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I Will... (アルバム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『I Will...』
来生たかおスタジオ・アルバム
リリース
録音 1986年5月 - 8月
(KRSレコーディングスタジオ、一口坂スタジオ音響ハウス、ワンダーステーション、スタジオ・ジャイブ、キティ伊豆スタジオ〈リミックス〉)
ジャンル ニューミュージック
時間
レーベル キティレコード
プロデュース 石谷仁
チャート最高順位
  • LP:22位(オリコン
  • CT:25位(オリコン)
  • CD:18位(オリコン)
来生たかお アルバム 年表
ONLY YESTERDAY
(1985年)
I Will...
(1986年)
Étranger
(1987年)
『I Will...』収録のシングル
  1. 「フェアウェル」
    リリース: 1986年9月25日
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I Will...』(アイ ウィル)は、1986年にリリースされた来生たかおの12枚目のオリジナル・アルバム(LP規格品番:28MS-0107〉/CT〈規格品番:28CS-0107〉/CD〈規格品番:H33K-20054〉)である。

概要

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※原則的に、来生たかおは“来生”に省略、来生えつこは“来生えつこ”と表記。

歌手デビュー10周年に当たり、CD化された既出のオリジナル・アルバム(『浅い夢』〜『夢の途中』)、ベスト・アルバム『TAKAO GRAFFITI』と同様、帯に“10th anniversary -since 1976-”と記載がある。

同時期に歌手デビュー10周年企画コンサート『来生たかお10th ANNIVERSARY “ELEVEN NIGHT THEATER”』(1986年6月30日 - 7月22日)が開催されることとなり、アルバム制作は中断を余儀なくされた。来生は、コンサートの全日程が終了した後、疲労困憊した身体で伊豆のスタジオにカンヅメになり、制作を再開した[1](詳細は来生たかお「一躍ヒット・メーカーへ」を参照)。

前々作『ROMANTIC CINEMATIC』、前作『ONLY YESTERDAY』は、少年時代や青春時代をイメージしたアルバムだったが、本作は10周年記念のアルバムということもあり、新たなスタートとして“今”をイメージしたという[2]。サウンド面でも、1970年代のアメリカン・ポップスのイメージで、若々しく前向きなものを意図したと述べている[2]

ジャケット写真で来生が空に向けて投げている林檎は、2500円の大振りのものが使われており、撮影後に食べようと思っていたが、何度も土手に落としてしまったため叶わなかったという[2]

編曲者の“矢倉銀”は、来生のペンネームである。

復刻盤

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パッケージの体裁

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アルバムタイトル

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※初出のジャケット表記“I Will...”以外のもの

ケースの側面部
  • CT:“アイ・ウィル…”
  • オリジナル版CD:“I Will…”
  • 1991年版CD:“アイ・ウィル…”

なお、各種ディスコグラフィーによっても表記は片仮名やアルファベットになっている。

ディスクジャケット

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  • オリジナル版CD:ジュエルケースにブックレットを挿入
  • 1991年版CD:ジュエルケースにオリジナル版CDのものを基調としたブックレットを挿入
  • 1995年版CD:ジュエルケースに2つ折りのカード(及び、LP版のものを基調とした歌詞カード・既出オリジナルアルバムのディスコグラフィー)を挿入
  • 2007年版CD:ジュエルケースに2つ折りのカード(及び、LP版のものを基調とした歌詞カード)を挿入(及び厚紙製ケース付き)

帯のコピー

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  • LP:つみかさねた想いを明日につなげて。
  • オリジナル版CD:つみかさねた想いを明日につなげて。(帯はシール仕様)
  • 1991年版CD:記載なし
  • 1995年版CD:?(“20th anniversary”の記載あり)

収録曲

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LP版・CT版(CD版は省略)

※各曲の収録時間はLPに記載がないためCDに準拠

SIDE 1

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  1. WE WILL(3:24)
    • 作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:清水信之
    • 10周年記念作品である本アルバムの新たなスタートというメッセージが込められているという[2]
  2. Simply(3:42)
    • 作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:矢倉銀
    • 来生は歌詞に対し、“今の僕にぴったり来る”と語っている[2]。アレンジに関しては、音がすかすかであると不安になってしまうため、厚くなったという[2]
    • 来生えつこによれば、1曲くらい日常的な些細な情景を歌詞にしようと思い、敢えて本アルバムのコンセプトとは異なるものにしたという[2]
  3. 恋のHard Days(4:07)
    • 作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:矢倉銀
    • 来生は、若々しい内容の歌詞に対し、“今の僕はこういう気持ちには絶対なれない”と語っている。アレンジに関しては、音がすかすかであると不安になってしまうため、厚くなったという[2]
    • 来生えつこによれば、冒頭のメロディーにビートルズA Hard Day's Night」の歌詞がぴったりはまったため、そこから派手な内容に仕上げて行ったという[2]
  4. 夢の加速(5:19)
    • 作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:武部聡志
    • 来生えつこによれば、歌詞に登場する男女は来生たかお夫婦をイメージの源泉にしているという[3]。また、来生自身も妻に歌ってあげたい楽曲として挙げており[4] 、バックバンドのメンバーの結婚式で披露したこともある。
  5. 森への地図(5:31)

SIDE 2

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  1. フェアウェル(4:39)
    • 作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:清水信之
    • 第20弾オリジナル・シングル(1986年9月25日リリース)。
    • 来生えつこによれば、シングル曲ということで作詞に一番苦労したという[2]
  2. DOUBT(4:12)
    • 作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:武部聡志
    • 来生は、若々しい内容の歌詞に対し、“今の僕はこういう気持ちには絶対なれない”と語っている[2]
    • 来生えつこによれば、以前から綴りが面白い“Doubt”という言葉を使ってみたかったという[2]
  3. 夏色の彼方(4:23)
    • 作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:武部聡志
    • 来生えつこによれば、セピア色の世界を感じさせる本アルバムの中で一番気に入っている楽曲で、歌詞にある“Once Upon…”というフレーズは映画『瀬戸内少年野球団』をヒントにしているという[2]
  4. 水の抱擁(4:00)
    • 作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:矢倉銀
    • 来生は、アレンジに関して、音がすかすかであると不安になってしまうため、厚くなったと述べている[2]
    • 来生えつこによれば、雑誌で“紫色のハーバー”の写真を見かけたことがきっかけになっており、初めて歌詞に“港”を登場させ、大人の恋を描いたという[2]
    • 写真家・三島浩とコラボレートした、来生えつこ30周年特別企画・フォト&散文集『そしてI Love You』(小池書院)には、同名の散文が収録されている。
  5. 夢のスケッチ(3:54)
    • 作詞:来生えつこ / 作曲:来生たかお / 編曲:八木正生
    • タイトルと歌詞を改変した「あなたの声を聞いた夜」が、斉藤由貴のアルバム『チャイム』(1986年10月21日リリース)に提供曲として収録されている。
    • 感傷的な別れの歌がアルバムの最後を飾ることも多いが、本アルバムでは本曲で配し、夢見心地で終らせたという[2]

参加ミュージシャン

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参加スタッフ

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脚注

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  1. ^ 来生えつこ著『わたくし的生活』(講談社/1991年)
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q オフィシャルファンクラブ「TAKAO CLUB」の会報「HEAD ROCK」
  3. ^ 「TAKAO CLUB」の会報『égalité』vol.28
  4. ^ 『égalité』vol.3