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HD 128311

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
HD 128311
星座 うしかい座
見かけの等級 (mv) 7.51 [1]
変光星型 りゅう座BY型[2]
分類 K型主系列星[1]
位置
元期:(J2000.0など)
赤経 (RA, α)  14h 36m 00.5607 s [1]
赤緯 (Dec, δ) +09° 44′ 47.466″ [1]
視線速度 (Rv) -9.6 km/s [1]
固有運動 (μ) 赤経: 205.46 /年
赤緯: -249.68 /年[1]
年周視差 (π) 60.35 ± 0.99ミリ秒[1]
(誤差1.6%)
距離 54 ± 0.9 光年[注 1]
(16.6 ± 0.3 パーセク[注 1]
絶対等級 (MV) 6.41 [3]
物理的性質
半径 0.73 R[4]
質量 0.84 M[4]
表面重力 4.83 (log g)[4]
自転周期 12 [3]
スペクトル分類 K0V[1]
表面温度 4,965 K [4]
金属量[Fe/H] 0.00 ± 0.03 [3]
年齢 3.9 - 4.1 億年[5]
他のカタログでの名称
うしかい座HN星, BD+10°2710, GC 19679, GJ 3860, GSC 00910-00165, HIP 71395, LTT 14312, SAO 120554.
Template (ノート 解説) ■Project

HD 128311 は、うしかい座の方向に54光年離れた位置に存在する橙色の主系列星である。アルゲランダー記法うしかい座HN星とも呼ばれる。共鳴関係にある2つの太陽系外惑星が周囲を公転してることで知られている。

恒星

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大きさの比較
太陽 HD 128311
太陽 Exoplanet

HD 128311 は、太陽より小さく低温な橙色の主系列星である。誕生後3.9~4.1億年の若い星だと見られ[5]、観測された金属量は太陽とほぼ同じか[3]、やや多い程度である[4][6]。表面の黒点により明るさを変えるりゅう座BY型変光星でもあり、11.54日周期の変光を示している[2]

惑星系

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HD 128311 には2つの惑星の存在が知られている。内側の惑星bは2002年にポール・バトラーらによって[6]、外側の惑星cは2005年にスティーブ・ヴォートらによって[3]、それぞれ発見が報告された。これらは共に木星の2倍以上の質量を持ち、半径1AUを越える比較的主星から離れた軌道を周回している。また、両惑星の公転周期はおおむね1:2の比になっており(誤差を考慮すると完全に1:2になる可能性もある)、軌道共鳴に近い関係にあると考えられる。この共鳴のため、惑星系は半永久的に安定な状態にあると予測されている[3]

2つの惑星の影響を取り除いた視線速度の変化曲線には、なおも5.6日周期の変動が存在するが、これは恒星表面に存在する巨大黒点の影響によるもので、惑星の兆候とは見なされていない[3]

HD 128311の惑星
名称
(恒星に近い順)
質量 軌道長半径
天文単位
公転周期
()
軌道離心率 軌道傾斜角 半径
b >2.19 ± 0.20 MJ 1.100 ± 0.065 458.6 ± 6.8 0.25 ± 0.10
c >3.22 ± 0.49 MJ 1.76 ± 0.11 928 ± 18 0.170 ± 0.090

脚注

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注釈

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  1. ^ a b パーセクは1 ÷ 年周視差(秒)より計算、光年は1÷年周視差(秒)×3.2615638より計算

出典

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参考文献

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