ピーター・ラヴゼイ
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ピーター・ラヴゼイ(Peter Harmer Lovesey,1936年9月10日 - )は、イギリスのミステリ作家。息子のフィル・ラヴゼイもミステリ作家。
略歴
[編集]イギリスのミドルセックス州ウィットン生まれ。英国空軍や講師などの職に就き、1970年『死の競歩』でデビュー。ピーター・リアー名義を使っている場合もある。エドワード皇太子が活躍する「殿下」シリーズの他、『偽のデュー警部』『キーストン警官』等、いわゆる歴史ミステリー物の作品が知られる。現代を舞台にした作品では、偏屈な頑固オヤジ、ピーター・ダイヤモンド警視が活躍する人気シリーズを生み出している。
受賞歴
[編集]英語圏
- 『死の競歩』 CWA賞(英国推理作家協会) 最優秀新人賞受賞
- 『マダム・タッソーがお待ちかね』『バースへの帰還』『猟犬クラブ』 CWA賞 シルバー・ダガー賞受賞
- 『偽のデュー警部』 CWA賞 ゴールド・ダガー賞受賞
- 『最後の刑事』 アンソニー賞 最優秀長編賞受賞
非英語圏
- 『降霊会の怪事件』 フランス犯罪小説大賞受賞(1987年)
作品
[編集]クリッブ巡査部長シリーズ
- 死の競歩 - Wobble to Death (1970年)
- 探偵は絹のトランクスを穿く - The Detective Were Silk Drawers (1971年)
- 殺しはアブラカダブラ - Abracadaver (1972年)
- 帽子屋の休暇 - Mad Hatter's Holiday (1973年)
- ダイナマイト・パーティへの招待 - Invitation to a Dynamite Party (1974年)
- 降霊会の怪事件 - A Case of Spirits (1975年)
- 絞首台までご一緒に - Swing,Swing Together (1976年)
- マダム・タッソーがお待ちかね - Waxwork (1978年)
アルバート・エドワード皇太子シリーズ
- 殿下と騎手 - Bertie and the Tinman (1987年)
- 殿下と七つの死体 - Bertie and the Seven Bodies (1990年)
- 殿下とパリの美女 - Bertie and the Crime of Passion (1993年)
ピーター・ダイヤモンド警視シリーズ
- 最後の刑事 - The Last Detective (1991年)
- 単独捜査 - Diamond Solitaire (1992年)
- バースへの帰還 - The Summons (1995年)
- 猟犬クラブ - Bloodhounds (1996年)
- 暗い迷宮 - Upon a Dark Night (1997年)
- 地下墓地 - The Vault (1999年)
- 最期の声 - Diamond Dust (2002年)
- 漂う殺人鬼 - The House Sitter (2003年)
- 処刑人の秘めごと - The Secret Hangman (2007年)
長編作品
- ゴールデンガール - Golden Girl (ピーター・リアー名義) (1977年)
- 偽のデュー警部 - The False Inspector Dew (1982年)
- キーストン警官 - Keystone (1983年)
- 苦い林檎酒 - Rough Cider (1986年)
- つなわたり - On the Edge (1989年)
- 死神の戯れ - The Reaper (2000年)
- 殺人作家同盟 - The Circle (2005年)
短篇集
- 煙草屋の密室 - Butchers and Other Stories of Crime (1985年)
- ミス・オイスター・ブラウンの犯罪 - The Crime of Miss Oyster Brown and Other Stories (1994年)
- 服用量に注意のこと - Do Not Exceed the Stated Dose (1998年)
関連書
[編集]- 直井明『本棚のスフィンクス 掟やぶりのミステリ・エッセイ』論創社 - 『偽のデュー警部』のプロットを詳細に分析した文章が収録。
外部リンク
[編集]- Peter Lovesey 公式ウェブサイト
- 『最後の刑事』解説(若島正)