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AN/SPS-49

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
AN/SPS-49
種別 2次元レーダー
開発・運用史
開発国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
就役年 1975年
送信機
形式 クライストロン
周波数 Lバンド(851-942MHz)
パルス (a) 125マイクロ(パルス圧縮前)
(b) 2マイクロ秒
パルス繰返数 (a) 280 pps
(b) 800-1,000 pps
送信尖頭電力 360 kW((V)5以降)
平均13 kW
アンテナ
形式 リフレクタアンテナ
直径・寸法 7.3 m×4.3 m
アンテナ利得 28.5 dB
ビーム幅 横3.3度×縦11度
走査速度 6または12 rpm
方位角 全周無制限
仰俯角 20度
探知性能
探知距離 0.5–250 nmi (0.93–463.00 km)
RCS 1m²の目標に対して;要求値
探知高度 150,000 ft (46,000 m)まで
精度 距離:0.03海里 (56 m)
方位:0.5度
その他諸元
重量 (V)1:甲板上1,456kg/甲板下6,255kg
(V)5:甲板上1,425kg/甲板下6,325kg
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AN/SPS-49は、レイセオン社が開発した2次元レーダーアメリカ海軍軍艦などにおいて、主として対空捜索用のレーダーとして搭載される。

概要

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本機種は、1965年より駆逐艦ジャイアット」において試験を行ったのち、1975年ミサイル巡洋艦デイル」に搭載されて制式化された。

回路はすべてソリッドステート化される計画であったが、レーダー送信機のみ、従来通りのクライストロンとされている。これは、コスト面の問題と、既存のクライストロンでも十分な信頼性を備えていたためであった。空中線には、前任者であるAN/SPS-40と同様にコセカント2乗ビーム特性をもつ成形ビームアンテナが採用され、機械的に安定化されている。

初の大規模な採用例は、1977年より就役を開始したオリバー・ハザード・ペリー級ミサイルフリゲートであり、以後、順次に改良を受けつつ、アメリカ内外の多くの軍艦で搭載されている。

バージョン

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AN/SPS-49(V)1
基本型。
AN/SPS-49(V)2
コヒーレンスなサイドローブキャンセラ(CSLC)を省いた簡易型。ペリー級に搭載された。
AN/SPS-49(V)3
(V)1型をもとにレーダー画像処理装置(RVP)を連接しており、原子力ミサイル巡洋艦ロングビーチ」に搭載された。
AN/SPS-49(V)4
(V)2型をもとに(V)3型と同様の改良を施したもので、ペリー級に搭載された。
AN/SPS-49(V)5
(V)1型をもとに自動目標探知(ATD)機能を付加したもので、NTU改修艦で搭載された。
AN/SPS-49(V)6
(V)3型をもとに二重シールド付ケーブルと改良された冷却措置を備えたもので、ミサイル巡洋艦「タイコンデロガ」に搭載された。
AN/SPS-49(V)7
(V)5型をもとに(V)6型の冷却措置を導入したもので、タイコンデロガ級に搭載された。
AN/SPS-49(V)8
(V)5型をもとにイージス追尾改良キットの導入などの改良を加えたもので、タイコンデロガ級に搭載された。
AN/SPS-49(V)8 ANZ
(V)8型を元にサーブ 9LV-453戦術情報処理装置との連接に対応したもので、アンザック級に搭載された。
AN/SPS-49(V)9 MPU
(V)5型に中PRF改良(MPU)を施したもの。
AN/SPS-49A(V)1
1990年代中盤に開発された改良型で、目標毎・掃引毎に角速度の判定を行うほか、クラッター抑圧性能も向上している。

搭載艦

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 アメリカ海軍

参考文献

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  • 長井荒人「世界の新型艦載レーダー」『世界の艦船』第433号、海人社、1991年3月、76-83頁。 
  • Norman Friedman (2006). The Naval Institute guide to world naval weapon systems. Naval Institute Press. ISBN 9781557502629. https://books.google.co.jp/books?id=4S3h8j_NEmkC 
  • AN/SPS-49 Very Long-Range Air Surveillance Radar” (英語) (June 30, 1999). 2012年10月10日閲覧。

関連項目

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