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Uniscribe

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

Uniscribeは、Microsoft Windowsにおいて、Unicodeによって符号化されたテキストを描画するためのレンダリングサービスである。「USP10.DLL」というダイナミックリンクライブラリとして実装されている。USP10.dllは、Windows 2000およびInternet Explorer 5.0以降、一般に利用できるようになった。さらに、Windows CE環境ではバージョン5.0からUniscribeに対応した。

解説

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Uniscribeの主な目的は以下のとおり:

  1. テキストの入力列を表示列にする。
  2. 文脈に応じてグリフの置換を行う (例えばアラビア文字での、語中の位置に依存する字形など)。
  3. テキストの書字方向 (LTR [左から右] かRTL [右から左] か、横書きか縦書きか、など) に基づき、表示されるテキストを並べ替える。

USP10.dll

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USPは、Unicode Scripts Processor の略号である。以下に、usp10.dllの主なバージョンと、それぞれの配布の形態を示す。

バージョン番号 ファイルサイズ ファイル日付 バンドルされたソフトウェア このバージョンでの新仕様
1.626.7601.17105 611 KiB 2010年9月30日 Windows 7 SP1 RC 追加多言語面で未定義のコードポイントおよび私用面が表示されない問題を修正[1]
1.626.7600.20602 623 KiB 2010年1月7日 Microsoft Office 2010
1.626.7600.16385 612 KiB 2009年7月14日 Windows 7 RTM 異体字セレクタに対応。一方、どういうわけか追加多言語面の当時(Unicode 5.1の時点で)未定義であったコードポイントの文字、および私用面(Unicodeの第15面、第16面)の文字が表示できなくなってしまっている。そのためUnicode 5.2以降に完全対応できない[2]
1.626.7100.0 612 KiB 2009年4月22日 Windows 7 RC
1.626.6001.16510 491 KiB 2007年4月18日 Windows Server "Longhorn" Beta 3  
1.626.6000.20581 491 KiB
(502,784 バイト)
2007/04/19 02:15:55 UTC Windows Vista Hotfix KB936176  
1.626.6000.16386 491 KiB
(502,784 バイト)
2006/11/02 09:44:03 UTC Windows Vista RTM PR-37に対応: インド系文字におけるZero Width Joinerの使用を明確化[3]
1.626.5756.0 491 KiB 2006年10月13日 Microsoft Office 2007 RTM
1.615.5384.4 484 KiB 2006年6月17日 Windows Vista Beta 2
1.614.5315.0 454 KiB 2006年3月13日 Microsoft Office 2007 Beta 2
1.613.5291.0 481 KiB
(492,544 バイト)
2006年1月4日 Microsoft VOLT 1.2 [1] - Windows Vistaに同梱
1.609.5219.0 469 KiB 2005年8月17日 Microsoft Office 12 Professional beta 1
1.601.5022.8 428 KiB 2005年1月7日 Sinhala Enabling Pack for XP 0.42 シンハラ語対応
1.473.4067.0 415 KiB
(424,960 バイト)
2004年10月22日 MSN groupsのMicrosoft VOLT discussion forum
1.471.4063.0 415 KiB
(424,960 バイト)
2004年2月4日 Microsoft Office 2003 クメール文字サポートを提供。
1.471.4030.0 404 KiB
(413,184 バイト)
2004年4月15日 Google Earth
1.453.3665.0 ? KiB
(? バイト)
? ? チベット語サポートを提供。
1.422.3790.1830 355 KiB
(364,032 バイト)
2005年3月30日 Windows Server 2003 SP1
1.421.3790.0 353,280 バイト 2003年3月25日 Windows Server 2003
1.420.2600.2180 397 KiB
(406,528 バイト)
2004年8月12日 Windows XP SP2 Build 2180 ベンガル語マラヤーラム語に対応
1.409.2600.1106 331 KiB
(339,456 バイト)
2002年8月29日 Windows XP SP1 Build 1106
1.0408.2600.1020 331 KiB (339,456 バイト) 2002年4月17日 Internet Explorer 6.0.2800.1106 (SP1)
1.407.2600.0 331 KiB
(339,456 バイト)
2001年8月17日 Windows XP ターナ文字グジャラーティー文字カンナダ文字グルムキー文字 (パンジャーブ語)、シリア文字およびテルグ文字
1.405.2416.1 317 KiB
(325,120 バイト)
2001年1月15日 Microsoft Office XP ヘブライ語サポート
1.400.2411.1 [2] ? ? Internet Explorer 6 1.325.2195.6692からアラビア語サポート
1.325.2195.6692 308 KiB
(315,664 バイト)
2003年6月19日 Windows 2000 SP4 (?)
1.325.2195.1340 308 KiB
(315,664 バイト)
2000年7月21日 Windows 2000 SP1
1.325.2180.1 316 KiB
(323,584 バイト)
2000年6月8日 Windows Me
307 KiB
(315,152 バイト)
2000年4月26日 Microsoft Global IME for Office XP
307 KiB
(315,152 バイト)
1999年11月30日 Internet Explorer 5.5 release, SP1 & SP2
1.175.0.1 268 KiB
(274,432 バイト)
1999年5月5日 Windows 98
258 KiB
(264,976 バイト)
1999年1月28日 Internet Explorer 5.01
1.163.1890.1 262 KiB
(268,288 バイト)
1998年9月22日 Multilanguage Text Layout and Complex Scripts (MTLCS) のスナップショット

更新するには

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UniscribeはWindows 2000以上で利用可能だが、その後のバージョンアップでさらに機能が追加されている。つまり、さらに多くの用字系 (文字体系) に対応できる。初期の更新では、アラビア語ヘブライ語に、その後タイ語ベトナム語に対応した。Windows XP以降は、さらに南アジアおよびアッシリアの音素文字に対応した。

より新しいusp10.dllを特定のアプリケーションでだけ使えればよいのであれば、より新しいバージョンのファイルをそのアプリケーションのディレクトリにコピーすればよい。

参考資料

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  1. ^ RE: Symbola font (was: James Kass and Code2000 font)”. 2011年1月29日閲覧。
  2. ^ Prototyping Tangut IMEs, or Why Windows 7 Sucks”. 2011年1月29日閲覧。
  3. ^ http://unicode.org/review/pr-37.pdf

外部リンク

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