コジネズミ
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コジネズミ | |||||||||||||||||||||||||||
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コジネズミ Crocidura shantungensis
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保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Crocidura shantungensis Miller, 1901[2] | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
Crocidura suaveolens shantungensis | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
アジアコジネズミ[3] コジネズミ[4] | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Asian lesser white-toothed shrew[1] Korean shrew[4] Shantung shrew[1] |
コジネズミ(小地鼠、学名:Crocidura shantungensis)は、真無盲腸目トガリネズミ科ジネズミ属に属する哺乳類である。中国東部から朝鮮半島および対馬に分布する[5] 。標準和名はアジアコジネズミ[3]。かつてはヨーロッパからシベリアまで広く分布する Crocidura suaveolens の亜種チョウセンコジネズミ C. s. shantungensis とされた[2][6][7]。
形態
[編集]ジネズミより小型で、頭胴長が55-72mm、尾長が28-45mm、後足長が11-13mm、体重が4-5.5gになる[5]。体毛の背面は灰褐色、腹面は淡褐色を帯びた白色になり、尾は短く、通常は頭胴長の70%以下になる[8] 。体側と下面の境目は、腹部では不明瞭だが、頸部と下腿部では明瞭になるのがジネズミとの違いである[9] 。尾には全体に短毛が密生し、先端を除いてまばらに長毛が生える。
分類
[編集]以前は広義のコジネズミCrocidura suaveolensなどに含める説もあったが、1996年には独立種として考えられるようになった[10]。
以下の亜種の分類は、Hutterer (2005) に従う[2]。
- Crocidura shantungensis shantungensis Miller, 1901
- Crocidura shantungensis quelpartis Kuroda, 1934
- 模式産地は済州島[11]。
生態
[編集]山麓の林縁部や低木林の下草や落ち葉の下、河畔や農耕地周辺のやぶなどに生息し、昆虫やクモ類、ミミズなどの無脊椎動物を捕食する[5]。4頭から7頭の子を産むが、繁殖についての詳細はよくわかっていない。
保全状況評価
[編集]- LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver. 3.1 (2001))[1]
- 準絶滅危惧(NT)(環境省レッドリスト)[4]
脚注・参考文献
[編集]- ^ a b c d Temple, H. 2016. Crocidura shantungensis (errata version published in 2017). The IUCN Red List of Threatened Species 2016: e.T5617A115077696. https://doi.org/10.2305/IUCN.UK.2016-3.RLTS.T5617A22300721.en. Accessed on 03 April 2022.
- ^ a b c Rainer Hutterer (2005). “Order Soricomorpha”. In Don E. Wilson & DeeAnn M. Reeder (eds.). Mammal Species of the World: A Taxonomic and Geographic Reference (3rd ed.). Volume 1. Johns Hopkins University Press. Pages 212-311.
- ^ a b 川田伸一郎・岩佐真宏・福井大・新宅勇太・天野雅男・下稲葉さやか・樽創・姉崎智子・横畑泰志「世界哺乳類標準和名目録」『哺乳類科学』第58巻 別冊、日本哺乳類学会、2018年、1-53頁。
- ^ a b c 横畑泰志「コジネズミ」環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室編『レッドデータブック2014 -日本の絶滅のおそれのある野生生物- 1 哺乳類』ぎょうせい、2014年、79頁。
- ^ a b c 小宮輝之『日本の哺乳類』(増補改訂版)学習研究社〈フィールドベスト図鑑〉、2010年、168頁。ISBN 978-4-05-404437-1。
- ^ 『原色日本哺乳類図鑑』(今泉 1960年)、『日本の哺乳類』の初版(阿部永 1994年)では日本及び中国、朝鮮半島産をチョウセンコジネズミとしている。
- ^ 環境省レッドリストでも2007年公表レッドリストからコジネズミを採用している。哺乳類のレッドリストの新旧対照表
- ^ 阿部 永 著、阿部 永 監修 編『日本の哺乳類』(改訂2版)東海大学出版会、2008年、12頁。ISBN 978-4-486-01802-5。
- ^ 今泉吉典『原色日本哺乳類図鑑』保育社、1960年、22頁。ISBN 978-4-586-30007-5。
- ^ Xue-long Jiang, Robert S. Hoffmann, A Revision of the White-Toothed Shrews (Crocidura) of Southern China, Journal of Mammalogy, Volume 82, Issue 4, November 2001, Pages 1059–1079.
- ^ J. Knox Jones, “Comments on the Biology of the Quelpart Island Shrew, Crocidura dsinezumi quelpartis Kuroda,” The Journal of the Mammalogical Society of Japan, Volume 1 No. 6, Mammalogical Society of Japan, 1959, Pages 105-114.