SDTV
SDTV(Standard definition television、標準解像度テレビ)とは現在のデジタルテレビ放送の解像度に対して、主にアナログカラーテレビ放送で使用された解像度に近いものを指す。
概説
[編集]日本では基本的に480i/pのみが使用される[1]。デジタル放送(ISDB、DVB、ATSC)の開始以降、HDTVと区別するために用いられるようになった。
解像度を大きく分類する場合にも使用され、低い方から順に、LDTV - SDTV - HDTV - UHDTVとなる。
基本的にMPEG-2やH.264で圧縮されて使用されることが多い。非圧縮のデジタルシリアルコンポーネント映像とは解像度が一部異なり、非圧縮のほうが高画質である。
SDTVはNTSCアナログテレビ放送より、約330本から500本へ水平解像度が大幅に向上しているが、SDTVは基本的に圧縮されて使用されるため、ビットレートによっては画質が上とは限らない。
日本、アメリカ、韓国、台湾、ブラジルではNTSCなどの走査線525本のテレビ方式だったため、480i/pをよく使用している。一方、ヨーロッパ、中国、ロシアではPAL、SECAMの走査線625本のテレビ方式だったため、576i/pをよく使用している。
名称 | 最大画素数(横:縦) | アスペクト比(横:縦) | インターレス(フィールド) | 順次走査(フレーム) |
---|---|---|---|---|
480i | 720×480 | 16:9/4:3 | 60 | - |
480p | 720×480 | 16:9/4:3 | - | 60 |
576i | 720×576 | 16:9/4:3 | 50 | - |
576p | 720×576 | 16:9/4:3 | - | 50 |
これより低い解像度、ワンセグなどはSDTVは含まれない。日本では480pで4:3の放送はない。DVDで使われる解像度もほぼ同じである。
アメリカ
[編集]順次走査の480pや576pはSDTVでもありEDTVでもあるが、日本ではデジタルにおいてはEDTVはあまり使われず、SDTVに分類される。しかし、アメリカでは全米家電協会が480p/576pはSDTVに含まずにEDTVとしている[2]。
解像度 | アスペクト比(横:縦) | 名称 |
---|---|---|
480i/576i | 16:9/4:3 | SDTV |
480p/576p | 16:9/4:3 | EDTV |
720p/1080i/1080p | 16:9 | HDTV |
マルチ編成
[編集]ISDB-Tでは、HDTV放送を行わない場合、SDTVで3チャンネルまでの放送が行なえる。またエンコード技術の進歩により、セグメントの少ない地上波でもHDTVとSDTVの2チャンネルの放送が行われており、スポーツ中継の延長などで使われている。
脚注
[編集]- ^ スター・チャンネルBSが480p放送を行っていた時期があった
- ^ 米CEAがDTVの定義を拡張、EDTVを追加 2000-09-01