を紹介)

駅構造

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構内 4・5番線
構内の様子 2・3番線(2006年8月)
改築前の駅舎(1987年8月)

かつては、島式ホーム4面8線であったが、後に海側の敷地を縮小して1面(旧7・8番乗り場)が廃止され、現在は3面6線を有する地上駅となっている。2004年(平成16年)に3階建の橋上駅舎が完成した[1]

有人駅みどりの窓口が設置されている[12]SUGOCAならびに相互利用可能な各社のIC乗車カードの使用が可能である。1・2階に商業施設「えきマチ1丁目 門司」、3階に改札口がある。駅舎内にはファミリーマートがある。

JRの特定都区市内制度における「北九州市内」の駅である。

のりば

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のりば 路線 方向 行先 備考
1 JA 鹿児島本線 下り 小倉博多方面
JF 日豊本線 行橋中津方面
門司港発のみ
2・3・4 下関発の列車を含む
JA 山陽本線 上り 下関方面 当駅折返し
5・6 小倉方面から
JA 鹿児島本線 門司港方面  

門司港駅発の列車は1・2番乗り場、下関駅発の列車(折り返しの下関行きも含む)は3・4番乗り場に発着するのが基本(門司港駅始発の列車は基本的に1番乗り場・下関駅始発の列車は基本的に4番乗り場に発着する)だが、相互接続がある場合は同一ホームに発着するなど、例外も多々ある。また小倉方面からの列車については、門司港駅行きが6番乗り場、下関駅行きが5番乗り場を基本とするが、これも一部列車で逆になることがある。

6番乗り場門司港・下関方端あたりに「急行「天草」」の乗車位置案内が僅かに残っている。

利用状況

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2023年(令和5年)度の1日平均乗車人員5,618人であり、JR九州の駅としては別府駅に次いで第32位である[13]

JR九州及び『とうけい北九州』によると、近年の1日平均乗車人員の推移は下記の通り。

年度 1日平均
乗車人員
出典
2000年 7,261 [14]
2001年 6,930
2002年 6,506
2003年 6,334
2004年 6,277
2005年 6,153
2006年 6,126
2007年 6,181
2008年 6,307
2009年 6,187
2010年 6,259
2011年 6,200
2012年 6,203
2013年 6,339
2014年 6,274
2015年 6,478
2016年 6,392
2017年 6,440
2018年 6,338
2019年 6,263
2020年 4,876
2021年 5,120 [15]
2022年 5,362 [16]
2023年 5,618 [13]

1970年度-1999年度の1日平均乗車人員

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1970年度から1999年度までの1日平均乗車人員は下表の通りである[17]

年度 1日平均
乗車人員
1970年(昭和45年) 11,058
1971年(昭和46年) 11,672
1972年(昭和47年) 11,862
1973年(昭和48年) 11,668
1974年(昭和49年) 11,986
1975年(昭和50年) 11,072
1976年(昭和51年) 11,544
1977年(昭和52年) 11,325
1978年(昭和53年) 10,937
1979年(昭和54年) 10,461
年度 1日平均
乗車人員
1980年(昭和55年) 10,286
1981年(昭和56年) 10,312
1982年(昭和57年) 10,095
1983年(昭和58年) 10,018
1984年(昭和59年) 9,826
1985年(昭和60年) 9,723
1986年(昭和61年) 9,045
1987年(昭和62年) 9,263
1988年(昭和63年) 8,183
1989年(平成元年) 7,930
年度 1日平均
乗車人員
1990年(平成2年) 8,020
1991年(平成3年) 8,163
1992年(平成4年) 8,385
1993年(平成5年) 8,431
1994年(平成6年) 8,533
1995年(平成7年) 8,441
1996年(平成8年) 8,153
1997年(平成9年) 7,860
1998年(平成10年) 7,826
1999年(平成11年) 7,403

駅周辺

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南口駅前(2007年1月)
北口駅前(2010年8月)
門司ミッドエア

駅は門司区の西端に立地している。駅周辺は市街地となっているが、門司区の中心部は門司港駅周辺地区である。駅南口の前(山側)を国道3号が線路に並行する形で通っている。また、駅北口から250mほど海側の海岸沿いを国道199号が線路に並行する形で通っている。

かつては駅の北側にサッポロビール北九州工場があったが2000年に閉鎖され、現在では同工場跡の建物を保存活用した門司赤煉瓦プレイスをはじめとして、大規模な再開発が進んでいる。

南口側
北口側

付近ではないが、当駅から新門司港に発着するフェリー(名門大洋フェリー阪九フェリーオーシャン東九フェリー東京九州フェリー)の送迎輸送が行われている。オーシャン東九フェリーのみ地元タクシー会社に委託する有料(2024年3月時点で440円)の乗合タクシー[注 1]で、他3社は無料送迎バスである。

バス路線

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西鉄バス北九州が運行し、のりばは南口構内と国道3号線上に分散して設置している。

のりば 運行事業者 系統・行先
構内(南側) 西鉄バス北九州 47:桜ケ丘・恒見営業所
構内(北側) 6:中谷
49:愛の家車庫 / 中谷
60門司学園中高・恒見営業所
63:柄杓田
70戸畑渡場
77青葉車庫
83戸畑駅 / 淡島神社
3号線
(門司港方面)[注 2]
60:門司学園中高・恒見営業所
63:柄杓田
70727595:田野浦
74和布刈
阪九フェリー・東京九州フェリー無料送迎バス
3号線
(緑ケ丘・大里桃山町・小倉方面)[注 3]
47:藤松・緑ヶ丘方面(循環)
49:愛の家車庫・中谷
7074:戸畑渡場
70727475:青葉車庫
95:小倉北区役所前・青葉車庫

門司駅前停留場

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門司駅の前の国道3号線上には、かつて西日本鉄道北九州本線門司駅前停留場があった。

元は不老園前停留場と称し、1911年(明治44年)6月の九州電気軌道本線第1期区間の開通の際、のちに門司駅ができる位置付近に設置されていたもの。1942年(昭和17年)4月に大里駅が現在地に移転し、門司駅となったのに伴い、接続のため不老園前停留場を門司駅付近に移設し、門司駅前停留場に改称した[18]

停留場は、上下線それぞれに安全地帯のある乗降場を備えた2面2線の構造で、上下線間の渡り線も備えていた[18]

1985年(昭和60年)10月20日北九州本線門司停留場 - 砂津駅間廃止に伴い、当停留場も廃止となった。なお、北九州本線の起点であった門司停留場は、門司港駅よりさらに北東の旧門司地区にあり、当停留場とは別の停留場である。

隣の駅

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九州旅客鉄道(JR九州)
JA 鹿児島本線
快速・区間快速・普通
*葛葉駅 - 小森江駅 (JA30) - 門司駅 (JA29) - (貨)北九州貨物ターミナル駅 - (貨)東小倉駅 - 小倉駅 (JA28)
*打消線は廃駅(廃止時点は小森江駅は未開業)
JA 山陽本線(当駅 - 小倉駅間は鹿児島本線)
普通
下関駅 (JA53) - 門司駅 (JA52) - 小倉駅 (JA51)

脚注

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注釈

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  1. ^ 改札口正面の柱の近くに運転手が旗を持って待機している。
  2. ^ 門司駅前東交差点付近・門司港方面側。
  3. ^ 門司駅前東交差点付近・小倉方面側。

出典

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  1. ^ a b c d e f g h i 『週刊JR全駅・全車両基地』7号、朝日新聞出版、2012年9月23日、19頁。 
  2. ^ a b c d e f 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、673頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  3. ^ 九州旅客鉄道、65頁。
  4. ^ 九州旅客鉄道、231頁。
  5. ^ a b c d 九州旅客鉄道、115頁。
  6. ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、101頁。ISBN 978-4-10-320523-4 
  7. ^ a b c 九州旅客鉄道、141頁。
  8. ^ 九州旅客鉄道、142頁。
  9. ^ 九州旅客鉄道、181頁。
  10. ^ 「JR年表」『JR気動車客車編成表 '01年版』ジェー・アール・アール、2001年7月1日、190頁。ISBN 4-88283-122-8 
  11. ^ 交通新聞交通新聞社、2009年3月3日、1面。
  12. ^ 門司駅”. 九州旅客鉄道. 2021年12月25日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年12月25日閲覧。
  13. ^ a b 駅別乗車人員上位300駅(2023年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2024年12月13日閲覧。
  14. ^ 長期時系列統計 - 北九州市
  15. ^ 駅別乗車人員上位300駅(2021年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2024年2月21日閲覧。
  16. ^ 駅別乗車人員上位300駅(2022年度)” (PDF). 九州旅客鉄道. 2024年12月13日閲覧。
  17. ^ JR(旧国鉄)駅別乗降客人員”. 北九州市. 2021年6月6日閲覧。
  18. ^ a b 奈良崎博保『福岡・北九州 市内電車が走った街 今昔』JTBパブリッシング、2002-04月、100-101頁。ISBN 4533042074 

参考文献

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  • 九州鉄道百年祭実行委員会・百年史編纂部会 編『九州の鉄道100年記念誌 鉄輪の轟き』(初版)九州旅客鉄道、1988年10月。 

関連項目

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外部リンク

[編集]
  • 門司駅(駅情報) - 九州旅客鉄道